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35話 - さんどぶらすと~

≪ソフィアもデメテルもやさしかったね~≫


『クラムは怖いもんなしだね……』


≪なにが~?≫


まあ当人達(人ではないだろうけど)クラムに呼び捨てにされたくらいで気にするような感じでもなかったしね。


というより天界海水でびちゃびちゃにしたのにほとんどお咎めなしだった……

心の広さが天元突破してたな…


イメージを転送してくれてたから姿と風景見ながら話してる感じだったんだけど

マジで天界ぐっちゃぐちゃだったよ。


魔法とかで片付け簡単にできればいいんだけど……

本当すみません……。


ソフィア様は最初に紹介したけど、

この世のモノとは思えないほど美しくてクールな社長さんイメージ。


デメテル様はピンクウェーブのロングヘアーが綺麗な……

たれ目の……なんて表現したらいいんだろう。

とにかく包容力と母性の権化みたいな方だったね。

ずっと笑ってたし。


それに引き換え人間は……

貴族にやっても不敬罪とかで処刑しそうなやつはいっぱい居そうだ。

地位がなんぼのもんじゃ。

人間なんて汚い。大嫌いだ。


おっと話がそれたな。

神々とたくさんお話して異世界の勉強ができたのと……


ステータス!”鑑定”

---------------------------

種族:グリムジェイドクラブ

・MP:8250 / 8250(-2000)


【ギフト】

・アイテムボックス×2

---------------------------

アイテムボックスもらった。これは本当助かる!

×2は立方メートル単位だろうね。

その代わりMPの上限が2000減った感じだね。



そしてクラムに加護が新しくついた。

---------------------------

種族:ジェイドラーバルクラブ

名前:クラム

加護:豊穣神デメテルの加護(小)

   ワカメの加護(中)

---------------------------

植物の成長促進になるっていってたかな?

あと、自然にとても好かれる。

精霊が居たらモテモテっていってた。

ちょっとみてみたい……。


頭の隅っこに精霊探しを置いておいてもいいな。


さぁこれで旅立てるな!



アイテムボックスをもらったおかげで巣穴の荷物はすべて収まった。

今は荷物を整理し、洞窟へ進行を初めている。


明かりも全くない湿った洞窟……

鍾乳洞みたいな感じだ。


僕もクラムも常時魔法発動慣れちゃってるからライトつけっぱなしで歩いてる。

ライトくらいなら魔力自動回復で相殺できるからね。


それにしても……

ライト切ると本当に真っ暗なんだよ。

先が全く見えないし光も全然みえない。


僕は空間把握できるからライトなくても様子はわかるんだけど…

ワカメの時は諦めてたのに視力あると何も見えないってすごく不安だ。


そういえば視力できてから水面見上げたんだけど光が届かないくらいの深さなんだよねここ。

光合成できるくらいだし微量には光あるんだろうけど水面がみえないんだよ……

僕もクラムも深海の生物なのかもな。


≪真っ暗だね~≫


『そうだなぁ…なんもいないな……』


僕もクラムも意思伝達で話しているだけだから本当に全く音がしない。

歩いている音とたまに水滴の音が聞こえる程度……不気味だ……


『すこーし坂道になってるか?』


≪ちょっと斜めになってるよね~≫


少しずつ上に上がってるのかな?

これが地上付近まで続いていればいいが……

というかずっとこの道歩いていくのか?


出発してからまだ数時間くらい。

一日も多分立ってないのにすごい気が滅入りそうだ……

クラムがいてよかった。


何も見えないしここまで生物の気配がほとんどしない。

たまにその辺に虫が歩いているかなってくらいだ。


食事の用意をしてきてよかった。

数日は持つはずだ。


『魚もってきてよかったね』


≪食べれそうなやついないね~≫


植物もたまに苔がはえているくらい。

本当に鍾乳石以外何もない。

足元もつるつるしていて人間だったら滑りそうだ。


ごくたまに水の溜まり場がある。

だが魚は全く生息していない。


どこかから水が漏れているんだろうか……

それとも海水が入ってくる時間があるのか?


それからまた歩くこと数時間……

洞窟の曲がり角からガサガサした音が聞こえてきた。


『クラム、ちょっとライト切れる?』


≪うん~なんかいるよね~?≫


暗闇で何とか視界を確保する方法……

視空間認知もってるし、目に魔力を集めたらなんとか……


≪スキル【暗視】を取得しました≫


お!来た!


