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ビヨンドザアンノーン?  作者: 猫こんた


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146/161

145話 総動員

数時間後、部屋に千尋さんが帰ってきた。

「面白い事を聞かされたよ。聞きたい?」

「内容だけ言ってくださいよ千尋さん、面白そうだと思ったら聞きます」

「そうだなぁ~この街の人々がミューを探すのに協力するって」

「気になる、詳しく」

私は千尋さんが持ってきた話題が気になり中身を聞いた。

「この街に居る極道やら半グレやらに協力を仰いでミューを潰す事だね」

「つまりこの街はとても騒がしくなるのね」

「そうだ、それにここにミューがいる事、つまりミューの側近がいる可能性があると言う事。どこもかしこも戦いになるかもな」

その事を聞いてラムダはため息をついた。

「私の仕事を増やさないで」

「大丈夫、大戦争に伴って医療班が再編されるから安心して」

「そうか、なら私はここにいる人員に気を配ればいいっていう感じね」

「そしてミューは私たちがここにいる事が分かっているかもしれない、だから大きな事を起こさないだろう。だが少なからず目的に向かって突き進んでいくだろう、その事を鑑みてミューを嵌める罠を作るぞ」

「作るって熊を捕らえるような籠罠を造るの?」

「いやそんな物理的な物は作らないよ、それに作ったとしても引っかからないぞ」

私はカバンを探し、レミちゃんを出した、だが何故だろうか、レミちゃんがぐったりしていた。

「レミちゃん大丈夫!?」

「ぐったりしてるね……何か病気にかかったのかな」

「ならこれを使うでござる、バグでも治るかもしれん」

鏡花さんが回復薬を渡してくると私はレミちゃんに注射を打った。

(おっと、暴れるなよ~)

注射を打ったがレミちゃんはぐったりとしたまま動かなかった。

「ぐったりしたままでござるか……」

「酷い扱いしたことなかったのにどうしてなんだ?」

私はレミちゃんを寝かせ、すぐ回復するように水とご飯をそばに置いた。

「とりあえずレミちゃんを治療してからかな」

「じゃ、ミューを探すのは捜索課と解析課のタッグが探してくれるらしい、私たちは疑わしい場所に向かって確認する役目だ、それまでは待機という事だからゆっくりしていてくれ」

千尋さんは私たちに待機指示をするとアイマスクを着け眠った。

(千尋さんはとても眠かったんだね)

私は千尋さんに布団をかけ、別室に置いてある新聞を読み始めたのだった。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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