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第十六夜 出来れば そのまま婿に行って下さると 総務が平和に

「それで 新しい時計は嵌めてもらえるの」香織


「この ボロボロの150m仕様のセイコークオーツ

 高校の時に師匠からイントラの合格で頂いた時計

 その後3年間150回以上 ボンベで300本以上を生徒さんを連れてを

 ともにした時計 三回OHしてる愛機 どこに出しても恥ずかしくない」


「無理だな 上を知っていてなお 拘りがある 爺婆に理解るかどうか」


「別に こっちが無闇に下にへりくだる必要は無いでしょ

 俺は香織の婿になるだけ 爺婆に気に入られて此の屋敷に入る必要はない

 方丈の姓があればいい」


「はい?」香織


「そうでしょ 方丈家の娘の婿になり 俺の姓が変わればいい しか言っていない

 俺を気に入らない爺婆父母なら 香織を連れて此の家を出ればいいだけ

 香織にそこそこは食わしていけて 子の3人は育てれる稼ぎと蓄えはあるし

 北の海に1年も出稼ぎに行けばなんとかなる 半年で結構貯まったからな

 此の家はお義姉さんが婿養子を迎えるなり 養子を迎えるなりで継げばいい」


「確かにそうですけど 此のお屋敷ですよ」長谷


「岩山のお屋敷は此の三倍はあったし 倉田さんが筆頭で5人位の人がいた

 日曜日の買い物で廻ったバカでかい商業ビル 4棟とも岩山家

 しかも栄えた街の駅前 それを蹴ってきたぞ」


「すっげぇ」 


「遠山さんの家でも そこそこ上流階級 地雷踏み抜いて見てきな」


「長谷さん 次男坊でお兄さんが去年ご成婚されていますから

 長谷時計店でもフリー 頑張って見てきて教えて下さい 参考にします

 出来れば そのまま婿に行って下さると 総務が平和に」琴美ちゃん


「琴美ちゃん・・・・ 総務が平和に が一番大事?」長谷


「はい」とノータイムで返す 琴美ちゃん


「琴美ちゃん 平和な総務より 寿での離脱を目指そうよ」比丘


「パラレル進行で 打てる手は打たないと ですよね比丘さん」


「長谷くん がんばって」残りの三人 「勝てない」長谷くんがボヤくと


ピンポーンの後に 「長谷〜」と瀬山のでかい声


「お義姉さん 出番だよ 何があったか訊いてきて」


「長谷くん 居酒屋の女と焼肉の女の話は 漏らしたの?」さよの


「そんなの 漏らしたら 瀬山さんが敵に廻るし さよのさんも不明

 今日のうちの店の店頭と以降でこの三人だけです 俺は漏らしていません」


「同じく 結納の煽りは ウチの総務課の先輩の応援」琴美


「でも 居酒屋も焼肉も館の眼の前のお店 館内の人間が沢山いました」二人


ニコニコになり 「イケメンのツケが廻ったと お義姉さん行こう」と比丘


玄関に行く比丘 付いてくる四人


「どうした 瀬山 そんなに焦って 落ち着け イケメンが台無しだ

 その敷居を跨いだからには 今現在次期当主の俺に挨拶を頼むわ」


後ろの四人は 玄関横の 和室の応接から覗いてみながら密談開始

「さっきとは 180度 言ってることが違う」さよの

「比丘さん 使えるものは何でも使うタイプ」琴美

「それ 琴美ちゃんと同じ」長谷

「そうでないと 岩山家を蹴り飛ばし 私を連れて出るは言えない」香織


「長谷は居るのか?」


「居るがウチの応接に居る 俺の客だ」


「出してくれ」


「出せない 俺の客を いくら同級生でも顔を真っ赤にした奴には渡せない

 何があったかをまず話せ その後に俺が判断をする」


「総務の亜美25との結婚だが 切れていなかった二人が乗り込んできた

 長谷が漏らしたとしか 長谷に言い訳をさせる」


「瀬山 おっ前 三叉かよ それだとウチの客の長谷くんは無関係だ

 だいたい居酒屋と焼肉 館の眼の前 お前と行ったときも周りには

 あの館の人間が多数いて、組合のバススキーツアーに混ぜて貰ってるだけの

 俺でも挨拶で大変だった 誰かが居合わせていているのが当然の店だぞ

 総務の琴美ちゃんは、上が詰まると下が困るから 他所の部署は関係ない

 その亜美25さんの早期寿退社を望んでの煽りだとゲロっているから無関係」


「今までは 別の地区の館だし バレなかった」


「そんなん 俺が表舞台に姿を現した 金と光がまず動いた 続くのは聖淑椙

 こんなけOG会が動けば余波で俺と仲がいい同級生の瀬山はどうかと調べる

 土曜日の昼の時点で 切れていないとバレるに決まっている」


「亜美先輩 椙で中高」琴美


「お嬢さんじゃん まぁ瀬山も四店舗展開中の実業家一家だからな

 その件では うちの応接に居る客の二人は出せない 以上」


女性が二人来て 門を潜り敷居を跨ぎ 瀬山を問い詰めてる


「そちらの お二人 ウチの応接を貸すから 玄関先はヤメない?

 靴を脱いで上がってこちらへ この応接を使って」ドアを開ける


「有難うございます いま取り込んでいまして 後ほどご挨拶を」二人


両側から腕を絡まれて 応接に入っていく瀬山


「今急いで聞きたいことがある なんで二人?」比丘


ショートヘアの娘が出てきて

「五人で居酒屋に行っただけ 付き合ってもいないから無関係 と」


「亜美先輩 居酒屋は私も長谷さんもいて 帰りは駅まで一緒に

 焼肉が来ているのですか?」


「焼肉食べに行ったらそれでしょ でも、さよのさんが焼肉を指定した席

 全く口説いてとかしてない との言い訳だけど 今来てて 私は?よ」


「反対だな 焼肉には あなたは選ばれなかった 縁と運がなかった

 これでいいけど 居酒屋をキッチリ追い駆けたほうがいい

 他にも 潜航してるのが居るかもだ まつ毛が長いイケメンだしな」


「どういうことですか?」亜美25


「イケメンが一人と結婚 問い詰めに来てる直情型は まだ期待があるから来た

 此の件がバレてもいい条件が 今はなにもない or 心中 or 引っ越し

 心中と引っ越しには見えなかったから 瀬山の自白通り なにもない けど」


「けど?」


「イケメンだ 今後10年15年は 挙式後も向こうから寄ってくるよ 頑張ってね

 引いたのは深い付き合いがあるのがバレて後に尾を引くのがマズイとの判断

 そこら中のOG会が動いてるさなかに 彼女の居る男と知った上で出来てました

 これは言えない 知らなかったとしても騙されたで 釣書がグチャグチャになる」


「比丘さん その冷徹な回答 流石自称ブサイク7割愛嬌3割のパンチパーマ」


「今言うなよ 真理さんには袖にされたけどお局様特化型としといてくれよ

 呑んで渡らないお局様は26から優しくなって 付き合うまでは行かないけど

 一緒に居るのがメチャ楽 そのつもりで26の景子さん 渡り続けられた」


「亜美先輩も 11月には26 渡らないから優しくなれる」琴美21の応援?


「琴美ちゃん その自己中は」長谷


「三人で頑張って話し合ってね 飲み物はコーヒーでいいよね

 亜美さんだっけ これからもどんどん出てくるから 最初が肝心

 お義姉さん お義姉さんの席での揉め事 コーヒーのサーブを」


「お任せして リビングへ」長谷 「狙撃くらいマクリ」とボヤく


まったね

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