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47話 - 糸攻撃ってロマンじゃない?

『えー、こんなとこで寝ちゃったよ……絶対危ないだろ……』


 この辺結構魔物の気配するんだよねぇ……

 ゴブリンの住処になってたみたいだし獲物になる魔物が近くにいるんだろうな……

 はぁ……しゃーない。朝まで僕が警戒しておくか……


 スライムの体は睡眠はとれるがどうしても必要!って程ではないみたいだ。

 カニの時は3時間くらいだったかな?

 スライムは数日なら寝ても寝なくてもそこまで疲れない。


 まぁクラムが睡眠が趣味みたいな性格してるから僕も夜は一緒に寝るんだけどね。

 この子は貝でもヤドカリでもスライムでもちょー寝る。

 暇ならとりあえず寝る。


 ちなみにスライムになってクラムが一番がっかりしているのが僕の背中で寝られなくなったことだ。

 バランスがわるいらしい。まぁ球体だし……


≪おなかすいた~≫


『そうだよなぁ。ご飯途中だったね。とりあえず僕らもここら辺でご飯のつづき食べよっか。』


 近くの陰になっている木の根元に腰をおろす。

 腰?腰なんてないけど気分だ。

 テントとか欲しいなぁ。

 長い間巣穴で暮らしてたけど屋根あるのとないので全然リラックス度合変わるよね。


 これから長い間移動だろうし、時間ある時テントつくってみようかな?

 案外こういうのクラムの方が得意だったりするし一緒にやるか。

 デメテル人形めちゃくちゃうまかったしね……


 アイテムボックスから焼き魚を取り出してクラムに渡す。

 いつ襲われるかわかんないしいつでも食材があるとは限らないからね。

 ある程度ご飯はストックしているのだ。


『これ食べてクラムは寝ていいよ。何かあったら起こすからね』


≪いいの~?わかった~≫


 まぁとはいえクラムも何かあったら勝手に起きるんだけどね。

 でも僕が対処できそうなことを確認してまた寝るんだけどね。

 かわええ。癒しだ。

 ちょっと親バカになってきてるかも……。


 今日は……クリーンは魔力小さめにしとくか。なんかあったら怖いもんな。


 ”クリーン”


『はい、クリーンしといたよー。ゆっくりおやすみ』


≪おやすみパパ~≫


 さて……1人の夜だ。

 クラムと一緒になってから1人で夜起きてることとかあんまないな。


 なにしよう……調合したりするとうるさいし……

 魔法のイメトレでもしようかなぁ……


 あ、そういえば…今ならあの子ちゃんと鑑定しても大丈夫かな?

 いいよね?守るのにも強さ把握しておかないと。


 ”鑑定”


 ★種族:ハイエルフ

 名前:エステル・エル・エーデルフェルト

 状態:疲労困憊・睡眠

 加護:なし

 LV2 / 500:経験値 12 / 200

 HP:81 / 120

 MP:181 / 262

 力:32

 防御:46

 敏捷:81

 器用:181

 知能:238

 魅力:120

 幸運:225


【魔法】

 ・精霊魔法 LV1(水)


【スキル】

 ・弓術 LV1

 ・命中 LV1


 お、状態って疲労とかもでるのか。

 ちょいちょいクラムみてあげよっと。


 ちょっと魔法つかっとくか。

 全力クリーンはやりすぎだな……


 ”ヒール”と、えーっと持続効果の”ウォーターエイド”もプラス!


 ほいっ!こんなもんかな?


 状態:疲労・睡眠


 おけおけ。これで朝起きたら疲れぬけてるかな。

 今全力クリーンつかって急に飛び起きちゃったら焦るしこれくらいで。


 レベル2か……この子本当に戦闘ほとんどしてこなかったんだな。

 普通に集落で暮らす人ってこんなもんか?

 生活がわからないからなんとも言えないけど……


 弓術ってスキルあるし狩りとかしてるならもう少しレベルあがってそうだけどなぁ…

 でも弓持ってないじゃんこの子……


 やっぱり魔力はホフゴブリンより高かったか。

 でも他のステータスがかなり低いな。

 これ戦ってたら多分負けてたな。出ていかなくて正解。


 で、魔法!!

 精霊魔法って知らない魔法覚えてる!


 ほらね~。僕が知らない魔法もやっぱあるんじゃんね。

 精霊魔法ってなにするんだろ?召喚?力借りたりするのかなぁ……

 火の精霊さんとか風の精霊さんとかいるのかな?

(水)っていうのは水の精霊魔法つかえるってことかなぁ。


 ひょっとしてリズがその水の精霊だったり!?

 いや、それはなさそうか。友達かどうかもあやしいし……

 水っぽくはないよな。強いて言うなら木の精霊?


 まぁでも、もし精霊から力を借りてとか契約がうんたら~とかなってきたらパッとは使えなさそう。

 技能は覚えられても僕に力を貸してくれるかは精霊次第になるでしょ?

 僕には普通の魔法の方がむいてそうかな~


 でもちょっと見てみたいなぁ。


 で、ハイエルフレベル上限たっか!

 たしか人間が100が上限値ってソフィア様がいってたかな?5倍!?

 ハイエルフの上に魔の森の守り人だもんね。なるほど。

 ただレベル2のわりに必要経験値かなり多いよな……?


