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第百三十四夜 流石 豪族の関係者

午後のお濃茶は20代と10代で別れて庭にある狭い茶室で行われ

姑の手前で20代3人でお濃茶を頂く が 最初に頂く渡瀬が緊張して

全部飲んでしまう というありがちな やらかしをカマシてしまう


「まぁまぁ三人分を飲んでしまって 碗をこちらへ 湯を入れますから」

やらかしを全然気にせず 善後策を勧める姑の千恵子


湯を入れてもらい 飲んで落ち着く 渡瀬


「この様な狭い茶室での お濃茶は初めてですか」姑


「金剛神社さんの月釜の茶会での薄茶までしか経験が無いので」渡瀬


「月釜にお通いとか立派です 何事も初めてがあり 知らないですしね

 渡瀬さんのやらかし 三人で共有ですし 何事も経験で」姑


姑 3人分の古瀬戸の茄子茶入 とは別に中次を用意していて

もう一服 二人分でお濃茶を練って「どうぞ」と差し出す姑

二人で半分づつ頂き、湯を入れて貰い、これも半分づつ頂く


少し間を置いて、此の茶室はと始まり、椀に茶入の拝見とかで薀蓄を垂れ流す姑


思い切って 訊いてみようと

「あの 旧家の嫌がらせの茶の一つ は何処へ」渡瀬


「お濃茶は、この一碗で三人分との説明をしなかったので

 渡瀬さんが三人分を飲んで仕舞う罠に見事にハマりましたよ」姑


「それはそうですが 今日は」凹んだ渡瀬に変わり桑畑が訊いていく


「他所様のお嬢さん うちに嫁入り前提なら違いますよ

 うちから嫁に出す須磨子さんには、これから厳しくしたいのですが

 糸瓜へちまが水を吸うように覚えていくので このままで」姑


「はい?」桑畑


「谷上の家での茶事 私の嫁入前の茶事では先代が亭主でカマされました

 私の代では息子も嫁も拒否で茶会すら、この谷上の家では催していない

 須磨子さんや直貴君達で孫が習う さよのさんが手伝う ルンルンな所へ

 多少の心得のあるお嬢さんが客として二人も もう嬉しくて」姑


「えっと 今朝まで 旧家の嫌がらせの茶の一つ にビビってたのは」渡瀬


「普通はそうですよ 樫村の歩美さんの婿殿へ茶事なんてモロに嫌がらせ

 廻しのある全員参加型の茶事と朝に伝えられたと聞いています

 婿殿は方丈明さんと組んで香織さんのサポートまで熟したそうで立派杉


 お二人は息子の大智に釣書と写真を渡したと聞いています

 機会があれば、連絡させますから谷上で練習 要は慣れ・経験ですから

 うちでイッパイ失敗をして 育って下さい」


「はい お願いします ですがなぜ私達を」桑畑


「そんなの 方丈明香織夫妻の縁と運で谷上に来た二人 育てないとね

 姑の育てる楽しみをね お返しは釣書と裏書き 握れますか」


「ご一緒に」須磨子20さん


返事が出来ず 首がモゲルほど縦に振れる二人


「そろそろ大智が次の予定へ ここで着付けを立て直してから戻りますよ」


着付けの立て直しが行われて 母屋に戻ると 次の予定の内容が話される

「婆に うるさいだまれ を言えなくて 松平農業OG会では実家への婆攻撃

 これがネックでご辞退案件 でも地元が関係なければ 優しくいい男」

須磨子20さんの生田家御曹司の説明が行われて


「まず生田さんのトコを片付けないとなのよ 他を先に紹介したら婆攻撃

 みりん蔵見学で しれっと本人を見て貰ってからで

 さよのが嫁に行ってくれれば こちらの淑椙は旦那のOB会関係に廻せれる」順子


「那津二君から釣書は来てるから さよのさんが嫁に行ってくれると助かる」大智


「では、私らはサポートへ廻ります その後に大智さんのOB会からみで」二人


「桑畑さんは、この箱から選んでくればいい 付箋付きが裏とり済ね 押し込む

 渡瀬さんは、別枠で探そう でも助かる」大智


ここでも差があるとの事 確認をしてみる渡瀬

「豪族の跡取り息子 それはそれで大変 はいいですが 桑畑との差は」


「巨乳 垂れていない巨乳 胸腰尻の良スタイルで美人と巨乳 そして巨乳」順子


「小学生から毎日のミロで牛乳 F+で重いのを我慢した甲斐が今着てる」桑原


「渡瀬さんも私と同じくらいの良乳 お相手は余ります」渡瀬より僅かに大きい20


順子とさよのを連れて部屋を出る大智

「なぁ ウチってこんなに激突があったけ?」


「激突の開始のことわりの さよの がいますから」順子


「否定する材料がまるで無い」さよの


「そうか」とだけ答える大智 と チャイムがなる


須磨子さんが玄関に行くと タクシーの運転手さん


「ジャンボタクシーが来ましたよ 行きましょう」と声を掛ける


皆でジャンボタクシーに乗り込んで生田醸造に向かっていく


6人だからジャンボタクシーは理解る でもなぜタクシーとの疑問な二人の顔

車庫にデリカがあったのは、丸見えで見えてる

さくっと察して説明を始める大智 流石の豪族の社長


「自慢の味醂を勧められるから頂くと飲酒運転 社長では飲酒運転は無理」


「はい? 調味料の味醂ですよね」渡瀬


「今は調味料と思われてるけど 大東亜戦争前は甘いお酒で呑むほうが多かった

 アルコール度数は日本酒並にあるから、平成の酒税法の分類上でも”お酒”だよ

 それに生田醸造だけど 米焼酎も自前で蒸留してて 味醂と焼酎で柳陰

 お屠蘇の仲間ね 美味しいからグビグビと行ってしまう」大智


「物凄く美味しいの 渡りそうになったのよね」さよの


背筋が凍る淑と椙 釣書を前に渡るわけには行かない


「思えばね 20代前半まで指のモデルとこの胸をなんとかする下着店を

 やりたいで他には目もくれず お誘いも耳に入らなかった

 気がつけばクリスマスで呑みに行ける余裕が出来て友達と渡って

 見合いの後の「若い二人で」でも渡ってたみたいで ご辞退の山

 その後は若い男子引き連れてお局様候の29に」


「ああ、そノ辺の過去も裏取りをした 男性には説明をしておいたぞ

 姉より先の妹の寿 思い切り凹んで渡らなくなった とな」大智


35過ぎて未婚で実家暮らしの先輩がいる 思い出してまた背筋が凍る


「それでも今現在 釣書が段ボール 選り取り放題ですよね」渡瀬


「釣書の1/3にしか説明してないけどな そこそこの家なら洗うから

 釣書を渡してくる時点で 知っている可能性は高い」大智


「流石 豪族の関係者」桑畑


「ということは、大智さん関連での見合い 私達も洗われる

 洗われても出てくる過去も無いのが辛い」渡瀬


「短大のウチラ程度でも 中高でお嬢様扱いで お相手がと両親」桑畑


「ウチの旦那の紹介 その為には 二人も洗わして貰うけどね

 ご両親には 谷上家の紹介に不満が御座いますか これで押し切る

 ケツを持つ仲人は 相手方にもあたって貰う」順子


「鉄壁」


まったね

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