102話 硝煙
超常現象対策課のオフィスに置かれているソファーでくつろいでいる私はレミちゃんのとあるところに気が付いた。
「ねぇラムダ、そういえば束になって置かれてた新聞って何処に行ったんだろうね」
「確かに何処に行ったんだろう」
私とラムダは新聞を探し始め、ロッカーや箱の中を探していった。
「あれ~?何処に行ったんだろう」
「知ってるのはライさんだけなのがなぁ~」
私はライさんの気持ちになって考えてみた。
(目につくところにあの人は隠さない、だとしたら戸棚?でも収納するスペースは何処に?)
「ライさんに聞きに行くってのもアリだな」
「セツナさんそれアリかもですね」
私とラムダはライさんの元に向かった。
「ライさん、部屋の模様替えはいいですけど新聞は何処に収納したんですか?」
私はドアを開けながらそう言った。
「あら、見つけられなかった?」
千尋さんはライさんの肩をモミモミと揉んでいた。
「千尋、私新聞を引っ張り出してくる」
ライさんは超常現象対策課のオフィスに入ると本棚の方に歩いて行った。
「確かここにあったはずなんだよ」
ライさんは本を入れ替えた。すると本棚が動き出し奥に新聞が大量にあった。
「おおっ、なんだかかっこいい仕掛けだぁ!」
「機能面フル無視だけどね、ロマンあるでしょ~?」
「ありますね~!」
私とラムダは興奮していたが千尋さんはあまり声をあげてなかった。
「もしかしてですけどライさん、これを作るだけに3日かけました?」
「当然、だって私の思うように作ってもいいでしょ?」
千尋さんは頭を抱え、ライさんを社長室に連れ戻していったのだった。
「ライさんって案外少年心あるんですかね」
その時アラームが鳴った。
{超常現象発生、職員はポジションについてください}
そのアラームに私たちは反応した。
「やっと落ち着けると思ったらこれかよぉ」
私たちは少しだけだるそうにしてホームに向かった。
「さてと、電車に乗り込むかぁ~」
ぞろぞろとみんなが電車に乗り込み、最後に千尋さんが入ってきた。
「ごめん、遅くなっちゃった」
「良いんだ、それで目的地は何処なんだろうね」
「それは今はどうでもいいんですよ……何か食べたいなぁ」
私は駅弁を6つ持ってくると急いで食べ始めた。
「まったく、みんな自由気ままだなぁ」
千尋さんは私たちがする奇行に困っていた。
「千尋さんも食べないんですか?」
「食べるけどさ、せっちゃんは大食いだしラムダとジータは遊んでるし鏡花さんは車内で素振り、危なすぎるよ!?」
鏡花さんは車内で刀を抜き、素振りをしていた。
「だめなのか?」
「もし私が近くに寄ったらダルマか千尋が千と尋みたいに真っ二つになっちゃうよ!?」
「そうか、ならいないときにするでござる」
鏡花さんは刀を鞘に納め、座った。
「ふぅ、これで危険なものは無くなったね」
そして私が駅弁6つ食べ終えると同時に駅に着いた。
「じゃ、仕事開始するぞ~」
「おー」
私たちはやる気がない掛け声をするとヒビの方向に向かって歩き出した。
「せっちゃん、この方向にヒビがあるのね?」
「そう感じ取ってるね」
そしてヒビを発見すると私たちは電脳世界に飛び込んでいった。
「って全くバグが居ないじゃん」
電脳世界にいるバグが全くいない事に気が付いた。
「またあいつかぁ?」
「タウが私たちを呼びよせてにしても声がかからなすぎる、一体どうしたんだ?」
すると鏡花さんが声を張り上げた。
「いや違う!私たちは誘い込まれたんだ!」
鏡花さんが指をさし、その方向を見ると銃を持った人がいた。
「あれって敵なのかな?」
私は人に近づき、コンタクトを試してみた。
「ハロー?ハウアーユー?」
私は拙い英語で目の前の人とコミュニケーションを取ろうとしたが急に鏡花さんが走ってきた。
「危ないでござる!」
すると目の前の人は銃を私の方に向けてきたが鏡花さんが私と人の間に立った。
「カァァ!!!」
目の前の人がトリガーを引き弾がでると鏡花さんは刀で弾を斬った。
「チェリャァァァ!!」
突撃する勢いのまま鏡花さんは目の前の人の体を一刀両断した。
「ふぅ」
「鏡花さん人を殺しちゃったよ!?」
「そうだが……正当防衛は認められないのか?」
千尋さんがやってくると遺体の顔を見た。
「千尋さん、これどうします?」
「よく見ろ、血が緑色だ。人間だったら赤色なのにどうしてだ?」
千尋さんは瓶で血を回収した。
「千尋さん、その血はどうするんですか?」
「一旦解析課研究部門に一旦渡す、解析課は案外たくさんの部門に分かれてるからね」
そして私たちは周りに敵が居ないか確認し、ヒビを埋めた。
「しかし人に似た何かが銃を持って私たちを狙ってきた、誰かの指示なのか?」
「いや誰かが私たちを狙ってるんでしょ」
千尋さんからツッコミを喰らった私、それを見て笑っているラムダとジータだった。
「何がおかしいのよ!?」
「でもその誰かが気になるんだよね、一体誰だ?」
私たちは次の戦いに少しずつだが巻き込まれているような気がするのだった。
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