121話 ギュギュっと生搾り
風呂に入った私だったが鏡花さんに呼び止められた。
「セツナ、すまないが私の話を聞いてくれないか?」
「どうしたんですか鏡花さん」
「回復薬を量産するために協力してくれないか?」
どうやら鏡花さんは回復薬を量産するために動くようだ。
「いいですけどどうするんですか?」
「バグを狩りまくってエキスを抽出するんだ、現地に行ってからやり方を説明する」
そして鏡花さんは刀を持って電脳世界に潜り、私も後を追った。
「さて、やり方だが切り捨てたバグに対してこの抽出装置を刺す、そしたら空のシリンダーにエキスが抽出されるでござる」
「つまりそれが回復薬になるんですね」
「そうでござるな、これはセツナの分でござる」
鏡花さんは私に装置をとシリンダーを渡してきた。
(これを使って回復薬を作っていくってことだね)
私は刀を出し、向かってくるバグをじっと見た。
「セヤッ!」
刀を振り降ろしバグが真っ二つになった、もうバグは私の敵ではないと感じてきていて楽勝だと思っていた。
「この装置をバグに突き刺すんですね」
私は鏡花さんに渡された装置をバグに刺した、すると少しだけだが液体が溜まった。
「これだけ!?」
「そうだ、回復薬は作るのが本当にめんどくさいんでござるよ」
「なら数百体ぐらい狩らないといけないのね……」
私と鏡花さんは気が遠くなるような作業をしていき、1本のシリンダーが満タンになるまでバグを40体ぐらい狩らないと気が付いた私は鏡花さんに問いを投げた。
「鏡花さん、回復薬を何本作るんですか?」
「大体20本は欲しいね」
「20本と言う事は……800体!?」
「そうだ、だがその計算は狂う時があるんだよな」
その時普通のバグより一回り二回りでかいバグが見えた。
「あれだ、普通のバグよりも数十倍もエキスが採取できる奴だ」
すると鏡花さんは大きいバグに向かって走り出した。
「オラァァァ!!!」
(鏡花さん楽しそうだなぁ)
鏡花さんは何かを斬るのになんだか快感を感じていそうだった。
「私もあいつに斬りかかろうか」
私も大きいバグに向かって走り出した。
(四季の舞……夏!)
「うおやぁぁあああ!!!」
私は驚異的な踏み込みで大きなバグに向かって飛んでいった。そして鏡花さんの横を通り大きいバグを斬りつけた。
「もういっちょおおお!!」
私は大きいバグの上に登り、そして私は重力に乗って上から下に切り裂いて行った。
「ウリャァァァ!!!」
すると大きいバグはぶっ倒れ、鏡花さんはそそくさと装置を刺していった。
「おおお、凄い採取できるぞぉぉ」
「そうなの?よかったじゃん」
「これは目標本数の20本行くぞ」
そして20本以上の回復薬を採取出来た私と鏡花さんは急いでホテルに戻った。
「ありがとセツナ、これで安心して作戦に集中できる」
(そう言えば鏡花さんは一応回復薬でウイルスを殺せるんだっけ)
そして鏡花さんは回復薬を冷蔵庫に入れて冷やしたのだった。
「冷やせば保管期限を延ばせるんだ」
「そうなんですね……凍らせることは出来ないんですか?」
「凍らせようとしてもドロドロするだけだ」
そして私たちは寝る準備をした、だが千尋さんは関係各所に連絡を取っていたのだった。
(鏡花さんは多分解析課の人に連絡を取ってるのかな)
私は鏡花さんの頑張りを尻目にすんやりとねむったのだった。
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