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第五十七夜 凹むだけ凹まして 片瀬にチャンスをだ

踵を返す 琴美 後ろ姿に 声を掛ける 計二


「琴美ちゃん 夕食は18時から 方丈家の玄関入って右の和室ね」


振り向かす「了解です」と回答をして総務の執務室に戻る琴美


「姉さんは来るのかな」香織


「ダメージが大きかったし 琴美ちゃんの煽りもあるから今日はそっと」計二


「凹むだけ凹まして 片瀬にチャンスをだ」明


「それは 婿殿の友人さんですか」既に奥山が婿殿になってる遠山さん


16時30分 指輪が出来上がる 遠山さんに渡される と同時に

「比丘くんに長谷くん ちゃんと指のサイズを測ってね」と念押しをする未唯さん


「よし 着物組の二人はタクシーで 俺らは運動がてら歩いて帰ろう」明


「そうすね ここから6kmちょっと ちょうど1時間ちょっと」計二


「私も 私服に着替えて タクシーで追っかけます」遠山さん


「じゃ 散会 あるくぞ」と出発していく明と計二


「遠山さん スイッチしますか 私は家行けば訪問着があります」香織


「28の振袖はキツイ ここの呉服屋に家紋スッテカーが売ってる」歩美


「家まで行くと往復1時間を超える 着替えてる時間はないのね

 歩美の色留袖 縁起も良さそうだし 呉服屋へ」遠山さん


「遠山 総務の課長には私から一報入れとく」未唯さん


呉服屋さんで 脱いだ歩美 着るモノがない 遠山は制服

呉服屋のおばちゃんがダッシュでジャージセットが買ってきて着替えて

ジャージ姿でレディースの服屋を廻り 下着から何まで2泊分を買い込で

肩パットの入ったデザイナーズブランドのボディコンイシャスな

膝上丈のタイトスカートスーツを試着したまま値札を外して会計をして

呉服屋に戻ると遠山の紋付き色留袖姿が出来上がったいた


「色留袖でも 胸がフラットな方が皺にならずで 訪問着とかの胸柄だと

 更にフラットな胸が有利になる 和服が似合う遠山」歩美


「身丈身幅はいいのですが ウエストが細く帯が下がるので両面テープで

 緩衝材を貼り付けて とか工夫が要りますよ」呉服屋のお姉さん


「家に一報を入れてから 移動しますか」と遠山さん

タクシー乗り場に向かう三人


同時刻 松平の岩山家本家の手前300mに一台のオープンカーが到着

始業点検で物は確認した

絶対付けてると信じてたとおりだ 後はスイッチを探すだけ

ハンドルのボタンは 和音だけ 何処だ切り替えスイッチはと探すと

コンソールにレバー 下げてみると 狙いの音楽が奏でられる


「伶美 腹くくって正門を開けさせて乗り込んで一気に行く 付いてこいよ」


「はい いいですけど これを」と瑠璃のブレスレットを渡す伶美


「なんだこれ?」


「ツクヨミ様の加護と 浮気をしなようにとの監視の瑠璃石だそうです

 明様が 修造はええ男だらかツクヨミ様の監視が居ると」


縁と運に愛された男のプレゼントと黙って受取り 左腕に嵌める 修造 

正門のすぐ手前まで行き 一旦停止でサイドを引いて レバーを下げる修造


 7連ファンファーレのゴッドファーザーが鳴り響く


レバーを下げっぱなしの修造


 鳴り響き続ける 7連ファンファーレのゴッドファーザー

 30秒程奏でられた後 7連の和音 ・・・- のモールス信号のV

 再度 ゴッドファーザーを奏でる を繰り返す


「何してるの」伶美


「明がな 景子様を最初に送ってきた頃に 明の車に景子様が乗ってると

 気が付かない門番が裏へ廻れと言ってな ブチ切れた明がこれをやった

 正門が開くまで鳴らしっぱなし 3年前だけど意味が理解るのもまだ居る

 開くまで鳴り響かせる 堂々と正門を潜る」


 鳴り響き続ける 7連ファンファーレのゴッドファーザー と Vの和音


倉田さんはすぐ理解したが黙ってみてる

最近 本家詰めになった新参は解らない

族だな 始末に行こうと木刀等を持ち通用門に向かう


「だめ これ明様の車のファンファーレ 正門を開けて」加藤


「なんだそれ」と新参


「門を開けよ 明殿の車だ」 奥から急ぎ足で出てきたお館様が怒鳴る


「正門は お館様と景子様専用 他は招待客のみですが」新参


「構わん 明様の車だ 此の開け方の要求 緊急事態だ 門を開けろ」


倉田さんの号令で門が開きはじめると 一旦 鳴り止むファンファーレ

7連の和音 ー ・ ー を鳴らしながら入ってくる 修造ドライブのオープンカー


玄関に横付けで降りる二人 敷居を跨ぎ 待つお館様と対面する


「二宮の禰宜 修造 ただ今戻りました 緊急での報告 正門より参りました」


「よい 明殿の車だな 最後の和音はK それほどの大事 聞こう」お館様


「一つ 樫村の見合いの件 滞り無く以上に 祝言まで行って参りました」


「うむ」


「二つ 私 修造と此の伶美 結婚致します」


何だそれ とかの声も出てるが無視する お館様


「前置きでそれか さて 肚は決まった 話せ修造」


「明の祝言もやって参りました 紙は元旦との事ですが既婚者に

 時計の針は戻らないからやった事には責任をもとう 明の言葉です」


「そうか 他には」


「金曜日には 明と長谷殿のふた組の”ご夫妻”で参席されるとの事です

 以上が 正門を開けて頂いてのお館様へのご報告になります」


「ごくろう 後の始末は 儂の了解済みで押し切れ

 明殿の屋根のない車は 屋根と囲いのある置き場に置いておけ

 夜露に濡らしてはいかんからな 車を始末したら二人で儂の居間に」


ファントムⅡの横にオープンを仕舞い 玄関からお館様の居間に行く

「まぁ 座れ」 待っていたお館様


ソファーに並んで座る 修造と伶美

紅茶が運ばれてきて ポットからカップに注がれ ミルク等が置かれ

出ていく 奥に入れる中居の怜香


「修造 景子のお守り係で 良縁が吹き飛んだのは聞き及んでおる

 明殿のおかげで その役も外れても噂が残ったのもな

 無理くりの見合いを と倉田と相談しておったが 良縁で良かった」


「ご心配をお掛けしました なんとか自力で ですが伶美の親にはまだ」


「よい どうせ修造の事 儂に先の報告で突っ走る気で正門からの報告

 だが そうなると浮気は出来んぞ と言いたいが既に監視つきだな」


「はい?」


「その瑠璃の腕輪 外してみよ」


外そうとする修造 外れない 霊的に外れないロック


「明様は簡単に外して渡して 修造に嵌めさせな と渡して頂きました」伶美


「あきらぁ〜ぁ まぁいい ツクヨミ様の加護だと思おう」


まったね

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