第二十二夜 エロBBAの否定宣言
「縁と運 お義姉さんは居なかったはず」
「竹内の家に帰ってきた ご主人が私だけにはと教えてくれた」さよの
「そっか この融資の件は景子さんしか知らない 口外したら二度と来ない
銀行も信金も証券も 漏らしたら岩山家の力が逆回転すると脅した
どこも黙ると約束はしてくれたから 漏れてないはず
倉田さん以外は 香織が居るから 初めての 告白」
「筆頭番頭には話すと」婆
「証券はその前からだけど 融資担当者が泣き落としに来て
都市銀のプライベート口座を作り信金から移動はしたし
追加で飛んできてくれた融資担当の二人と四人で珈琲を呑んだ
でも残念ながら 岩山本家は 本部 本店の本部直轄だった
俺は婿入りせず 気の毒かと思ったけど倉田さんの名刺にさ
倉田さんが日付とサイン 俺がAkiraと裏に書いたらカードケースに
入れて大事そうに持って帰ったから なにかの役に立つはず」
「使えるものは何でも使う 比丘さん」長谷
「そうそう 使わないとな でさぁ長谷 お互いに使い合わない?」
「お互いとは?」長谷
「金はある 二人でBarで愚痴りあう 他言無用の相互安全保障条約
婿入り先での 嫁がお局様になったら お互い交代して注意に行く」
「それ トラップ 比丘さんは元々が お局様特化型」
「そこだよ お局様特化型 年下の23の嫁 扱いが困った時に長谷の知恵
歩美さんは撃破できるから任せろ 俺が困った時に長谷が頼りになる」
「瀬山さんは?」
「あの状況が10年は続く あいつ性懲りもなく、また若い娘に手を出す
間違いなく出す 手を出すなら焼肉の20に手を出して欲しいわ
人の相談に乗る暇がないよ」
「それは 不平等条約 ウチの婿殿には厳しすぎます
確かに景子様の表情を読まれて ドキドキできる感性は素晴らしいのですが
景子様に苦言を呈するなどは 比丘様にしか」酒田さん 奥の方から
「行ける あの状態の景子さんから シーマスターを受取 延長を戻して返す
岩山家の誰も出来なかった事をやった 皆知っていて出来るけどヤらない
というか出来ない 気圧されて出来ない 長谷は感じれずで行けた
しかも 迎える”と” の真意を読み取った
俺とは逆方向だけど それはそれで貴重な人材だ」
「それで 俺に何を」長谷
「まず婿殿が頑張る これは本気で頑張って貰って応援で三人で呑みに行く
どうにもなら次に長谷が婿同士で呑みに行って愚痴を聞きました だな
婿殿だって呑まない嫁を連れては呑みに行けない 大義名分が居る
それでもなら 俺が雅人さんが困る事はダメ と言っていると言いに行く
それでもダメなら俺が出張る 長谷が入れば 四段階に出来る
これなら 景子さんも岩山の本家も顔が潰れない 俺も楽が出来る
樫村家も長谷を 婿として大事にする名分も立つ 爺婆親戚も黙る」
「その報酬は?」
「1億JPY 贈与税こっち持ち 振り込むから口座書いてけ」
「え?」
「たりない? じゃ3億JPY それくらいは払う 泡銭だしな
歩美さんの我儘には速攻駆けつけて 蹴散らす
樫村も長谷も どこの爺婆親戚も蹴散らす これで握ろう
一番大事な事は香織のご機嫌を損ねたら 相談には乗って欲しい」
「即答っすか それよりJPYってなんですか?」
「Japan Yen 日本円だよ」
「また カマシて 他には?」
「あとは 酒田さんに婿入りの件を推してもらう」
「いや そっちじゃなくて報酬の金額」長谷
「足りない?」
「報酬額が上がれば上がるほど 不安になるのですが」長谷
「その感覚だ それがあれば何とかなる 幾らがいい?」
「最初の1億JPY」
