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1.プロローグ

聖女=清き美しい乙女…ではないのですよ。こんな子もいたっていいじゃないってノリで書きました!ご一読お願い致します!


 私は王都からちょっと離れたところで、7兄弟・姉妹で仲良く暮らしています。両親は二人とも流行り病で亡くなってしまいました。

 ところが、ある日突然王都から神官が数名やってきて、ガラス玉(?)に手をかざすように村の若い娘に通達を出した。

 なんか他の村でもコレをやっているらしい。

 仕方ないので、私がガラス玉(?)に手をかざすとガラス玉(?)は光を放ち、ついには割れてしまった。

「すいません。うちにはそのガラス玉(?)を弁償するお金は……。兄弟・姉妹が食べていくのがやっとで」

「「聖女様!!」」

「ついに聖女様を見つけた。聖女様、我々とともに王都へと来てください。もてなさねばならないので…」

「えーっと私の大切な家族は?」

「……とりあえず一緒に来てください」

 もてなされるという事で、私達家族は王都へ行くことになった。


「ねー?リリスねーちゃん?せいじょって何?」

「「俺も」」

「「私も知りたい」」

「聖女って言うのはなぁ。あれだ。聖なる力で悪い気をやっつけるんだ」

「「「「リリスねーちゃん凄―い」」」」

 兄ちゃん、弟妹にわかりやすい説明をありがとう。さすが村一賢いって言われてるだけの事はあるわね。


 馬車に揺られること数時間。

「おしりいたいよ~」

「俺は酔ったのかなぁ?気持ち悪い…」

 等の弟妹の言葉も無視するように、馬車は進む。

 神官たちへの信頼度ダダ下がり。ちょっとくらい弟妹の話も聞きなさいよ!

「なんなんだ?俺らはリリスの付属品か?神官なら民の意見を聞き届けるものじゃないのか?」

 と、兄は最もな意見を言うが本当にそう思っているんだろう。『家族で行く』って提案をした時の反応も微妙だったし。



 一応というか、思いっきり大神殿という場所へ到着。

 聖女というものは、ココに所属し、人々を癒してまわるらしい。

「初めまして。聖女リリス。私はここで大神官を務めているモナカという。以後お見知りおきを」

 いやだなぁ。脂ギッシュなオジサン……。

「ねぇ、おじさんだいしんかんでえらいんでしょ?ふだんなにたべてるの?」

「神官だから節約をしているハズなのに太ってるよな。何を食べたら太るんだ?」

 弟妹よ……。無邪気にそのような質問をするとはなかなかやりますな。

「まぁ、そうだよなぁ。神殿に寄付されたお金でいいもの食べてるんじゃないか?ほら、着ているものだって村にいる神父さんよりずーっといいものっぽいし。なんかキラキラしたもの、宝石かな?を身に着けてるし」

 兄まで、ツッコム?神殿の横領は黙認みたいな感じだと思うけどなぁ。


「ゴホンッ、聖女リリス。其方にはこの大神殿に所属し、各地の瘴気を払って回っていただきたい」

 私はボランティア?

「報償は?」

「聖女は現・王太子の婚約者となる決まりです」

 マジで?会ったことも見たこともない人間と結婚とかヤダよ。それが報酬?

「一夜にして村人が王妃になるのですから、人生というのはわかりませんな。ハハハ」

 何が面白い?金銭的報償がないなら、私の行動はボランティアじゃないか!


 そして、致命的にもこの言葉が耳に入った。私の聴覚を舐めてもらっては困る。田舎育ちを舐めるなよ?

「聖女の家族はあの兄弟・姉妹のみ!始末してしまえ。聖女様には、村に戻る際に馬車が強盗に襲われたとでも言えば良い」

 ハァ?!冗談じゃない。私の家族を何だと思ってる?神官というのは聖職じゃないのか?

 碌に報償もでない、仕事をさせ、見たこともない王太子との婚約。

 こっちからお断りだ。


「王太子と婚約できると言えば、誰もが喜ぶとでも思ってるの?勘違いも甚だしい!このお話はなかったことにさせていただきます。さ、皆王都見物でもして帰りましょう?」

 そうして私達は大神殿をあとにした。



読了ありがとうございます‼

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― 新着の感想 ―
ある村に元に新官が数名やって来て、水晶玉に手を翳すように村人の若い子に通達。この村で7兄弟・姉妹で仲良く暮らしているリリスの元にも。手を翳すと水晶玉が割れて、突然の聖女認定か!!!そして、王都に突然行…
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