59話 - 酒のみたい。
やった。これはやってしまった……
っていうか僕がやったんじゃないもん!こんなのシステムの自動判断じゃん!しーらねっ!!
ともいえんよなぁ……だって……
「今何か声が……クロムの加護、ですか?」
≪パパの加護だよ~?パパとってもつよいんだ~!エステルおそろい~!≫
あ~……
これどうしようか……
今後エステルがパワーアップしたり僕がなんかしたらエステルにアナウンス流れるんでしょ……?
あ、いやそれは多分止められるか。止めてって言えば止まりそうだ。
でもなぁ……素敵な名前もらったし、善悪とかわからないけどこの子が僕とクラムにとって嫌な行動をしそうだとは思えないよな。
『ちょっと待ってくれるか?整理したい。今日トレーニング休みでいいか?ちょっと一緒に僕らの洞穴いこうか……』
「は…い?わかりました……」
---------------
ソフィア様ー!!ちょっと!!緊急です!!
≪はいはい~。みてたわよ~≫
『えっと、僕の加護……エステ、ハイエルフさんについちゃったんですけど……』
≪うん、それで?≫
『これって転生のあれこれとか寄生のこととか神様の加護のこととかって話す方がいいんでしょうか?』
≪いや、好きにすればいいわよ?≫
『……ソフィア様に不都合とか』
≪ないわよ。その世界の子に知られたところで私をどうやって害するのよ。繋がってるあなたですらここにくることができないのに≫
そういわれるとそうか。
『いや、なんかちょっと言い表しにくいんですけど、僕が持ってる常識で神様のことは秘密~だとか、知られると邪悪ななんとかが~とかがあるわけですよ。それで神様に迷惑がかかったら……ちょっと何言ってんのか自分でもわかんないですけど!』
≪ん~そうねぇ。言いたいことのイメージは伝わるわ。君になんて伝えればいいかしら?そもそも次元が違うこっちの世界に君たちの文明レベルでアクセスすることなんてできないのよね。で、万が一私たちと同次元の他の……じゃあ、あなたの表現で言う邪悪な存在にあなたのことが知られたとしましょう!≫
『あ、そうですそうです!それがいいたかったんですよ!』
≪こっちはこっちでちゃんと防衛策があるし、もし私の世界でそんなことをするやつがいたらそれは……君には伝えるのが難しいけれどそいつにとんでもないことが起こるわけ。だって他の文明巻き込んでトラブルを起こすわけですもの。大罪よ。≫
『はぁ……』
≪君たちの世界でも重犯罪者には死刑とかその他色んな刑罰があるでしょう?それのもっと高度文明バージョンだとふわっと考えればいいわ。魂ごと抹消されるーとかね?でも死刑や魂の抹消なんかありがたいほうよ。何十万年とか未来永劫苦しめるーとかできちゃうの。自然寿命ないんですもの私たち。寿命がないってことは罰も比例して大きくなるわけ。永久に苦しみたい?≫
『あ、なるほど。事の重大さは理解できました。考えるだけで恐ろしいですね。』
≪だからまず私の身に何かある、という懸念はなくして大丈夫よ。そんなバカこの文明にいないわ~。自分に返ってくるものが大きすぎるもの。すぐ見つかっちゃうしね。私たちの文明で悪い事して隠れることなんて不可能よ。≫
『言われてみればそうですね。高度文明って怖いですね……』
≪だからそこは、君の問題ね≫
『僕の?』
≪それを言うことによってのその世界でのトラブルや君自身の他人の関わりとか、そういうことに関しては私は関与しないわ。簡単にいうと傍観者なのよ私は。世界の管理ってそういうことなの。成り行きを確認しているのよ。最悪それでその世界が滅んでもそれはその世界の運命なの。だから私は関与しない。神の力を使ってその世界の運命を変更するようなことはしないの。それが自然の摂理。冷たいようですけどね……。好き勝手操作しているんじゃないわ。私達の箱庭をつくっているわけじゃないのよね。≫
『なるほど』
≪ちょっと魔力注いで自然の修復のお手伝いくらいのレベルならするけどね?それをしてるのがデメテルね。≫
あーそれ確か水龍さんも似たようなこといってたな。
本当の神ならそんなことしないだろう。って。