 あ!確かソフィア様が格が高い生き物は最初からつけられるスキルが減りますよっていってたよね!

 ポイントたりなくなるとかなんとか……?それ関係ありそう!


 成長上限がすごい高い代わりにスキル覚えたり強くなるの大変ってことかな?

 生命の格が高い=レベル上限値がかなり高いことになる!これありそう!


 え、ってことは僕とクラムレベル既にレベル上限200だよ…?

 完全に水龍さんの加護とスライム大量合体のおかげだけど……


 既にかなり生命の格高め?人間100でしょ?超えちゃってる……?

 僕ら既に結構上位生命体なのかもしれない…ってこと?

 スライムだからかなり下位のほうだと思ってたんだけど……

 僕もクラムもがんがんスキル覚えてるけど……?え?


 まぁ…わからん事考えても仕方ないか。

 とりあえずハイエルフは多分めっちゃ生命としての格が高いけどその分レベル上げとかスキル覚えるの大変なんだろうな。


 よし、脱線したけどこの子は多分今戦うの不可能だ。

 ステータスに戦いの痕跡を感じないし本人も戦ったことないっていってたしな。

 ここまで完全素人が急に魔物と戦えんでしょ。


 魔物なぁ……もしでてきたら僕が倒さないとか……

 どうやってバレないようにこそっと倒そうかな……


 それにしてもよくこれでリズの後追ってきたな。

 くっ……目から涙が。友達になってあげてくれ……。


(ガサッ)


 ん?なんか来たな。

 あれは狼か…?


 ”鑑定”


 ★種族:グレイウルフ


 LV16 / 40:経験値 68 / 80

 HP:280 / 280

 MP:42 / 42

 力:162

 防御:86

 敏捷:124

 器用:31

 知能:32

 魅力:6

 幸運:12


【魔法】

 ・なし


【スキル】

 ・隠密 LV3

 ・俊敏 LV2


 ほー。ハンターだねぇ。

 隠密ってスキルあるんだ。魔力隠蔽とそーっと動くの組み合わせたら覚えれないか?

 ちょっとそれ練習してみよっと。

 スキル一覧表みたいなのあれば練習しやすいんだけどなぁ……


≪スキル【隠密】を取得しました≫


 ふっ。もうできてたらしい。

 練習……する機会なかった。


 まぁそんなことはさておきもう完全にハイエルフを食べに来てるよね。

 ヨダレぼったぼったたらしてるじゃん。


 僕はずっと魔力隠蔽しつづけてるから気づかれてないな。

 うしろから3体程忍び寄ってるね。


 残念。僕感知能力高めなんだ。

 君の隠密程度じゃ隠れられないっぽいよ。


 寝てるしあんまり大きな音だすのもなぁ……

 何の魔法で倒すか……あ、あれ試してみよっかな!


 クラムから教えてもらった無属性のシールド魔法さ?

 簡単に言うと魔力を物質化するんだよね。

 属性そのものに攻撃力ないんだけどさ。


 あのレベルの敵くらいなら……


 ”シールドスレッド”×3


(ズバッ)


 バタバタバタッ


 よし。これで痕跡ものこらない。

 糸でキュッ。ズバッてやるやつよ?これかっこよくね!?

 もう、すぐに閃いたよね。これっきゃない。

 ロマンだよねー!!


 耐久力あんまないからシールドとしてはあんま使えないんだけどね。

 この辺はイメージでカバーだよ。ふっふーん。


 シールド魔法結構使い勝手よさそうなんだよな。

 クラムは無が氷よりパワー出せるようになったらバレットとかこっちでもいいかもね?


 無色透明なんよ無属性。

 よく見ると魔力が固まってるからか向こう歪んで見えるんだけど。

 ガラスみたいな感じ?


 見えない弾丸とか怖すぎる。

 それだけで使う意味あるよね。

 いやそもそも人は弾丸のスピードに目は追いつかないか。


 僕は多分属性系の方が使い勝手いいけどね。

 バレットに耐えれなくてはじけ飛んじゃうんだ~。


≪スキル【暗殺】を取得しました≫


 おっふ。とかいってたら隠密につづき物騒なスキルもらってしまった……


 ・

 ・

 ・


 そんなことを続けること数時間。日が昇った。


 暗殺スキルは僕が見つかっていなければ攻撃力補正が働いてるみたい。

 貰う前より切れ味が増した気がするんだよねぇ~

 いや~ロマン満喫しました。


 そして……ハイエルフが起床してきた。


「寝てしま……きゃあああああああああああああああああ」


 ハイエルフの周りには数十体に及ぶあられもない姿の魔物の残骸が。


 ……


 倒した後に気付いたんだけど……魔物の死体の回収ができんのだ。


 ちょっと楽しくなってきちゃって……

 必殺仕〇人みたいでかっこいいじゃん……


 あのハイエルフ、エステルだっけ?

 魔物が襲ってきても全然おきないしさ。まぁそれだけ疲れてたんだろうけど……


 こういう時に限って僕が行くと絶対起きるんだよね?

 なんで僕の時だけ…みたいな。


 そんなお決まり通りにさせるわけにはいかん!


 君がこんな魔物の巣窟で寝ちゃうからだよ?

 僕……わるくないもん。

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