第七夜 給料は全部小遣いでいい
11時を廻ると 遠山さんと同じベストスカートスーツの
若い女性が店に入ってくる 但し白シャツの生地は普通に厚く透けない
「遠山先輩 瀬山さんと催事の打ち合わせとか言って、こんなとこにいる
瀬山さんがウチの課長に 催事の件で揉めて長引いてるとの言い訳
あとで瀬山さんに御礼はしておいて下さいね」
と言って 無理くりに立たせせる
「遠山さんの来月の29の誕生日プレゼント
スイカ姐さんが、しっかりの見立てで間違いの無い品を
箱に熨斗付けて 29のお誕生日おめでとう と書いて贈って下さいね」
「洋風のプレゼントならカードだし 28だ 全部狙ったわよね」
「ぱす で こめんていあ あでゅ〜」と言って 時計屋に向かうと同時に
総務の娘らしき若い娘も 遠山さんを連れて店を出る
見送るスイカ姐さん
しまったなぁ あの肚なら遠山の爺婆も熟せるわよね
普通に 遠山の婿に押せばよかったかな と思っていると
お客さんが来る この人は実家はウチより太くて兄が夭折して婿養子案件
エアロビでボンキュボン 遠山のライバルでエアロビの地区戦には出ている
その関係で遠くから来てくれてる 確か光から金四大の27
話を振ってみるかと 話し始めるスイカ姐さん 妹に先を越されるのは嫌
時計屋で息子の長谷くんと 今しがたのスイカ姐さんの店での話をすると
「比丘さん そのスイカネエサン 面と向かってそれですか」
「俺は 本人の前で言えないことは言えない バカ正直な男だ」
「ネエサン は あねさんの姐さん ですか」
「うい むっしゅ」
「5年前のミス・デカイスーパーの遠山さんにエロBBA
8mの距離で見てみたかった」
「なんだよ50cmの距離で聞けよ でも遠山さんは、その前のお局様と
スイカ姐さんと同じ枠で沈黙したぞ
その後同じ制服の若い娘に連れて行かれたけど一言も発していない」
「流石 空気を読まない比丘さん 此の館内のお局様
全部敵廻してこの先絶望ですよ」
「あんなん 出された下着に囲まれて年上美人二人にニヤニヤされてたら
迎撃しないとウーロンみたくパンティを頭に載せられる 長谷くんなどう躱す」
「あのね 一般男子はお姉さん達とは呑みには行っても送らない
ましてやさよのさんの店 絶対に入らない あの店のドアは男子には結界です
そこに踏み込んで 対空火力全開で迎撃して さよのさんをニコニコにして
遠山さんを沈黙の秋に放り込んで無傷で出てきて
俺の店に来て無駄話が出来る 化け物ですよ 若い娘が避けて通るわけだ」
「はい?」
「瀬山さんはイケメンで用心深いから 渡る前に無理くりに店を出させて門まで
そんなの 呑んで渡ったさよのさんを躱し透かして 家まで送って泊まった
今日は さよの遠山連合をさよのさんの店とのモロの敵陣で迎撃
比丘さんに手を出す=お局様連合に反旗を翻す となります」
「え?」
「今日の午後には その噂は全館に展開されてますよ 諦めて下さい
此の冬のスキー 会社のも組合のも招待はされますが20代前半は回避」
「」
「ヤッてしまった事は諦めて香織さん一本で 俺の情報では呑まないから渡らない
料理は進んで下ごしらえとか 脇に徹してますがそれは姉の手前があっての事
香織さんの料理は、だれも食べていない」
「それってスイカ姐さんをお義姉さんと呼べれば 香織さんは良い嫁ってこと?」
「それがねぇ 比丘さんが いいお婿さん ですね」
「それって実家の金には手を付けない約束で 給料は全部小遣いでいい?」
「そこは 今後の交渉でしょう」
「そこまでは焦ってはいないと まだ23だしな」
「え 比丘さん その交渉を熟したことがあると」
「瀬山から聞いてないか 24の時に28目前のお局様の家の使いに言われたよ
条件は 名字が変わるのと 急ぎの子種と お手伝いさんの受け入れ
もう何点かあるけど お嬢様の名誉に関わるから言わない
給料は全部小遣いでいい と提示された」
「家の使いって番頭さん 洋風に言えば執事 そんな家がまだあると」
「スイカ姐さんの家知ってるか あの家のピンポンが余裕になるお屋敷
しかも純金 でもやっぱり呑んで渡ってグダを巻いていくお局様で
夜中に寮に電話してきて 迎えに来て だからな」
「すげぇ 比丘さん お局様担当に決定 明日には若い娘たち全員撤収」
「なんだよそれ 苦労なされて 若い娘を紹介しますじゃないのか」
携帯に電話が掛かってきて お昼は中華 四川との店
一緒に行くから 今から一度家に来て 案内をする との香織さんから
「お昼は 23の香織さんと四川で中華だ じゃぁな」と時計屋を後にする
長谷くん 店は親父に任して瀬山の店にダッシュ130m 総務も娘も来てる
瀬山も店に来てた親父さんとパートさんに店を任して
三人でさよのさんの店に行く
覗きに行った総務の若い娘が さよのさん 接客中と報告してくる
どうする と相談を始める前に さよのさんが出てきて
店に入れと下知を下す お局様の下知 逆らわず三人で入っていく
「どう このお嬢さん 先月27 比丘くんや瀬山と同級か一つ上
松平だから光➔金の四大 胸も腰もだけど腹筋は割れてるのが問題
比丘くん 膝枕が軟かいポチャ派 そこでも遠山が沈んだ
瀬山 比丘くんの武勇伝を語って このお嬢様も松平 裏が取れる」
「比丘 あいつ松平にいた24の時に・・・」と騙る瀬山
「え! 松平で2年前 姓ではなく下の名前と通ってたスポーツジムと髪型は?」
「あきら カスタムジム そこのトライアスロンチームで紹介されたと」瀬山
「昔から紫のロッドでパンチパーマ でも本人談 吹かしもあるし」長谷くん
顔つきが変わるお嬢様
「姓は漏れていなく不明ですが 名は”あきら”とのクリンクリンのパンチ
あの岩山家のお誘いを蹴った男 こんなところに居た 探したんですよ
家のお金には手を付けない宣言 婿には最適」
「はい?」とお嬢様以外
「えっと 比丘さんは その様な評価をされていると」長谷くん
「私も25までは 普通に釣書と写真から でもね肚が決まらない男ばかり
岩山家の呑んで渡りグダをまくお嬢様を宥めすかして家に送る男がいると
噂になって その後にお嬢様は独身のまま 岩山家の提案を蹴った
金四卒のお局様の間では捜索対象に 他人事で見てたら私もお局様に」
「それって金四卒のOG会でも噂になってるの」スイカ姐さん
「それはなりますよ サクッと24までの寿を逃すと純金とか重荷になるの
しかも婿養子案件 家のお金に関心がない というか無視してくれる
婿としては 条件が揃っている パンチパーマが難点ですがお局様ですし
他の女が寄っていかないプラス面もありますし」
「たしかに パンチパーマ 若い娘は避けて通ります」総務の若い娘
まったね