156話 - 喘息
ここ……
戦えるようにできてないのか……
あれから入口まで戻りつついろいろ検証を続けてみた。
ひょっとして……
これのおかげか?
うう、こわいけど
オートシールドオフ。(シュンッ)
ピョンピョン(カラカラッ)
やば!今石ころ蹴った!!
ザッバアァァ……
『マズいっ!ゲートッ!!』(ボワンッ)
飛びこめっ!!
………………………アアアン!
GOAAAAAAAAAA!(ドンッ)
ドカアアアアァァァァアアアアアン!!
『………こっわ』
僕があいつに気付かれなかったのオートシールドのおかげだ……
なんだかんだ高所恐怖症はやんわり続いてるから一応床に張っといたんだよね。
だから僕って地面から数センチだけ浮いてるんだよ。
シールドの上で飛ぶ。
じゃあそのシールドが着いてきてシールドの上に着地する。
そんな感じなの。
しかもやわらかい5cm程のスライムだからほとんど歩行音鳴ってなかったんだよね。
あのトカゲ石ころ蹴っただけで反応した……。
あいつら耳がめっちゃいいんだな……
クラムとゲートの練習しておいてよかった……。
いまちなみに20mくらいは移動できるようになったよ。
ショートテレポートって感じかな。
ゲートをこっちに持ってきて、
ゲートに飛び込まなくてもテレポートできるよう練習中。
ゲート使ってるんだけどテレポートしてる感じにするのがベスト。
でも連発は無理だ。
20mでMP3万くらいきえるの。
1mくらいならMP5000くらいまで落ちた。
最近1日最後のあまりのMPはこれの練習ばっかりだからな。
少し馴染んだのかもね。無駄に使ってたMPが削れたのかも。
比例っていうより距離伸びる程に難易度上がってる感じだ。
全力でためれば50mくらいは飛べるけどそうなるとMP全部持ってかれる上に溜め時間が尋常じゃない。
戦闘につかえるのはまだ20mが精々だな。
20m以下ならほとんどタメいらなくなった。
ちなみに壁にめり込んだりはしないよ。
そもそも僕は物質のまま転移しようとしてるからね。
変なところにゲート開いたら壁にぶつかって入れなくなるだけだ。
だから転移失敗事故とかはない。
その辺りは分裂使ってちゃんと検証したよ。
分裂便利!
ゲートの話は置いておいて……
何体か遠くにトカゲ出してみて検証したんだけどね?
①メテオ連発はできない
だから何度も追いかけて打ってくることはない。
一発撃つと溶岩の中に沈んでいく。
②着弾はほぼノータイム
僕のバレットくらいのスピードある。
全力じゃないよ?
僕もクラムも音速のソニックブーム嫌いだから。
ならない程度に抑えてるから。
さすがにあのスピードの弾丸になると……
僕らの敏捷速くても魔法ぶっ放した速度のほうが早い……
縮地なら躱せるか?
でも反応遅れるときついな。
見てから避けるのは無理だ……
クラマだけ躱せてもだしな……。
多分溶岩から出てきながら魔法打つ準備してるんだ。
だから顔が出た瞬間ノータイムで打ってくる。
それしか攻撃手段ないんだな。
だから絶対それ打つんだ。
少しだけ溶岩から顔出すのに時間かかるんだ。
だから音立てたらもうそこからすぐ離れないとダメ。
顔出ちゃってからは多分間に合わない。
③何匹もいる
これが問題……。
1回下手打ってやばかったんだよ。
あっちのほうに……
げきよわ”ストーンバレット”ッ!
ヒュ~ン(コツンッ)
ザッバアザッバアァァァァアアアアン
GOAAAAAAAAAA!(ドンッ)
GOAAAAAAAAAA!(ドンッ)
ドカアアアアァァァァアアアアアン!!
バシューーーン ………
ドカアアアアァァァァアアアアアン!!
