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第九十八夜 婆様 我儘全開 止まらない

分家の運輸の家に戻った和恵さん

何故か今週ご機嫌な旦那に愚痴る

現場では 名札を見て びっくり と やらかしたぁ が先に来てたが

そもそもなぜ市井の時計屋の次男の23が名札を持っているのか

これが知りたくなってきている 和恵

でもコーヒーのサーブの件とネル布の件は、旦那にも黙っている

旦那から姑に漏れたら基準値がハネ上がる これは三人の共通認識


「光宏さんも、おかしいと思わない しかも岩山一郎翁の署名入りよ」


「それは婿殿トラップ 大体において岩山の内祝に参席している

 それも岩山神宮の奥社の拝殿に上がる席 末席でも格が違う

 おまけにツクヨミ様の警告にオオナムチ様の加護のぎょく

 おかしいことは山ほどある が それが現実だ

 知りたいのは解るが、焦ると今日みたいに落とし穴にハマる

 本家の婿殿だ 焦らなくてもおいおい聴こえてくる

 速攻で引いた俺が正解だったろ」


「はい ご説御もっともで としか」

あれ? お叱りがない? なぜ? 今週何があっても笑って済ましてる


「今度の日曜日 見合いを取り仕切る ウチの板場を土日は嫁さん候補に譲る

 和恵と板場は関係ないけど 言っておく」


「明さんから伝言で 作足のカートの件 婿殿の都合で此の日以外で と」

カレンダーを写したのを旦那に提出する和恵


「この2重丸の意味は?」


「なんでも大勢の仲間の協力があって始めて立てる世界 お父様の葬儀でも

 婿殿一人の都合ではキャンセル出来ないイベントだそうで」


明日もそのイベントがあるのか 仕事がハマるな 金曜日なら空く

MTカートの話をしても、すごいです としかの返さず反応が薄い

一般公道は運転しない件も含めて 謎が多い本家の婿殿

嫁は茶名の看板で探りに行ってドツボにはまっている


作足の運営に電話すると 金曜の13時から16時は貸し切りOK

方丈家の明と本家の婿殿に電話して お誘い致します と告げる


電話を受けた歩美 そちらで婿殿を引き取って下さる 有り難いと二つ返事

よっぽど今日の午後の俺が帰った後で 大惨事だったんだと納得する

茶名餅で調子こいたうちの嫁 料理ものダブルパンチ いい教訓だ


翌朝五時 出発するクラウン 車内で姑の作ってくれたお結びを食べる計二

自分で作るから と言ったら 却下をする歩美さん 仕方無しで姑が作る

見送る先代当代夫妻

「なんで歩美は却下したんだ」当代


昨日の惨劇を語る母


「樫村の嫁のレベルが上がるだけ」他人事の先代


「でも おじいさんのトロフィー用の棚 婿殿は盾を飾ってまっしたよ」姑 先代の嫁


「よい婿殿で これで済まそう」先代と当代 火の粉が掛かるのは嫌


チーム佐々木 スポーツ走行二枠 順調にメニューを熟し 14時に修了

そよ風でミーティング ご老公夫妻も当然居るが、黙ってみているだけ


「明日、動けるやつは11時に店に集まってくれ 作足が13−16で貸し切り

 借り切り主は125MT ウチのメンバー には声を掛けた 一緒には無理だから

 ストック100 125MT 250NR 30分づつで入れ替えで走れたらと交渉する」


「佐々木さん トランポはどうします?」


「心配要らない うちの運輸部門の4トンのパネルが今日の夕方に森田の店に行く

 積み込んで貰って 一旦松平で保管 12時過ぎには昨足へ輸送する」ご老公


「ラックはあるから 帰ったら 18時から積み込み 19時までに終わらせる

 じゃ 店に戻って 明日の準備」


移動の岩山一郎夫妻の車内は 婆様の愚痴と一郎さんへの非難

一人だけで が 30回は繰り返される惨劇

 まぁ大変

特に樫村の婿殿の真剣な凛々しい顔 奥社でも昨日でも飄々としてたのに 

ずるい が40回は発せられ

 まぁ大変

「はい、すいません」としか返せない一郎


皆で森田の店に戻り 積み込み準備開始が16時 17時4トン到着

積み込みをして パネルを閉じたのが18時


「ちゃんとご飯食べて 睡眠を取って 万全にな」佐々木さん


「はい ご飯と睡眠」と声が揃うと


「明日の12時 作足集合で 解散」佐々木さんの号令で

一斉の「はい」で解散していく


此の姿を観て満足して帰途につく一郎夫妻

明日の午前は料理 午後はお茶のお稽古で婆担当

婆様 「爺は名札餅 爺がお稽古」とゴネだす

爺こずるく 三男に任すと電話を掛けると婆も賛同して

修造 新婚なのに 突発のお茶のお稽古の指導を無茶振りをされる


金曜日 9時から始まる料理教室

米の研ぎ方 味噌汁の作り方 その次は量の配分

各人の消費カロリーと各料理のカロリー計算

ここで、三人がギブアップ


「難しかった? まだ彩り兼ね合わせて栄養素計算もあるけど

 ざっとで成人男性 成人女性の倍とみとけばいい

 そこから足りない 多いは調整していく

 高校男子運動部は成人男性の倍 高校女子運動部は成人男子の1.2倍

 勿体ないお化けが出るかもだけど余るように 足りないは絶対ダメ」


「そんなに?」


「高校野球部の合宿所に行って味噌 俺らが少食に見える丼飯三杯が平均」


「へぇ〜」


「女性で失敗するのが食べる量の基準が自分 これが間違いでしか無い

 48kgで運動能力が男子小学6年生並なのが成人女性

 これと成長期の中学生高校生 男子も女子も同じな訳がない

 成人男性も同じ理屈で 70kgで筋肉量も違うから同じな訳がない

 美味しくどうぞの心があれば 量もバランスも考えれる」


「婆は言うことがない さて明殿 ヌケサク嫁の三人は放置で作足に

 あの小さな車に向かう時の婿殿 凛々し顔がみたいわ

 爺はこずるく 観続けて織ったと 昨日しっかりと説教を入れたのじゃ」


「え? まだ10時 11時に出ればいいのですが」


「子供や若衆のご飯を禄に作らずに来た 体格と量の違いも解らぬ

 ヌケサク嫁は捨て置いて婿殿の凛々しい顔を拝みたいのじゃ」


「午後のお茶のお稽古は、どうされます?」


「三男も名札餅 看板倒れでなければ 真面目にやれば よい

 昨日 爺が電話して 婆と二人で任したと」


「三男って 修造 茶名餅からど素人まででは大変では」


「嫁は17じゃが 茶名寸前 ど素人には贅沢」


婆様 我儘全開 止まらない 三人も婆様より修造夫妻がマシと踏んで


「もう今から婿殿と向かわれては」と和恵 かなり懲りたらしい


「酒田さんに送ってもらえば」歩美 二人共追い出したい


「そうじゃな 酒田さんにお願いして 婿殿と送って貰う」と行ってしまう婆様


まったね

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