表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/105

14話 情報の肥大化

数日が経ち、私とラムダは同じ新聞を読んでいた。

「せっちゃんとラムダ、どうして新聞を共有して読んでるんだよ」

「だって今日の新聞これしかないんだもん」

「そうだそうだ、文句あるなら2部用意しやがれ~」

「それはライさんに頼んでよ、交渉がうまく行けば2部もらえるかもよ」

その時、私の勘がアラームを鳴らした。

(こりゃアラームが鳴る、どこにヒビができたんだ?)

アルターエゴを食べた後、数日経てば私は徐々に人間性が復活してきた。それと同時にヒビがどこでできたかを察知できるようになった。これで迷うことは無いだろうと思う。

{超常現象発生、職員はポジションについてください}

「おっとアラームが鳴ったな、せっちゃんとラムダ、行くぞ」

「分かったよ~」

(やっぱりヒビが出来たと思ったらアラームが鳴る、探知機能便利だなぁ)

私たちは地下のホームに行き、電車の中に入った。出発と同時に私は駅弁4つ持って机に置いた。

「駅弁4つ食べるのか……??」

「うん、美味しそうだから無限に食べれそうだよ」

「無限に食べれるって……」

そして私は駅弁を食べ始め、駅弁4つを約30分で食べ終えた。

「食べ終わるの早くない!?」

「まだまだお腹すいちゃってるなぁ」

私は追加の駅弁を持ってこようとしたら目的地に着いた。

「ちぇ、帰りに駅弁4つ食べるか」

私はヒビの場所を探知し、効率的にヒビを見つけた。

「ここだね~」

「路地裏か……とても薄暗いから早くヒビに入るぞ」

私たちはヒビの中に入り、電脳世界に出た。

「ん~?」

周りにはバグが居るがひときわ大きいバグがいた。

「なんじゃありゃ!?!?」

それは明らかに他のバグより3倍か4倍ぐらいの大きさのバグがどしんと構えていた。

(明らかに力がある、だがどうしてここまで大きいのだ!?)

するとヒビから入ってくる奴がいた。

「……あなたたちは?」

後ろに居たのは白髪で赤い木刀を持った女の人だった。

「私たちは超常現象対策課だ、ここに迷い込んだのか?」

千尋さんは彼女を避難させようとしたがもうすぐそこまで巨大バグが迫っていた。

「って千尋さん上!?」

「ん?」

千尋さんの頭上には巨大バグの腕があった。

「げぇぇ!?!?」

明らかにその腕は千尋さんを叩き潰そうとしていた。

「油断大敵」

彼女は裾から黒い何かを出し、千尋さんの頭上を守った。

「ありがと……一体あなたは?」

その時、私は目の前の彼女と何か奇妙な関係があると感じた。

(まさか私と同じアルターエゴか!?だけどどうして千尋さんを守ったんだ?)

「あなた、アルターエゴだよね?」

私が声をかけるよりも先に彼女が声をかけてくれた。

「ああ……だけどあなたもだよね」

「そう、だけどこんなバグ、情報のため込みすぎだよ」

「情報のため込みすぎ?」

「バグは人間の負の感情から出来ている、そのバグが情報を食べすぎた結果、あんな強くなる。もちろん人間も情報を蓄えてるから力のパワーアップになる」

「ちょっと待って、どうして私たちに教えてくれるんだ?」

「食べるか食べられるかだ、それぐらい教えて何が悪いんだ?」

彼女は赤い木刀を構えると巨大バグに向かって走り出した。

(彼女の動きが速すぎて全く見えなかった!なんだあのスピードは!?)

その動きは言葉で表せないほどの速さだった。

「私も手伝わないと」

私も巨大バグを退治しようとデバウアーを裾から出した。

「その腕……へぇ」

私は跳躍で巨大バグの頭上まで飛ぶとデバウアーで巨大バグを捕食しにかかった。

「喰らいつけ!デバウアー!!」

デバウアーも巨大になると巨大バグを食べ、私はとてつもない満腹感が得られた。

「あなたの腕、とても食べるのに便利だね」

「そうなの?」

「私の場合は口から食べるんだけど、そういう消化器官があるとなると、とても強くなるね」

そう言って彼女はヒビを作り出し、消えていった。

「一体アイツは何だったんだ?」

(敵か味方か……わからずじまいだな)

だけどバグは情報を食べる事が分かり、バグが人間を襲う事に理由があった。人間は情報の塊でバグにとっては強くなるための最短の道だと言う事だ。

「せっちゃん、さっさとこのヒビを埋めるぞ」

「分かったけど……いつかあの人に会えるのかな」

「どうしたんだ急に」

「いいや、ただ単に出会う場所が違ったなら友達になれたのかなって言う妄想だ」

そう言って私たちはヒビの外に出て千尋さんがヒビを埋めた。

「さてと、電車に帰るぞー」

「駅弁待ってろ~」

私たちは急いで駅に戻り、電車に入った。そして私は4つの駅弁を持ち、会社に着くまで食べきろうとした。だけど彼女はどうして私たちと友好的に接してくれたのだろうか?


最後まで見てくれてありがとうございます。

少しでも続きが気になる、それか面白ければブックマーク・評価・いいね・感想とレビューをお願いします!

評価が自分のモチベーションになってハッスルハッスルするのでよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