第百三十二夜 「充分巨乳です」棘がある
月曜日の朝 起きても明はマットレスの隙間からは帰ってこず
ふう と溜め息をついて ジョグに向かう 6分/kmで5km
庭でストレッチをしてシャワーを浴びで 朝食を創るかとキッチンへ
長着の上に割烹着を着た二人が一生懸命調理してる 監督は婆
「はい？ 先輩達 予選通過で帰ったのでは？」
「予選から本戦から婿取りまで 濃尾の方丈の婆様のご指導
この看板を背負ってはショボいことは出来ないと身を律さないと
殿方に愛想を尽かされます 家に帰れば気が緩むので此処で」石川
「中華の指導も喰らった 婆様のご指導を受けないと」河北
「料理とお茶の指導をと お願いされてわな」婆
リビングの椅子に座り込み 考え込む香織
『あああ ダメだ ゼロ点が完全に世間のテーブルとは別になってる
方丈本家の婆が看板となるテーブルでも世間では条件をクリアできる
でもそのテーブルでは明の嫁は務まらない すでにテーブルは移行済
おかしな人になる前にゼロ点だけは補正しないといけない
鯉ガールもズレてるけど世間では真っ当 妾に補正点を任せたくなってきた』
「まぁねぇ 岩山神宮奥社の舞座奥にある祠を一人で開けに行ってるから
世間のテーブルからははじき出されるわよねぇ 妾の居る婿殿 楽しみ」母
「え 声に出てた？」
「小声だからキッチンにには届かないでしょうが 母には聞こえたわよ」
「昨日ね 亜美さんは瀬山さんの女癖は嫁一人では持たないと判断して
焼肉と二人で瀬山さんの お守りをしていくって肚を決めたのよね
他人事で聞いてたけど 冷静に考えると明も一人ではきっつい婿殿」
「それは素性が見えてきた時に 言ってあるけどやっと理解したの」
「流れに身を任せてせて引き摺り上げられて 気がつけばこの有様で」
「いいんじゃない 鯉らしいので婆は喜んでるしね」
「婆も母も妾受け入れ体制構築済かぁ 明と鯉ガール次第 受け入れる」
「朝ご飯が出来たわよ〜」とキッチンから聞こえてくる
爺婆父母香織に花嫁修業の二人で 楽しい朝食が始まる
「おいしい朝食じゃ」爺父
「頑張りんしゃい」婆
「そう言えば琴美ちゃんの件 谷上はどうなの？」母
「そこは浦上の谷上家 びくともせずに対応をしてくれる
それより真田先輩 どうしたものか」香織
「川島先輩が抜けて私らが抜けたら 単独筆頭 後が大変だけど
さよのさんが居る と誤魔化す」石川
「さよの姉さんのところに届いている釣書と写真 段ボール箱で5kg」
「え？」石川
「さよのも嫁に行けると めでたい」爺
「浦上に足を向けてねれないな」父
「詳しい話は 食べ終わって 喫茶室で紅茶を飲みながら」婆
食べ終わって 紅茶を入れる石川 片付ける河北
石川の紅茶のサーブが終わる頃には 河北も喫茶室に入ってくる
「そっかぁ二人でやってるから 早いんだ」香織
「そこは注意しないとね 婿殿が家に入ってくれたら母と二人で」石川
「あの婿殿の料理の腕 妹にも魅せて習わす」河北
『そっか1年間のプロの指導 世間では上澄み』香織 声には出なかったけど
「最初は 若い二人で賃貸が良いと思う」
「それもあるのよね となると余計に此処での教え鍛えが必要」石川
「さよの 段ボール箱単位の釣書って」母
「姉さんの 釣書＋写真集がこれ」皆に廻す
「釣書は普通 でも尾張流の茶名餅 真田先輩と同じ」
めくられるページ
「うわぁあ 29の振り袖 え？続きがあるの」
めくられるページ
浦上の椰子の木があるビーチでの水着爆乳グラビアが始まる
「さよのさん 人のグラビア写真をパクってはいけない」河北
「それ 姉さんよ ９６のH＋＋ ウエスト５８のヒップ９０
書いてある数字に嘘偽りはない 節制とトレーニングの賜物」香織
「」
「あとこのポスターもあちこちに貼られているのよ」
「」
「20枚は盗まれたらしい それで5kgの段ボールに」
「真田先輩が気の毒になてきた」自分は逃げ切ったつもりの河北
「うんうん」こちらも他人事な石川
二人共言葉が少ない
「なんでまた グラビア写真を」母
「谷上大智さん 観光協会の理事 ポスターのモデルと引き換えで居候
ついでに 釣書＋写真集にして廻したら段ボール
爆乳のグラビアモデルの中堅クラスで通るスタイルだしね」
「ほぉ さよの こんなにスタイルが良かったのか」爺父
「街の写真館とは言え プロのチームが撮ってるから写りはいいわよ
姉さん 明を連れてきて以降一切渡っていない 渡るお局様も卒業」香織
「渡るお局様も卒業 超重要項目をクリア 真田先輩」と人の心配をする河北
「はいはい さのよの事は修了 花嫁修業再開 掃除をやるわよ
それが終われば 婆様のお稽古 今日からはお華もね」母
淑OG会幹事の渡瀬さんが火曜日の夕方に来訪したいの連絡を受けて
待っていると 二人が来訪してくる 香織のみでとの要望で応接で対応する
「淑OG会 幹事 渡瀬聡美 26 独身 お局様になってしまいました」
「おなじく26のお局様になった 椙OG会 今回の代表 桑畑薫です」
「明を婿に迎え 爆心地となった方丈香織です
最初にお訊きします 婿取りですか」
「いえ 嫁入りで 調子こいて呑んで歌ってたら」渡瀬
「高機通信司令部の森川と この先はご存知ですよね」桑畑
「うわぁっ その件 大谷さんの掌の上に村木さん」香織
「大谷も椙なのでどうしようもなく 亜美の件はありがとうございます」
「加納琴美 弓佳と加納は茶道部で3年1年でまでは解っていますが
ただ生田さんとの関係は 生田ー弓佳しか表に出てこない」渡瀬
「OG会で洗っても出てこないほどの隠密 仕方ないですね
琴美ちゃんの件は待ちです コケたら大阪への話は谷上と出来てます」
「その谷上家 あすお伺いする予定で握れていますが なにが」渡瀬
「爆心地に訊くと ウチの明の話は聞いてますよね 詳細は言えませんが
純金OG会 婿取り部門 お局様部で行方を追われてた漢
表舞台に戻ってから96時間で上からの 樫村・遠山を片付けて
一番の難関だった 岩山景子さんも抑え込んで 順当に纏めて 激震ですよ
順子先輩の紹介で大田も纏まり OB会側の橋頭堡が谷上家当代の大智さん
遠山の仲人でもある 大智さんのトコに殿方側の釣書と写真が集まる
渡瀬さんへのお願いに」
「ということは 大智さんのトコに 私らの嫁入りの口も」ど本音が出る桑畑
「桑畑さんはあると思う 渡瀬さんは探しましょう」香織
「え？」
「これで釣書写真がダンボール箱に5kg 姉が片付いたら桑畑さんに廻せれる
巨乳・爆乳は七難隠す」渡す さよのの写真集
「ここまでは大きくないです F＋ですよ」桑畑
「充分巨乳です」棘がある渡瀬
まったね