「OK 明日 俺の顧問弁護士に依頼して税務関係をスッキりさせる」
「顧問弁護士って」長谷
「そんなん そこら中の高級料理店で代打をヤッてれば 弁護士なんて
1ダースは知り合える 格安でやるから代打に入る時は連絡を必ず
俺の顧問弁護士との弁護士側の名刺を作って これで握っている」
「すごい でも頼んだことは?」香織
「Bikeにブツケられた時にゴネられて 出張って貰ったけど専門外で紹介
財務・税務関係の専門家だから 今回は働いて貰おうと
それは置いておいて 長谷 やっぱり逃走資金か?」
「はい 歩美さんが血迷って 地区を抜けて東海選手権を目指すと
ジムに通う回数が週3回4時間に増えたら スーツケースを買って
ご飯がプロテインになって ジムに通う頻度が週14回になったら
その場で姿を消せる&逃げれる資金として頂きます」長谷
「婿さえ来てしまえば 脂肪は不要 全国って考えてたでしょ
見抜かれるって なぁ長谷 エロBBAを称号はないよなぁ」比丘
「はい どうにも ? なので遠山さん演技の件を質問しました
ジムには血迷わずに程々の回数で一緒に行って下さい」長谷
「長谷さん 週14回って 週は7日しか無いわよ」香織
「そんなん 午前午後だよ お昼だけ家に帰ってご飯のプロテイン
俺は訓練だけど3ヶ月はその体制 デブサイクからブサイクに戻した
まぁ飯がマズイからプロテインだったけどな」比丘
「歩美お嬢様 こちらの二人に組まれて 更に私も婿殿の側に付きます
ご自重をお願いします」酒田さん
顔は前を向いているが沈黙する 歩美さん
「私は?」遠山さん
「遠山さんはエロBBA失格の判定をされてるので エロBBAではないです」長谷
「エロBBAと叫ぶ羽目に成るとこだった なのでエロBBA認定はしていない」比丘
エロBBAの否定宣言 嬉しいハズなのに何か悲しい複雑な気持ちになる遠山さん
難しいお年頃のようだ
「そもそも歩美さん エロBBAの称号は私が頂きました ですし」琴美ちゃん
「ナイス 第三者証言 琴美ちゃんの証言に関して 琴美ちゃんに不利益が
発生した場合は お義姉さんも遠山さんも入れて四人で責める」比丘
此の娘はLRPも熟せる娘だ 近くに置いて大事に育てる 縁と運で来た娘だ
「五人です 私 樫村家の番頭の酒田も そちらの弁護団に加わります」
目頭を抑えて 完全に下を向く歩美さん 息を吐き天井を仰ぐ
「歩美さん ジムのエアロビの教室を廊下で皆で見ながら
イエローのレオタードのエロいのが俺の奥様 と自慢したいのでお願いします
どうも遠山さんのクラスでは ガチクラスで男は誰も見に行かないかと」
「任して」と長谷の説得で復活する歩美さん
見てた比丘 やっぱり長谷は贈与税別で1億JPYをぶち込む価値がある
「長谷さんとこの次男坊 頑張るええ漢になったなぁ こりゃぁ遠山のお嬢さんも
樫村のお嬢さんも 乗り込んでくる訳だわ 酒田さん 祝とかは別途
正式に決まった時に 熨斗付けて送る 案内をお願いする」婆 嬉しそう
「ただ 二人共ええとしの年上 そこは自覚して頂いて 全国を目指してダメ
でも24%の柔らかな膝の維持を 運動はしないと姉さんみたいにCFRP」香織
「ご飯を再開しましょ 仕込んであった炊き込みご飯は炊いたわよ
おかずはお土産の続き まだまだ余ってる さぁさぁ」母
まったね
LRP ロングレンジパトロール
FRP 直訳:ファイバーレジンプラスチック ガラスファイバー強化プラスチックです
CFRP カーボンファイバー強化プラスチック
直訳ですと カーボンファイバー レジン プラスチック ですが
強度を強化して入るので 強化プラスチック が相当の訳かと