134話 一望
翌日、私たちは自由行動で動き出し、私はまず香川と言えばという場所に来てみた。
「ここが金刀比羅宮かぁ……凄い眺めだなぁ」
私は金刀比羅宮の大門の場所まで来ていて後ろを見ると凄い絶景だった。
(しかしまだ階段が続くのか……凄いな)
金刀比羅宮は1368段の階段があることで有名で体力のない人だと途中でダウンするほど過酷なのだ。
「さてと、ここから頂上まで登るか」
私はカバンにタオルと水と軽食、あとレミちゃんを入れて階段を上っていった。
(階段が続くわね……これは足腰が鍛えられそうだ)
この階段をダッシュで駆け上がったらとても体力が付きそうだ、だが罰当たりなのでやめておいた。
「きゃー」
(レミちゃんは後ろの景色を見て楽しんでるけど私は目の前が階段なんだよなぁ)
私は無我夢中で階段を登っていき少し疲れてくると展望台が見えてきた。
「レミちゃん、ここからの風景はとても素敵でしょ」
「きょぉ~」
レミちゃんは目を輝かせながら手や足をバタバタとしていた。
(レミちゃんはこういう旅が好きなのかな)
レミちゃんはこういう光景が好きなのか、はたまたいろいろなことを学んでいっているのか分からないけど喜んでもらえてるのならそれでいい。
「さすがに疲れてきたし軽食でも食べるか」
私は軽食を食べようとかばんを開けた、するとレミちゃんが飛び出してきて私の周りを走った。
「ママあれなにー?」
「しっ、見ちゃだめです」
周りからは謎の生物を連れてる関わってはいけない人と思われていた。
(どうしてそんなことを言うのかな)
私は少しだけ休憩し、レミちゃんをカバンに押し込んだ。
「きゅきゅきゅ!!」
レミちゃんはカバンに入ることを拒否していたが私は無理やり詰め込んだ。そして階段を登って数十分、とある場所にたどり着いた。
「すごいなぁ……」
そこは静かな神社が堂々と佇んでおり、そこからは香川の街を一望できる場所があった。
「すごいなぁ」
私は同じことしか言えなかった。それほど語彙力が溶けていたのだった。そして降りるときは恐怖を感じながら階段を降りていったのだった。
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