42話 - らぐなろく。
≪パパ~もう飽きたよ~≫
洞窟から飛び出して3日。
ずっと海岸線を歩いている。
僕が塩担当。
魔法で海水を魔法で隔離し火で熱して塩の結晶をつくりアイテムボックスに放りこむ。
直接水分を抜いたりもしてみたけど火で煮詰めるほうが僕的にはおいしかった。
調理工程って大事だね。
後は流木ひろったり、ヤシの実みたいな果実を取ったりしてた。
中のジュースが甘くておいしいの。
これクラムのお気に入りだ。
クラムは甘いものが好きになったみたい。
ちなみに僕はそんなに甘いの好きじゃないからこの実はクラム用だ。
これとっとかないとそのうち僕喰われる……
スライムになって翌日の朝目覚めたら寝ぼけて僕のことハミハミしてるんだよね……
ちなみにアイテムボックスはMP10000支払って10m区画に拡張した。
ソフィア様にアクセスいるかと思ったんだけど鑑定さんがやってくれた。
システムって言ってたもんね。
≪アイテムボックスの拡張を受諾しました≫
使わないんよMP10000も。むしろ消費が大変。
今自動回復もあるし……
僕とクラムは割と小さな魔法を好んで使ってるしね。
MPの使用方法考えないとなぁ……
シールド常時張ったり魔法浮かべっぱなしにしてトレーニングはしてるんだけどね。
余った分は夜に思いっきりクリーン!
そしてクラムがお魚担当。
魚をみつけてアイスニードルとかを使って仕留めてふわーっと取りに行く。
そして殻カバンに収納。
入れようとすれば近くのものはカバンのサイズより大きくても収納してくれるんだ。
出すときは意識すればでてくる。
空間がゆがんでるのかな?アイテムボックスは完全にソフィア様仕様だから僕に仕組みはわかんない。
あ、あと時間が止まってるわけじゃないんだけど腐ったりはしないみたい。
腐敗って菌のせいだよね?たぶん菌が生息できてないんだと思う。
だから食べ物収納し放題なんだよね。ほんと助かるわ~。
それにしてもお空飛べるのいいなぁ。
僕も風魔法でやってみたんだけどバランスがうまく取れなくて酔った。
なかなか加減が難しいなぁ……。
魔法とスキルはまた別みたい。練習中だ。
≪パパ~まだ~?もう森にいこうよ~≫
『うーん…。だって半年以上かかるんでしょ~?』
≪もう500匹はおさかなさん獲ったよ~≫
ちなみにクラムに数字の単位や時間の単位。簡単な四則演算などは教えてある。
すぐ飲み込むから教えがいがあるね。子供の吸収力はすごい!
ただ、この世界の単位がわからないからまた覚えなおしになるかもしれないけど……
≪ねえ~1回おもいっきり魔法使っていい~?≫
『なにつかうんだ~?まぁ海に向けてならいいぞ~』
≪パパが巣穴こわしたやつ~!いっくよ~!≫
嫌な予感がする……『クラム待っ…
んんんー
≪さいくろん~≫
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そう、あれは洞窟トレーニング開始から4,5か月たったある日。
そろそろ大きい魔法も使えるかな~と思ってさ。
「サイクロン」ってぼそっと何となく唱えたのね。
岩とか海流が暴れ散らかして巣穴ぐっちゃぐちゃ。
全然魔力こめなかったのに……
竜巻ってイメージが無意識にのっちゃったんだね……
ただの天災だった。
クラムがつくった部屋とかポーションの壺とかめちゃくちゃになってさ。
クラムがめずらしくめちゃくちゃ怒った。
この子かわいいもの好きみたいで結構インテリアとかこだわるし綺麗だったりかわいいもの集めたりしてるんだよね。女の子だねぇ。3日前から殻バックをデコりだした。
で、話それたけど……
それをぐちゃぐちゃにしたもんだからもう……
≪パパきらいッ≫
『ごめんよクラムうううう』
絶望した。本当に。もう二度とやらない。
それからしばらくクラム監督のもと補修工事に時間費やす羽目になったのよ……
あれ系の魔法はトルネードが限界だな。
今から森での生活が始まるけどトルネードすら封印かも。
環境破壊は楽しくないぞい。
……おっと。
走馬灯が見えてた……
楽しい思い出だった。
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『クラムすとおおおおおおおおっぷ!!!』
≪飛ばされるううう≫
”シールド”ッ!!
