第百二十七夜 食への拘りが婚期を遅らせた二人
見合い写真と見合い本戦は 26の振り袖と決まっていく
振り袖は独身女性の第一礼装なので形式的は問題がないだけど
廻りは24か25までで留袖にチェンジしていくので26の振り袖は少数派
先様の希望もあるので 振り袖を着ようとなる二人
石川河北は割烹着を着て食事の片付けも済ましてポイントを稼いで
ゆっくり過ごしていると 15時
石川河北の母たちが迎えに来る
本戦進出を聞いて喜ぶと同時に「婿殿予定の裏を取らせて頂きたく」
まぁそうなるわなと思う香織
「だから 明が毎度言っている通り 位が高すぎで 見えて聞こえるのはごく少数
対策をされてのご来臨なのでしょうね ”むう”は困ります」神様に切れる香織
『こんな事もあろうかと 首飾りは常に4組は持っておる
三基が故障でも 残った一基でこの星まで帰還した』オオナムチ
「先輩方ペアで 手を繋いで立って下さい」オオナムチの指示に従う香織
なに?と 思うが 従うふた組
「え? 組み合わせが違う 今はこの組み合わせですが」香織
「はい? この組み合わせでは子が残せぬと 遺伝子かなにかですか」
「大喧嘩して別れる?? 原因は食べ物の好き嫌い?から大喧嘩?」
「片方は長野 イナゴにヘボにザザムシ? が好み
片方は冷やし中華にマヨネーズは絶対に許さない派?
よく判りませんが 先輩方 神様の介入があり 食べ物の好みの確認を
好みを乗り越えれれば 今の組み合わせ 無理ならチェンジが良いとの事
まだ初見で半日だけ よく話し合って下さい これで良いですか」
「そんな虫系は無理だし 冷やし中華にマヨはダメ」河北 「そうだそうだ」山崎
「冷やし中華にはマヨたっぷりだし 長野の珍味」石川 「そうだそうだ」加山
組み合わせが入れ替わっていった挙句に 2vs2で食べ物の好みで喧嘩が始まる
虫系は好みの問題で流して 冷やし中華にマヨは有りか無しかで大喧嘩
「冷やし中華にはマヨです あちらに負けにように幸せを築きましょう」加山
「はい 虫系はゲテモノ扱いされますが美味しいですよね」石川
「父の実家は長野と岐阜の境目 ヘボは美味しいです ヘボ追いもやりましょう」
「それは楽しみで 掘った夜に白い蜂が頂けると ぜひお願いします」
「冷やし中華にマヨなど愚弄ですよね マヨはカツオのたたきで」河北
「え?? それを出してくる河北さん 負けないように幸せになりましょう
父方の縁戚が高知に居ます でっかいお皿の高知料理でお饗し」山崎
「皿鉢料理 料理店では頂きましたが 本場の縁戚でのを頂けると」
「任せて下さい その為に賀状と中元歳暮欠かしていません」
さっきまで手繋いでたのに と思うけど 食べ物の好みは重要事項
しかも虫系を熟すとか なかなか居ない
「石川先輩 ひょっとして今までの破局は 虫系?」と訊く香織
「美味しいヘボ ウジ虫と言われての お前がヘボと大喧嘩」石川母
「そんなヘボとは喧嘩して当たり前 和花が正しい」加山
「ですよねぇ 貴明さん」石川
「この濃尾平野で冷やし中華にマヨなし派 大喧嘩でお断りばかりで」河北母
「舞雪の言う通り 冷やし中華にはマヨはなし」山崎
「将生さんの言う通り」河北
若い四人 名前呼びになっている
『どうじゃ 香織 我が正しかろう 摩耶では出来ぬ縁結び
あとは加護と余所見防止の首飾りを掛けて』
『また 父上は勝手に抜け出して 今日は帰りますよ 次回に明殿の瑠璃石
父上の勾玉の首飾り 力のない者には負担でしかないです」ご来臨した事代
『美貴と直貴には掛けたぞ』
『あの二人はネギとキャベツの逆境を熟しています 摩耶殿も憑いています
それもなしでは 返って ご・め・い・わ・く ですよ
香織さん なえ君選別の瑠璃石を贈っておいて下さい
我らも その瑠璃石なら追えて 加護が要るなら対応できます
嵌めっぱなしに出来て 邪魔にならない ピアス とやらがいいとの事』
真っ当なことしか言わない事代に説教されて帰っていく オオナムチ
「なにか神々しい方々が居たような」一人だけ居たのを感じれた石川 虫系が好き
「石川先輩は 少しは感じれたと オオナムチ様の下知で食べ物好みの確認
オオナムチ様は加護の勾玉の首飾りを掛けたい でも見えぬ聞こえぬでは負担
止めて頂いたのが ご子息の事代の命様 瑠璃石のピアスを方丈香織から贈れと
御神託の瑠璃石のピアス 贈らせて頂きます ピアスの穴は開けて頂きます」
「すっごいわ 岩山神宮の奥社の祠を一人で開けに行っただけはある」石川
「それは 置いておいてオオナムチ様の下知 ズバリあたってますよね
マヨ有りなしの2vs2での喧嘩の最中に 四名とも名前呼び 親密度UP」
「マヨを掛ける男とは無理ですから」河北 「うんうん」山崎
「掛けないとか 頭おかしい」石川 「うんうん」加山
「そこは 番った二人の内心の自由で 憲法で保証されています
ただ 他所様には 無理強いはしないように」香織
「多勢に無勢で孤軍奮闘 将生さんは同じ派 御神託を有り難く」河北組
「虫系でゲテモノ扱い 貴明さんは理解ってくれる」石川組
娘の婿取りが”やっと”出来ると膝から崩れ落ちる 母二人 支える隊長と署長
「お局様の重圧 しかも食べ物の好みがあり 相手を選ぶ先輩方」
食べ物の好みで好き嫌いで自業自得とは思っても声に出してないつもりの香織
でも全部声に出てて
「香織さんの言う通り 自業自得でお局様に」崩れ落ちた母二人
「いや 俺と出会うまでの試練 この先は任せな」「うんうん」と男ボンズの二人
「憑いていきます」食への拘りが婚期を遅らせた二人
「オオナムチ様も事代様も この組み合わせなら加護を下さると
この場に居ない方向けで裏とりはしっかりやって下さいね」香織
呆けてしまって聞こえて居ない母二人
「居候間に布団を用意してあります そちらで温泉浴衣でお休み下さい」香織母
各々のチームで母を運び 娘が着替えさせて 布団へ寝かせる
一安心で署長は帰っていく
まったね