第五十四夜 ダメだって 俺の車Rrシートがワンマイル
見送った雅楽隊 連絡兼車の回収要員二人を残してタクシーで出発
座敷に残った 笙と龍笛 谷上の嫁姑
「まぁ 次から次へと 半日で10年分の進み具合
でもまぁ 順子さんの嫁入りもバタバタのギリ 思い出します」姑
「その節は」順子
「そのバタバタの苦労しておかげで、今日は余裕を持って他人事で見れました
謝恩会の当日に破水よりは マシですからね」姑
「え、謝恩会って大学の卒業式の後で袴履いて集まる?」笙
「そうそう」と語りだす姑 「それでそれで」の雅楽隊 黙って聞くしか無い嫁
デカイスーパーに向かうタクシー2台
「琴美ちゃん いい感じでヨッパのイケイケの新婦が向かってる
お義姉さんの店に遠山さんを待たして
琴美ちゃんと奥山はタクシー降り場で速攻の集合」明
「即手配しますが 私への延焼の危険度は?」琴美
「そのための 奥山 頼んだ」と任せる明
業務時間中に私物の携帯電話の着信で話す 平の21才
総務でも部長級以上しか持っていない携帯電話
「加納さん 業務扱いにするから 遠山さん連れて行ってきて
奥山くんは 俺から話す」課長
遠山さんと話をして オリーブオイルに向かう琴美
「遠山さんと奥山さんを呼ぶ理由は?
なんとなく想像できるけど 一気にカマスつもり?」香織
「お義姉さんを凹ませれるだけ凹まさないと
相対的立ち位置でお局様から引き摺り下ろして 藁にも縋らせる」
「藁の宛は?」
「ある ただ藁にも今年30の小姑付きの悪条件
その悪条件な藁を掴んで貰うために凹んで貰わないとね」
「はい 片瀬さんなの」
「まだ 倉田さんからの報告がないけど 室田さんも清原さんもGo
駅前のパチ屋跡のミニ商店街の2軒を受け持って貰いたい」
その頃 倉田は 修造の無理くりの お館様への結婚報告案件
ドタバタに巻き込まれて 明への連絡どころではなくなっていた
タクシー降り場で 琴美と奥山が待っていて 7人が集まる
「今からさよのさんに 先輩より先の後輩の寿おめでとう を頂きに
三三九度直後の夫婦で向かいます 憑いてくるように」歩美 イケイケ
「行きますよ」計二
ついていく 明と奥山と香織
「なんの呼び出し? 総務課長経由できたぞ しかも三三九度ってなに?」奥山
「婚姻のかための盃だよ 神前で禰宜が祝詞あげて三段の盃で夫婦で呑むやつ
さっき俺も香織とやって来た」
「はい?」
「計二達はスーツ着た禰宜さん 俺達は狩衣に着替えて雅楽と巫女の舞いつき」
「それ 結婚式」
「だよなぁ 偶々さ 岩山神宮二宮の禰宜が来てて 祝詞をあげて貰えた
今から歩美さんが お先に を言うから 遠山さんにお願いします だな
裏は 篠田の清原さんと瑞穂の室田さん だけしか取れてないけどな」
「心の準備が」
「気にしない気にしない」明
「パンチはスボラだからいいけど 俺真面目だし 服も調理服だし
てか香織さんは振袖だけど パンチ チノパンポロシャツ ズボラ過ぎ」
「奥山がお見合いをお願いします 遠山さんがごめんなさい もあり得るから
計二ほどの好条件には出来なかったけど 頑張ってみろよ」
お義姉さんの店に入る直前で携帯電話に着信
「倉田です 潔斎に入られほっとした所でお館様への修造の結婚します報告
バタバタです 要件だけ 二人共 Go です 骨は岩山で拾います」切れる
「岩山家も岩山神宮一宮の禰宜予定の二宮の禰宜の結婚報告でバタバタだ
散ったら骨は岩山家で拾ってくれるってよ まぁその前に方丈家で拾うけどな」
「散ってみるか」
店に入る奥山 明香織組 と琴美ちゃん 店に居るさよの&遠山
「さよのさん 先輩より先の後輩の寿 祝をお願いします」歩美
「見合い成功 おめでとう 式・披露宴の祝は出す」さよの
「披露宴だけで 俺 見合いしてOkならそのまま式と思ってて それ言ったら
スーツの禰宜さんが祝詞あげてくれて三三九度までやって来ました」計二
「はい?」さよの&遠山
「入籍は元旦だそうです 記念日で忘れると大事だから入籍を記念日に」歩美
「俺らは 狩衣に着着替えた禰宜が祝詞あげて雅楽が奏でられて巫女が舞っての
三三九度を 計二のあとで やって来ました ふた組で元日入籍」明
「それは おめでとう」 の後 耐える さよの 座り込み目頭を抑える遠山
「でさ 遠山さんに 見合いを申し込みたい男がいてさ
裏は取った 推せる 本人から言ったほうがいいよね」明
「見合いなら仲介人の紹介でお願いします プロポーズなら本人で」
まだ顔が上げれない遠山さん なんとか絞り出す
「はい?」と急遽 店を出ての密談を開始
「プロポーズって指輪が要ります」琴美
「そうなん」明&計二
「当たり前」奥山
「全部すっ飛ばしたから 指輪のサイスすら訊かれていない」歩美&香織
「ズボラ 見合いの設定で頼む」奥山
皆で戻って
「遠山さん こちらの奥山くんとお見合いしませんか」明
「婿取りだよ 親御さんは? 遠山は揺れないよ」さよの
「1点以外は全部クリアで 広背筋とそれを維持する努力の姿勢がいいらしい」明
「家格は?」さよの
「婿取りで、そんな事を言えるのは25未満まで 28直前では言えない」歩美
なにか 言いかけるが ふうぅ と息を吐き 切り替えて顔を上げて前を向き
「釣書と写真は家にあります どなたに渡せば」答える遠山さん
「私に 紙は元旦だけど岩山神宮二宮の禰宜で式はあげたから夫婦
お相手の 一式が揃い次第 日時場所を設定」香織
「寿の次は 姉より先の仲人・・」 凹んでいくさよの
「すぐ 母に飲食店街の喫茶店へ持ってきて貰います」遠山
「奥山 釣書と写真は?」
「親方の処にある 遠山さんの釣書と写真を持って 親方のところへ
2番以降に任して取ってくる 報告と釣書と写真を受け取ってくる」
「奥山の車で 五人で廻ろう」明
「ダメだって 俺の車Rrシートがワンマイル」奥山
「そっか アレは辛い」
まったね