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103話 ウイルス

会社に帰ってきた私たちは超常現象対策課のオフィスに戻った。

「レミちゃん帰って来たぞ~」

お留守番をさせていたレミちゃんだが姿を現さないことに疑問を抱いた。

(どうしてレミちゃんは出てきてくれないんだろう)

私は新聞が山のように置かれている部屋を見るとレミちゃんが新聞を読んでいた。

(新聞を読むのに夢中になってる、だから私たちに気が付かなかったのか)

私は千尋さんの後を追って外に出た。

「せっちゃんどうしたんだ?」

「その手に持ってる血液、緑に光ってますよね」

「そうなんだよな、不思議に思えるな」

そして私と千尋さんは解析課のオフィスの前に着いた。

「誰かいますか」

千尋さんはノックをすると髪がぼさぼさで目の下にはクマがある人が出てきた。

「すまないがこれを研究部門に渡してくれないか?」

「ああ、分かったよ。結果が出るまで中で待ってくれ」

私たちは解析課のオフィスの中に入った、中は電子機器や精密機器が通路を圧迫していて道という道が無かった。

(すごい精密機器の量だな……)

研究部門に血液ビンを渡し、さっそく解析開始し始めた。

「せっちゃん、解析課はこんな機械を操作していろいろなことをしてるんだ、ハッキングや微生物の研究とかだな」

すると私と千尋さんを呼ぶ声が聞こえた。

「こっちこっち」

「おっと、もう出たのか」

私と千尋さんは血が解析されている場所だった。

「この血だけど、未知のウイルスに汚染されていた。それでワクチンを生成したがごく少量だ」

「ウイルスの解析をしてワクチンを即作るのか……」

「だが未知のウイルスに襲われるとはどういう運をしてるんだ?」

千尋さんは解析の人に事の顛末を教えた。

「その血の人が銃を持って襲ってきたんだよ」

「ほぉ、ゾンビウイルスというわけではないんですね」

「見た目はまるで一般人、だけど何かに操られていたような気がするのは気のせいかなって」

(操られていた?)

千尋さんは私の気が付かない所に気が付いているのだ。

「操られていたとはどういう?」

「なんだか銃を持つ手が何だか素人じゃあなかったんだよね」

「そう言う戦闘面は分からないけどこのウイルスは人を操ることが出来ると」

「そういう事だな」

「とにかくワクチンを作ったから持っていって」

私は未知のウイルスに対するワクチンを貰い、一旦超常現象対策課のオフィスに戻っていった。

「しかしあの未知のウイルスは何だろうね」

「分からない、だけど操ってたとしたら確実に私たちを始末しに来てるよね」

「ミューがですが?」

「そうとは言えないんだよな、それに敵の情報が分からない今どう手を打つべきか分からないんだ」

(確かに千尋さんの言う通り敵の内情が分からない今、下手に動いたらだめだよね)

「ちょっとポスト見てきます~」

私は会社の玄関にある超常現象対策課のポストに何か入ってないか見に行った。

(今はこんなことしかできないけどいつかミューを倒してやる)

私は郵便物を持って超常現象対策課のオフィスに入っていった。

「持ってきましたよ~」

「助かるなぁ」

千尋さんは郵便物を一個一個見ていくがすべて千尋さん宛てだった。

「千尋さん、何を頼んだんですか?」

「服だよ、たまには洒落てる服を着たいじゃんか」

「まぁ、そうかもしれないけど会社に届くようにする?」

千尋さんは服を楽しく試着している時、郵便物の中から声が聞こえた。

「やっぱり郵便受けの中は冷たいなぁ」

「……千尋さん、郵便物から声が聞こえたんですけど」

「せっちゃん、私もだ」

すると郵便物が弾け飛び、机の上に立っていたのはタウだった。

「何敵陣に突っ込んでるのかな!?」

私たちはすぐに刀やら鉈を取り出した。

「ちょっと待て待て!?刀やら鉈を抜くんじゃあない!?」

「ならどうしてここに来た?聞かせろ」

「とりあえずその刀やら鉈を降ろせ!?話はそれからだよ!?」

私たちは渋々得物を降ろし、タウの事を聞いて行った。

「大阪の件は助かった、実は私はあそこ出身だ」

「へぇ、地元を知ってるんですね」

「まぁ、ミューから聞いたんでね」

ミューという単語だけで私たちは再び得物をあげた。

「いや私はミューの組織にいるが今は協力していないぞ!?」

「なら信用に値することをしてよ」

「そうだな……ならこれはどうだ?」

タウは真っ白のカードを出すと左の指を全部落とした。

「痛いけどこれで分かっただろう?」

(すごい、一呼吸の間に左の指を全部……)

するとラムダが黙って白の球をタウに投げた。

「私は敵以外の人が傷つくのは嫌なんだ、それに同郷出身だ。これでいいだろう」

「案外優しい所あるじゃん」

どんどんと指が戻って行き、タウは左の指の感覚があるかどうか確認した。

「よし、くっついてるな。それでだがどうして来たと思う」

「お礼か?」

「そうだな、だがお前たちが接触した敵、緑色の血を流していたか?」

(もしかして緑の血とタウは何か関係が?)

私は質問をしようとしたが先に千尋さんに質問をされた。

「ちょっと待て、私はその緑の血見たが?」

「なら話は早い、最近お前たちを倒そうとミューが躍起になっている、それで2人が先鋒部隊として動く、名はアルファとオメガ」

「ギリシャ文字の最初と最後だな」

「そうだ、それでレガリアだがアルファはウイルスをばらまく、命令をすることが出来るんだ。それでオメガは銃を何もない所から出せる」

タウの言葉に私はふととある人を思い浮かべた。

(あれ、大量に銃を浮かす……?月宮翠か?)

「ねぇタウ、月宮翠って知ってる?」

「いや、知らないな」

「私ね、月宮翠と会ってるんだけどその人のレガリアはフルバースト、銃を浮かせて一斉掃射するっていうのを持ってるって」

「多分だが関係性は無い。それだけは断言できる」

するとドアが吹き飛び、月宮さんがなぜか興奮をしていた。

「銃器を生み出すって!?なんだそれ詳しく聞かせろ!!」

「月宮さんどうしてここに!?」

「たまたま通りかかった時に聞いちゃってさ、興奮しちゃうんだよね」

「また面倒な輩が……それでな、奴らの大まかな居場所はうどん県」

するとタウがなぜか自身をビンタした。

「すまない、最近うどんにはまっていてな、香川県だ、そこに奴らは潜伏している」

「うどん県ですか、わかりました」

「いやだから香川……」

「私は今からライさんにうどん県に行くと行ってくる。だが飛行機は取れないと思うから明日行くぞ」

千尋さんは外に出るとタウはプルプルと震えていた。

「だからうどん県じゃあなくて香川県だよぉぉお!!」

後ろからラムダがタウの肩を叩いた。

「大丈夫、これが大阪人の宿命だ。それにしてもタウ、どうして消費者金融のチワワのように震えてるんだ?」

「うわぁぁん!!!もうここに居たくない!!!」

タウが泣き出し、窓から飛んでいった。

「ありゃ、同郷だから仲良くできると思ったのに、残念」

そして私たちは急いで大阪遠征で着た服やら下着を洗濯しに行ったのだった。

最後まで見てくれてありがとうございます。

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