第六十夜 糧食と聞いて一気に不安になる
一旦 直列のヨハチに集まる 樫村・方丈・谷上・遠山・竹内の各家
「明さんの言われた金曜日の内祝 実はウチも聞いてないのですが」竹内
「はい? 竹内さんもですか」谷上父息子と遠山の父
「軽く聞こえてきて ゾッとしました」竹内
「やはり 景子様の特別な血の件 その筋で集まる内祝い
ひっくり返すと 一般向けの披露宴には出せない集まり」酒田さん
「その情報は どこから?」谷上父
「ウチは南部ですが同じ松平 景子様が渡り始めた頃 まだ呑み仲間も居て
歩美様の先輩から誘われて歩美様も同席されており ここまで」酒田
「岩山家の力の源泉 感じれる力 特別な景子様 です」樫村
「となると 感じれない者は立ち入れない領域 これもひっくり返すと
感じれない者の安全のタメに呼ばない 入れさせない ですか」竹内
「そこの難しい領域は置いておいて ウチのお局に婿入りの紹介の日に祝言まで
方丈さんには何とお礼を言って良いか ただただ有り難い」樫村
「ほんにほんに 三組の目処が立ちました 良かったとして
あとは ウチの婿殿にお任せしましょう」方丈爺
「この勢いで 義姉まで道筋を付けての金曜日とかですと
それこそ明殿が座敷童 ウチの嫁にもパンチのあきらの家庭料理教室まで
縁を結べれるのは有り難い」谷上姑 下を向く嫁
「その 家庭料理の教室はどこで? 人数制限は?」食いつく竹内さん
渋くなる嫁の沙也加 ダメダメではないがかなり辛い
「今の所 歩美と樫村の分家の嫁と娘の三人 場所はウチの板場です
明様は一人二人増えようが気にされないかと」樫村母
「お困りですか? なんならイタメシと中華なら 俺と片瀬で面倒をみますよ
このメンツの奥様 ちょっとキツくなるかもしれませんが」奥山
「奥山 お前の普通は世間の奥様の普通じゃないからな」親方
「そっか 香澄さんにも 子供のお弁当を」奥山
「任して ローカロリーハイプロテインの糧食を作る過程で覚えたから」香澄
糧食と聞いて一気に不安になる 軍じゃないんだからと親方と奥山
「順子さんから沙也加さんへ なにか一言を」姑
「諦めた方がいいと思う ご主人が推してる今なら姑は出てこない
パンチのあきら or 奥山さん片瀬さん 選べるわよ」順子
「香澄さん 頑張りましょう」沙也加
「いえ 普通に料理するだけですから 俺らもイタと中華を入れ替えたりして
苦労は理解ってますから パンチよりはきっと優しい」奥山
瑞穂の板場のメンツが入ってきて
「片付けが終わりました あきらさんから”も”ダメ出しがなく 一安心です
また 店の方にもおいで下さい お先に失礼します」奥田
「増田の親方 ちょっとイッパイ」と誘う室田さん
「行きますか 奥山はとりあえず今日は帰れ」と含みを感じで奥山を帰す
「それでは 我々もお暇いたします」と帰っていく皆であった が
皆で 少し離れた喫茶店に移動して情報共有の話し合いを行っているが
遠山家と樫村家の話題ばかり 答えるのは谷上の姑と嫁
遠山香澄 ランディング成功と呆けていたら
「香澄さん 顔はちょいブサのフツメン ブレス m03 177の82 体脂肪率は11%
パンチが認めるイタメシ屋の店長 趣味は筋トレと釣り 天涯孤独
どこで持っていかれました」プロフをコピーして持ってる順子
「体脂肪率11% 生理を維持しててでは無理 男性でしか行けない世界 そこに行ってる
知らなかった 見落としてた」
「ブレス m03 って何?」沙也加
「胸囲が1m03cmです 1mを超さないと言えない m03 の世界 憧れる」
「ゴリマッチョが好みでドンズばりがお婿に来たい しかも親類縁者なし
婿に最適 流石 縁と運に愛された男の紹介」竹内旦那
「これ以上訊くと惚気け出すから放置へ」順子
うんうん となり 今日は解散 タクシーが来次第で順次帰っていく
奥山と若菜 Rrがワンマイルシートの車で片瀬のアパートに向かっていった
「こないださ パンチと片瀬と三人で焼肉 片瀬の姉の深雪さん❍高確定の30
との爆弾発言を聞いてさ 俺とパンチが 気の毒な子を見る目になった」
「はい? 親と縁を切った比丘さんと天涯孤独な奥山さんが・・・・
その目って 私も同じ目で見られてますか」若菜
「なにか 実姉が片瀬姉の深雪さん状態とは聞いた
力にならないかもしれないが 片瀬に意見を訊きに行く」
同じ目で見ているとは言いにくので 言葉を廻しての回答をする奥山
「修造様は 良縁が吹き飛んだと 康太さんに横槍 私も吹き飛ぶ」
暗くなる 若菜
そんな話までで 片瀬のアパートに到着
男ボンズの部屋に嫁入り前の娘は入れれないと喫茶店へ移動
ただ単に 片瀬の部屋にエロビデオが産卵してただけなのだが
若菜の話を訊く片瀬 完全に気の毒な娘を見る目で聞いている
「俺からは何も言えない 釣書と写真があれば 中華組合で廻す」
「俺にもな イタメシ組合で廻す」 と言葉が少ない二人
「あ、一つだけ 姉と喧嘩しても無駄だからな 責任はどうであれ無駄」
聞いてる若菜 絶望の淵へ それだけ重い片瀬の言葉
「俺とは これ以上話さないほうがいい」と打ち切る片瀬
「送っていくのは簡単だけど 変な噂が断つ可能性がある タクシーで」奥山
「そうした方がいい ちょっとしたことが亀裂を”生んだ”」片瀬 重い言葉
タクシーを呼び 家に帰る若菜 見送る二人
「かわいそうに」片瀬
「おっまえ それを言うのか」奥山
「さっき 長谷の兄貴とかが店に来てて 色々聞いた 奥山に続けでバイトする
あの娘のあまりの惨状から入ったけど 奥山 おめでとう」片瀬
「おう ありがとう 片瀬も頑張れ 俺みたいにフッキングしてくれればいいが
そうなれば ランディングネットに飛び込むだけだ
あとは流されてればパンチがなんとかしてくれる」
「バイトミスとか フッキングミスとか 心配で」
「パンチ 金曜日が大変らしい 休館日の明日に勝負を掛けるみたいだ
片瀬の幸せ と パンチの幸せ 両立出来るしな
心配しても仕方ない 速く寝て明日に備えな 帰るわ」奥山
まったね