(ゴオオオオオオオオオオォォォオオオオオぉぉぉぉォォ)
目の前には海外のニュースで流れていたようなものすごい巨大竜巻が……
荒れ狂う海。飛び立つ幾多の鳥。
GYAAAA!!PIIIIIIIIIIIICHUNCHUNGURRRRRRRRRR!!!!!
『ジーザス。今日こそが終末の日。ラグナロクの到来だ…神よ……』
……
≪キャハハハ!たのしかったあ!おさかないっぱーい!とってくる~≫
・
・
・
『サイクロン絶対ダメ。封印』
≪え~?たのしかったよ~??なんで~??≫
『なんでって……おさかなさん半分以上ぐちゃぐちゃでしょーが!』
物量は確保できたけど……。もう金輪際いらない程に…。
回収に5時間くらいかかった。
食物は無駄にしちゃダメ。つみれにでもするか……。
回収できるだけしたし、あとは小魚のえさになってくれるでしょう。
自然災害規模の魔法は一回引き起こすと魔力切ってもすぐには止まらないと……
海で使ってよかった。勉強にはなったな……
『僕がオッケーしたから僕がわるいな。ごめんな。』
≪なんでおっきい魔法はダメなの~?≫
『前に言ったけど、おさかなさんぐちゃぐちゃでしょ?あと、これ森の中で使ったら森もぐちゃぐちゃになっちゃうな。デメテル様悲しむぞ~?クラムの加護主だからなぁ?』
≪そっかぁ。じゃあやめとく~。強い敵来たときはいい~?≫
『周りに被害が出なさそうな時とかどうしようもないときはいいぞ。あ、あとなすごい単純な話なんだけど……』
≪なに~?≫
『僕が例えば100mくらいの大きな火の玉をクラムに向かって出したとするでしょ?』
≪うんうん≫
『クラム身長10cmくらいしかないのにあと99m90cm全く意味ないじゃん。MPちょー無駄じゃん。その力絶対別のとこに使う方がいいじゃん?今から攻撃しますよーってアピールしてるだけじゃん。相手逃げるじゃん。結果俺TUEEEしてるだけじゃん。ね?なんもメリットないでしょ?』
≪ほんとだー!おっきい魔法つかうやつってあたまわるいんだね~!クラムはさんすうできるよ!≫
『まぁ逃げられないように範囲魔法つかうとか理由あるならいいけどね。ちゃんと意味考えて魔法は使おうな~』
≪わかった~!≫
『クラムはいい子だなぁ。よしよし』
≪クラムいい子~えへへ~≫
このふとした一言がまさかあんな事件を引き起こすことになるとはこの時は知る由もなかったのである……
『さて、じゃあ塩も魚もたまったしそろそろ行きますか!』
≪おー!≫
近場に魔物の気配無くなっちゃったけどね。
【とある日の2人パート2】
★回転力のトレーニング編
『よーし今日の遊びはコマブレードだなぁ~』
≪なにそれ~?≫
『魔法でこんな形をつくってな?コマっていうんだけど……先を尖らせてこうやって回すと…』
(ギュイイイイイイン)
≪回ってるー!おもしろーい!≫
『これでクラムと対決だ!同時に回して相手のコマにぶつけるんだ!最後まで回ってた方が勝ちな!ほんとは枠みたいなの用意するんだけどめんどくさいし止まったり壊れた方が負けでいいだろ』
≪わかったー!≫
『いっぱい攻撃してもいいし、丈夫なコマつくってもいいし……。魔法纏ってもいいぞ!?あ、できるなら魔力で操作してもいい!属性も好きなの使おう!魔法の勉強だな!』
≪じゃあクラム氷つかおっと≫
『いっくぞーーー!せーのっ』
『≪ゴーーーーーシューーーーーーーーッ!!≫』
※ちなみにこの遊びもボーリングもクラムがシールドを覚えてから全敗中です。