≪そうそう。水龍も言ってたわね。だから私のことは考えなくていいのよ?ただそれを言うことによっての自分への被害を考えて判断しなさいな。言いたければ言えばいい。私は助けられない。わかった?≫
そうだ頭で考えても意味ねぇな(笑)
『はい、大丈夫です。理解できました。あ!ちなみに!』
≪なに?≫
『僕がそれを言うことでエステルともこういうお話する機会が生まれるかもしれないんですよね?それはいいですか?』
≪いいわよ~?あの子話しやすそうだし。というより拒否するならしてるわ。というより君の意見なんか聞かず跳ね飛ばせるわよ。君の加護がつくってことはそういうことよ。君の加護は私の加護の残滓みたいなもの。私に問題があるなら君の加護はつかない。ね?≫
『あ、なるほど?わかりました!自分で判断します!ありがとうございます!』
≪君の懸念が消えたようで何よりよ~。あ、お名前クロムくんね?素敵なお名前つけてもらってよかったわね≫
『はい!大切にします。』
---------------
よし。
『クラム、エステルにはもう全部話そうか』
≪うん、クラムもそれがいい~≫
「はい。うれしいです!ちゃんと聞きますね!」
『えっとね。まず、僕昔ちがう世界の人間だったんだ。前世の記憶を持ってるの。』
「そんなことがあるのですか……不思議ですね。でも本当にそうなんでしょうね。クロムさん、でこれからはよろしいでしょうか?クロムさんはそんな意味のない嘘つく方じゃありませんから。」
やっぱりすぐそのまま信じてくれるな。話しやすい。
よし、全部言うぞー!!よっしゃああああああ
『あぁ。素敵な名前をありがとう。』
「いえ、喜んでもらえてすごく嬉しいです♪」
『で、次はワカメなの。』
「はい。そうな……つ、次!?ちょっと話がのみ込めないんですが……」
≪クラムは貝だよね~≫ 『そうそう』
「貝!?どういうことですか?順を追って話していただければ助かるんですけど…」
『追ってるけどな?』 ≪じゅんばんだよね?≫
『で、次はカニなの』 ≪クラムはやどかりだよ~?≫
『そっから一回進化して~スライムっぽい何か?』 ≪そうだね~クラムは~せ~れ~かもー!≫
『そんなかーんじ!おっけー?』 ≪おっけー?≫
『あーすっきりしたー!酒のみてー!』
≪さけってなに~?くらむもー!≫
『クラムはまだ早いかな~?』
「……疑っているわけでは全くないですし、しっかり信じているのですが、ごめんなさい。意味がわからないのはどうすれば……
話は夜までかかった。張り切りすぎたか。
・
・
・
「要するに!クロムさんは前世から記憶を持って生まれ変わって神様のような存在の方に出会ってその前までの運命までに起こった不幸な事の反動に特別な力をもって生まれ変わってのんびり過ごすつもりがトラブルで海藻になってしまってその時に貝のクラムちゃんと出会って一緒に生活するうちにクラムちゃんに加護がついて死にかけたけど寄生という特別な力のおかげでカニの体を乗っ取ることに成功してその海藻を食べたクラムちゃんが特殊進化してヤドカリになって二人とも次の進化をして二人で必死に長い間特訓して海から出ようとしたら水龍さんと出会ってその加護を持ったスライムとたくさん融合したら原初のスライムみたいな生命体になってその影響を受けたクラムちゃんが他の神様の加護の影響でスライムに見える半分精霊さんに進化して海からでて旅をしていたら私に出会ったと!!はぁ…はぁ…どうですか!?」
『おお~!すげ~。完璧っす』≪ぱちぱちぱち!≫
「難しい話でしたが、わかりました。」
『まぁ僕は……よくわからないけど、今はクラムのパパ。それだけでいいかな。それが幸せなんだよ。』
「そうですか。ふふ♪」
『信じてくれるの?前世とか寄生とか神様の話とかしたけど……怖くなったり変な目線でみちゃったりしない?それならそれで気にしないで。僕は距離を置くから。』
「私にとってもクロムさんとクラムちゃんは恩人でおともだちです。それだけです♪何も変わりません。お話とてもうれしかったです!信用していただいてありがとうございます。」
≪おともだちね~?≫
「そうだね~クラムちゃん♪」
あ~。最高の答えだ。この子には話してよかった。本当に。