『クラム。目に魔力集めてみな?暗いとこ見るイメージで』


≪見えるようになったー!すごーい≫


よし、クラムも暗視手に入れたか。

この先真っ暗だけど一体なにが……


(キイイイイイイ)

(バサバサバサバサ)


『うわっ!すっごい量のコウモリだ!やば!』


目の前には無数のコウモリが!多分100匹以上いるぞ!?



---------------------------

野生のコウモリの魔物A、B、C、D、E・・・

が現れた。


  こうげき

  まほう

  とくぎ

  どうぐ

▶ にげる

---------------------------


≪たおす~?≫


『逃げる!こんなのキリないぞ!ぼくが空間感知使って横穴探す!クラムはあいつら目掛けて思いっきり砂ばらまいて!目つぶししてくれないか!?』


コウモリ系に目つぶしが効くかわからないけどやらないよりはマシなはずだ!


『それ効かなくてもとりあえず打ちまくれ!行動の阻害にはなるはずだ!!たのむ!!』


≪わかった~おもいっきりね~≫


≪んんんんん………”さんどぶらすと~”≫


クラムの「さんどぶらすと~」


(ズダアアアアァアあああああぁぁぁぁン)


野生のコウモリA、B、C、D、E・・・は跡形もなく消滅した


≪経験値を1獲得しました≫

≪経験値を1獲得しました≫

≪経験値を1獲得しました≫

≪経験値を1獲得しました≫

≪経験値を1獲得しました≫

≪経験値を1獲得しました≫

≪経験値を1獲得しました≫

≪経験値を1獲得しました≫

≪経験値を1獲得しました≫


テレッテッテーン♪

※クラムへの経験値です


『・・・・・』


≪おもいっきりやったよ~?≫


は?


≪きえちゃったね~。レベル2つ上がった~!わーい≫


サンドブラストってこんなショットガンみたいな魔法だったっけ……



一旦休めそうな横穴を見つけたので今日はここで野宿することにした。

いやまぁいつも野宿なんだけど……

お腹すいたし、火をつけてキャンプの用意をしている。


あの後はぐれコウモリが一匹飛んでいたので鑑定してみた。

ステータスはこんな感じだった。


【ステータス】


種族:ブラッドバッド

LV8 / 20:経験値 12 / 30

HP:120 / 120

MP:40 / 40

力:32

防御:20

敏捷:36

器用:28

知能:31

魅力:5

幸運:16


【魔法】

・闇属性 LV4


【スキル】

・吸血 Lv4 ・飛行 Lv6


あの量のコウモリに血を吸われなくて良かった。

カニとヤドカリに吸血がきくのかはわからないが……


≪コウモリおいしいよ~?たべる~?≫


『クラムが食べな~?また次みつけたらもらうね』


≪はーい≫


このコウモリ、なんと半年前に戦ったタコが少し弱くなった程度なんだよ……

ちゃんと魔物だったし……いつも食べてた小魚と同レベルかとおもってた……


今クラムが食べているはぐれコウモリは僕が形がのこるようにそーっと仕留めた。



≪クラムがたおす~?≫


『ちょっとまってクラム。あいつ食べてみたいでしょ?僕にやらせてくれない?』


≪いいよ~?≫


僕って今どれくらい強いのかわかんないぞ……

手加減ってどれくらいすればいいんだ?

一度で倒せなくてもいい。とりあえず攻撃の具合を確かめよう…


そーっとそーっと。裁縫の針くらいの細さで…


極細…”アイスニードル”


(パァーーーン)


……羽消し飛んだな。


針打っただけなのに……なんでだ?


【とある日の二人1】


『クラム~今日はボーリングって遊びをやるぞ~』


≪どうやるの~?≫


『攻撃と守備を交互にやるんだよ。クラムが先に攻撃ね。さきに僕が直径1メートルくらいの思いっきり固くしたピンを10本つくる!それをクラムが粉々にしたら1本ごとに1点ね?それを10回やって合計得点を競うんだぞ~』


≪わかった~粉々にするんだね~≫


『破片が大きかったら無効だぞ~?綺麗に消滅させる勢いでやるんだ!綺麗に消し飛ばせたらボーナスポイントね!クラムの番が終わったら交代な?』


≪りょうか~い≫


『防御側はピンを思いっきり固く壊されないようにするんだぞ!』


≪は~い!おもしろそ~!!いっくよ~?≫

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