『今……僕の10m横くらい通ったな……』
1体目の射撃で地面が大破。
もう当たる場所ないからそこを素通りしたメテオが僕の方向飛んできたんだ。
どこから溶岩トカゲが何匹でてくるかわかんないから射撃角度わからないんだよ。
で、最後。
④連鎖する
そのメテオが遠くに着弾したんだけど……
その音でまた溶岩トカゲが連鎖反応起こして地獄だった……
……遠くてよかった。
音なったら敵の有無無視して打ちまくるのやめろよ!
さらに角度不明だし……
こんな検証分裂体だからできることだ。
危なくて仕方ないよ……
だから離れたところに音立てまくって進む系統もやめた方がいい。
射線上に入るかもしれないんだ。
さらに視界……なくはないっぽい。
感知かもしれない。
沈んでいくとき一瞬こっち向いた気がするの。
だからもし出てくるタイミングで目線あったらこっち打ってくるかも……。
打たれたらゲート使って3人ともワープ、もやめたほうがいい。
あくまで僕がおいたゲート使う感じになるから他の人が使うなら時差がある。
多分空で当たってもクラムのシールド張れば割れないとは思うけど当たったら多分吹っ飛ぶと思う。
その音で連鎖するかもしれない。
吹っ飛んじゃったら先でどうなるかわからない……
ちなみに僕は倒せることは倒せる。
入口近くまで戻ってきてから感知めっちゃ集中したらやっぱり少し離れた場所に潜ってた。
入口から……
300mくらいのところくらいから居たかな。
いろいろ被害出ないように試しにやってみたんだけど……
感知すごい集中して溶岩の中の1体見つけてロックオン。
シールドで体を覆って圧力異常を使った。
純粋な圧力異常ではないかな。
半分溶岩で押しつぶしてる感じだし……
これなら周りに被害出ないからね。
シールド内で収まるから。
でも圧力こねくり回して10秒くらい。
多分あいつ半無機物って感じなんだろうとおもう。
体内は無機物じゃないのかも。
だから全く効かないって程でもないけど……
倒せたけど感覚的に体が爆散したり潰れたりって感じはしなかったな。
効果はいまひとつのようだった……。
あと僕シールドめちゃつよなわけではないからさ。
圧力異常使おうと思ったらシールド何枚も重ねて使って
しかも圧力緩む瞬間に何回もシールド張り直してるんだよ……
空間囲ってる自分のシールドももちろんダメージ受けるし。
この魔法は無機物に使うタイプの魔法じゃないんだよなぁ……
かなり1体倒すのに疲労した。
クラムならもっとごり押しで行けるのかもしれないけど……
でも感知の方に……
僕より時間かかると思うんだよね。
どっちみち1体1体、はぁ……はぁ……
時間かけながら倒すスタンスじゃ……無理だ。
高速飛行しながらでは……間に合わない……
あとまた沸いてくるし、
リポップも……はぁ……はぁ……してるかも。
やっぱ倒すこと……は現実的じゃない……な……
だからもう……敵は無視!
音立てない。
当たらない……はぁ……はぁ……
進むなら、はぁ……はぁ……
これが必須になってくるだろう……と思う。
さて、はぁ……はぁ……後は何を検証し……え?
はぁ……はぁ……
苦しい……?
はぁ……はぁ……
これ……苦しいよな……?
・
・
・
転送ゲートまで帰ってきた。
本体が目の前にいる。
苦しい……ぞ……はぁ……はぁ……。
やっぱちゃんとスライム呼吸してたんだな。
はぁ……はぁ……
僕、毒無効だぞ?
ただやっぱりこれ……はぁ……はぁ……
毒じゃないんだな……
大丈夫。はぁ……はぁ……
僕……喘息持ち……だったから……
もうちょっと耐えれる。
今喘息の発作が起こってる感じだ……
はぁ……はぁ……
えっと……
久々だけど……
”アンチポイズン”ッ……
はぁ……はぁ……
ダメだ……やっぱ効果ゼロだ。
毒関係ないんだ……
酸素……酸素……はぁ……はぁ……
血中酸素濃度……スライムだけど……
はぁ……はぁ……
水……ウォーター……エイド………
”ウォーターエイド”ッ!(スゥ……)
はぁ……はぁ……。
深呼吸だ……ふぅ……
すぅ~……はぁ~
はぁ~あ。
ちょっと引いた……。
まだちょっと普通じゃないけど……
酸素関係か……これ……はぁ………はぁ………
異世界物質の詳細なんかわからん。
でも多分呼吸器に……異常起きてる……。
毒判定なんか……されんわなぁ……
”クリーンッ”ッ!!
