第八十三夜 メシマズから持ってきて排ガス検査有りのバックヤードスペシャル扱いです
4台の車列で南下中に 倉田さんから電話 休憩を入れたいとの事
渡りに船で 南下中の中樹寺にあるドライブインで休憩と伝えると
ファントムⅡの加藤さんに伝えてくれて ドライブインに止まってくれる
ぱんぽんとサベルトを外し フルバケをモノともせずにダッシュする香織
流石 グラマラスな黄色い車のオーナー サベルトもフルバケも気にしない
みなで トイレを済まして 煙草タイムに
どの車が一番で門につけるか これで相談になる
「常識で考えると お館様のファントムⅡが先頭なのが 格的には一番なのですが
明さんのオープンのファンファーレにモールスも捨てがたいのです
明さんが 先に出発した時は この問題が解決したと」加藤さん
凹む明香織組
「それより問題なのは 樫村の門の幅と中の車寄せから 車の転回の通路
クラウンでお邪魔した時の感覚では、普通のSELまでなら の広さ
ファントムⅡ 4ton車並の幅でデカイ 門を潜りたくないのです」加藤さん
「方丈のお屋敷も門は避けた そうだわなデカイもん」明
「歩美さんが起きてくれれば 門に横づけでいいのですが爆睡中」計二
「明さん 酒田さんの先導で近くまで 酒田さんは横の通用門から入る
正門でファンファーレで開門の要求
あ、正門から入って業者用の通用門に抜けるのならファントムⅡでもいけます
通れないものは仕方がないと 納得して頂けるのが前提ですが」加藤さん
「加藤がそう言うのなら、正門から入り通用門で出るしか無いだろ
無理に行って コスったら加藤のせい これでは加藤が気の毒だ
明様のオープンは幅も長さも小さく小廻り抜群 どうにでもなりますし
酒田さんの地図での指示と近所までの先導 先に樫村へ
ファンファーレで開門の要求で開けさして 入っていく
歩美さんの担架を用意して貰う これで」倉田
「担架はないので 車椅子で」酒田
皆で地図を見ながら ランドマークのガススタとか飲食店の確認をしていく
「明 かなり詳しいじゃない」香織
「国一の南に3年住んでたしそこそこは ただ2年以上離れてたからな
当時あったパチ屋が潰れて 無くなってるとかもある
そこも修正したから ほぼ行ける 後は門の写真が見たい位か」明
酒田さん 自分のクラウンに戻って LLのアルバムを持ってきて
「こんな感じの 屋敷と門です」と写真を見せてくれる
「まとまった 酒田さん先導で樫村の本家へ行こう
酒田さんのクラウン 俺のオープンの順で門を潜る」明
「私が先頭ですか」
「大丈夫 ネタは考えた 行こう」 クラウンに先導され出発する
樫村への移動中に光の前を通過していく
「ここ寮もある中高一貫の女子校 部活も強い 吹奏楽だと普門館も行ってる
偏差値も高い 歩美さんの母校 ここだと金四は楽勝らしい」
「私 中学は家柄での選抜 その後はエスカレーター 受験をした事がないの
入学したら高2までで勉強のカリキュラムは修了のバリバリの補習が待ってて
高3はお嬢様教育 あそこでお抹茶を選択していれば 着付けは覚えたわよ」
あのベロクロの帯 なにか間違ってる気がするが、装備にお金を掛けて
訓練との相乗効果で 跳ね上がる生存率 そう考えれば正しい道だな
「吹奏楽が強いとか女子校情報に詳しい明は 楽器とか?」
「イジメはやめろ」と修造の真似をする
「そう言う香織は お嬢様教育だと お琴とか?」
「イジメは良くないわ」と少し変えた明の真似をする
香織 反撃をしたいが 明のこと なにか隠し特技があると踏んで黙ると
「あ、あれ 樫村の本家のお屋敷」と香織が発見して 見えてくる
右折で門を潜るのだが すでに門が開いているどころか 門番が立っていて
赤の発光式の棒を持って誘導を開始してる
酒田さんは 直進して通用門に向かったようだ
減速して門に近づくと ファンファーレのゴッドファーザーが鳴り響く
「はい?」と見ると にこにこな香織がレバーを下げてる
門番も当然と受け入れて赤色棒で誘導を続けて 玄関前の車寄せに向かう
打ち合わせの色々が 無駄になって残念な事態になっているが
香織がにこやかにファンファーレを鳴らしているので ヨシ!
車寄せでひと悶着 降りて挨拶なのだが 降りなくても会話は出来るオープン
普通は鍵を預けて 駐車場へなのだが 屋根を〆るのも一手間だし
見える所に屋根付き壁付きにの車庫がある
客人に車庫に入れさせて 歩かすのは が樫村側の意見
そもそも鍵を素人に預けたくない が明の意見 降りずに会話中
分家の息子さん どうも順子さんのお兄さんらしいが 前に出てきて
「運輸の息子の光宏と言います ちょっとノックしていいですか」と訊いてくる
「どうぞ」と返すと フェンダー・ドアとかをノックしていく
「この車 外装全部がカーボン ワンオフですか」
「ワンオフ ついでにラダーとバスタブもワンオフのフルカーボン」
「後で エンジンとかも魅せて下さい 車庫まで案内します」と案内を始める
車庫の前で 一時停止を支持されて待っていると セルシオが車庫から出され
戻ってきた 光宏さんに 「ここへどうぞ」と案内される
2台分の空きのど真ん中に 誘導されて 停めて 玄関で揉めたので
アフターアイドルも充分と エンジンを切って サベルトを外して降りていく
「このオープンって中身別物で格好だけですよね」光宏さん
「車台番号とエンジン番号は純正ですよ」と答えると 爆笑される
「良く車検通りましたね」と訊かれ
「メシマズから持ってきて排ガス検査有りのバックヤードスペシャル扱いです」
「それは 素人に鍵を渡したくないですね」
「理解って頂けて幸いです」
と硬い挨拶を交わしながら 玄関へ到着
さて自己紹介はなんと仕様
まったね