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第六十六夜 熱が出なければ、おでこタオルは

高速を降りるのに、あと15分の所で 2mが入感しだす


「こっちは香織さんの指示で二人の子に関わった全員がソの場に居る

 隔離だな 長谷の煎茶トラップは、またの機会に延期だ

 二人に接触していない全員にもマスクは配った」


肩越しの香織

「三人とも 美貴ちゃん達に近づく前にマイマスク装着してたし

 マスクを束で持ってたわね」


「そりゃ 料理人 料理の可能性があれば 常にもってる」

むこうに居る、奥山が回答してくれる


「奥山と同じく インフルで倒れた料理人の代打で行くんだ

 板場にインフルが居る前提で対応する為に

 医療用の高性能版マスクを買って束で持ってる」比丘


「パンチと同じだ 一人倒れても店は廻せるか 3人だと臨休だ

 厨房は全員マスクだよ つばが飛んで料理に入るのも防げる」片瀬


「お義姉さんも デカイスーパーのテナント 風疹なんか撒き散らしたら

 それこそ信用問題 下着屋さんだけど、お腹に赤子の人も居るしな

 それと、隔離ありがとな」比丘


「一応 私は看護学科卒で 看護婦の資格もあるのだけど」香織


「それ持ってて マスクもなしで近づいたのは ヘボい」と三人がハモる


「ちゃんと手は洗ったし うがいもしたけど 初動のミス」凹む香織


「実戦経験と店を守る との肚の出来だね」と奥山が向こうで言っている


「あの真っ白だからな 感染力の強い麻疹やらおたふくやらの疑いがあるから

 そこから重点的に診察するとの事 ヤバイなら俺ら三人店に出れない」比丘


「しゃあない 麻疹を撒く訳には行かんかからな 店が潰れる」片瀬


「屋外で 一人なら大丈夫だ ランガンしようぜ」奥山


「おい それはいいのか」比丘


「だって 店には出れない 屋外なら撒き散らす確率ほぼない

 災と思わず 秋のランカー狙いのランガン三昧のチャンスで」片瀬


「うんうん」奥山


どこへ行こう とか 木曽川河口より衣浦湾だよなぁ

天竜川の河口に遠征しようぜ と 行く気満々になってる


高速を降りて 方丈邸に着くまでの15分間

片瀬と奥山は 天竜川河口攻略で盛り上がりまくってる


方丈邸について車を降りて 庭に居ると 携帯に着信 千賀子さんだ

「麻疹とかおたふくとかの感染力爆裂系ではなくて インフルAとの診断

 熱が高いから入院 ICUの隣の隔離部屋だけど一安心

 酸素までは不要だけど体力がない 酸素も点滴も入れて

 オールハンズの対処療法で治療だけど ギリで間に合ったわ」


「という事は 隔離は?」


「マスクは必着だけど あきらくん達が装着してた 高性能版なら

 気をつける程度 よくそこにお金掛けるわね」


「インフルが炸裂した板場に入るのが 常ですから

 マスクは高性能版を束で常に携帯してます」


「そっか それが日常んなんだ あとはまた連絡するわね」


聴こえてきた 奥山


「インフルAだってよ マスクしてりゃ撒き散らさない 遠征はお預け」


「手洗いも必須よ」 と庭に着た香織が言っているが


「料理人 30分に一回は流水と洗剤で手を洗ってアルコール消毒

 要所要所では次亜塩素酸系の消毒薬 食中毒対策の基本で普通

 調理場じゃ 使い捨てのペーパータオルだしね」


「はい? オペ看並の徹底した対策を 普通って」


「そだぞ 俺も代打で入ると 先ず手洗いの指導からはいる」


「それより ランガン三昧が消えた」えらく凹んだ 奥山


「ああ 消えたな」 片瀬も凹んでる


「麻疹ではなくて良かったの 何凹んでるの」香織


「一瞬 遠征の夢を見たから」比丘

「長谷〜 歩美さん〜 マスクハメてるだろ 庭へきて」


「片瀬さんに頂いたマスクでいいですか」


「どれでもいいわよ きっと、どれも高性能版」香織

初動のマスクでミスって 看護婦資格が霞んでしまってヤケになってる


マスクをして出てきた長谷たちと爺婆父 片瀬弟組に 琴美


カクカクシカジカでインフルAらしいが用心に越したことはないので

3日間はマスクを装着で と皆に申し渡す


「俺バッグに15枚入れてある」比丘

「俺のは5枚 あと1箱30枚は車に入れてある」片瀬兄と奥山

「俺ちょうど 来月分の30箱買って 車に積んである」片瀬弟


片瀬弟組の四人は片瀬弟に任せて 一箱貰い方丈家へ

もう一箱を10枚づずつ分けて 長谷組と琴美ちゃんと比丘組に


「プリンセスホテルも連絡入れて 対応できるか訊かないと」香織


「長谷組は隔離してたし 先ず問題ないと思う インフルだしな

 これで拒否は 流石にやらないでしょ」比丘


「比丘さん 明日の10時にここにお迎えとか言ってましたが」長谷


「大丈夫だって 連絡して頂いてるので対応できます との事」香織


「プリンセスホテルにお迎え先を変更してもらおう」

倉田さんに 二組ともプリンセスホテルに居ると連絡して

0930にホテルの車寄せに迎えが来る


走行してると、遠山さんも来る

「奥山くん 今日から3日間は遠山家の来客で寝てね

 かなりしっかりしてるとは聞いたけど 一人住まいは心配」

と拉致って 連れて行こうとすると


「遠山先輩 焦って寝込みを襲ってはダメですよ 3日は待って」琴美


「目標は熱を出した 奥山くんのおでこに甲斐甲斐しく冷たいタオル

 これをやられて落ちない男はイナイ」遠山さん


それはそうだけど 奥山は万全の防御で と思っていると


「熱が出なくても 冷たいタオルの交換は絵になりますから

 遠山先輩 がんば!」琴美


「ありがとう 連れて帰ります」

連れられていく奥山 Rrワンマイルな車は方丈家の駐車場のママ


「遠山先輩の家から5分で三次救急の市民病院ですし

 分家に内科も 熱出したら、おでこタオルは出来ないかも」琴美


「ひっくり返すと 熱が出なければ、おでこタオルは 出来る」長谷


なんか、おでこタオルの意味が、おかしい気がすると皆


まったね

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