すぅーはぁ~……
よし!
元に戻ったあ。
あ~しんど……
ちょっとフラフラするな……。
久々に喘息みたいになったわ……。
酸欠きっつぃ……
喘息めちゃくちゃしんどいんだよほんと。
昔仕事行ってる時にさ?
喘息で仕事休みたいっつったら、
風邪じゃないくせに仕事来い!って上司に怒られて
仕事連れ出されて職場でぶっ倒れたことあるの。
風邪じゃないくせにってなんぞ!?
息できんのだぞ!?
喘息のしんどさは喘息の人しかわからんわな……
はぁ……
なんか変な事思いだしてしまった……
地球にもウォーターエイドが届きますように……
体内の水関係が強そうな気がする。
血液とかね。これは毒じゃないわな。
だからウォーターエイドでちょっと効果でたんだ。
体内の悪い水分をきれいな水分に早く循環するイメージで作ったからなぁ。
色々過去作ってきた魔法も役立つな……。
クリーンも作っといてよかったあ。
これはさらに体の水とか表面とかの殺菌とか浄化とか治癒とか使える回復全部ごちゃ混ぜにしてるしな。
やっぱ回復は1発で全部がいい!
分析なんか後からすりゃいいからね!
勘違いも多かったけど遠回りして良かったなぁ……。
帰ろ。疲れた。
『もしもし~クラム~』
『パパ~!もしもし~?』
『パパかえりたい……疲れた……みんなどう……?』
『いいよ~って!さっきクラマもひとりでたおせたよ~?エステルよりかんたんだった~!』
『クラムちゃん!それ言わないでください!!』
『なんで~?すごいんだよ~?クラマふたりでね~?こうげきあたらなかったの~!ひとりのほうがはやかった~!』
『……がんばりますもん。うう』
『ママは……真っ向勝負……しすぎ……』
クラマは風ドラゴン戦に向けて対空中戦すごい意識して練習してただろうしな。
それならグリフォン相手は心配いらなそうか。
『ちょっとはやいけど帰りたいんだぁ。分析できたよぉ。疲れた』
『大丈夫です?とても疲れていますね……』
『……いいよ……急ぐことない』
『クラムもだいじょうぶだよ~?おなかすいたし~!』
『ありがと。助かるよ。転送ゲート前で待っとくね。ちなみに僕必死に検証してたからわかんなくなっちゃったんだけどさ。だいたいどれくらい時間たってるの?』
『そうですね……昼から来て主をちょうど6回倒しましたよ?1時間に1度程のペースで新たに出現していたのではないでしょうか?今夜ですかねぇ?クラムちゃんもお腹空いたっていってますので。こっちはまだ明るいんですけど』
そうか。他の星の風景だもんなぁ。
外と完全に連動してるわけでもないか。
やっぱ時計要るな。
『了解!じゃあ帰ろっか』
『は~い』「……うん」『すぐ行きます~!』(プツッ)
結構色々検証してたもんな。
かなり時間たってたか。
6時間ほどで息が苦しくなる……と。
体に悪そうだなぁ……このエリア。
ただの酸欠じゃないかもしれないしね……
しかも僕スライムだからさ。
みんな体のつくり違うもん。
みんなが6時間でこうなるとも限らないよ。
あのエリアの空気吸わないことに越したことない……
翠風とクリーン混ぜたら綺麗な空気を作る魔法つくれるかなぁ
空気清浄機……名前は……
やっぱクリーンでいいや。中に詰めこも。
新しい魔法要らないな。
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