第十一夜 まだ18 今の香織23まで5年ある
「ねえ どこでそんな料理をならったの?」香織さん
「スキューバの師匠が和食の料理人で 高2の俺と瀬山
教えると面白いと 師匠や師匠の仲間の板さん達が集まってきて
4年間 仕込みに仕込まれた 板さんでキツイのが流れの板さん
腕一本でこっちの板場 あっちの板場を熟す板さん
天ぷらがなぁ 最後まで不合格で」
「俺が1年で抜けたのは 生徒さんの命まで背負えないのと
料理がキツくてもあるからな 香織ちゃんは頑張れ」瀬山
「なんで そんなに頑張ったの?」香織
「そんなん ブサイク7割 なにがしかの特技はあったほうがいい
全部裏目に出たけどな ブサイク7割はどうあがいてもブサイク7割」
「おや フラれるのかい うちの孫娘18の婿においでよ
景子様も寿で片付くから問題はなくなるから安心よ
偶にでいいので板場に入ってくれれば 旦那も喜ぶし
板の刺激にもなる」竹田のおばちゃん
「4点リードで 9回表 ランナー無し 2アウト2ストライク0ボール
後一球コールの最中に余分なことはヤメて このままここの婿がいい
板場訪問なら 二人分のご飯で行くから」
「じゃ 二人分のご飯で 握るからね」と返す竹田のおばちゃん
「遠山 5年前のミス・デカイスーパーの遠山 意識はあるか
午前中は あれでも相当な手心を加えて貰っていたようだ」
返事はなく 倒れていく遠山さん 瀬山が抱えてささえている
「瀬山 遠山さんの抱き心地はどうだ」
「ノーコメント」
「午前中にさ ベストを脱がせての白シャツの透け具合の確認と一緒にな
つい触っちゃたんだ 腹筋と肩から広背筋がすんごいの
とても来月28とは思えない アスリート候 脂肪率12%とかだろ
レオタードを着ると反対に色気が無くなる お義姉さんとお嬢と同じ枠
瀬山もご辞退だよな」巻き込む比丘
「コメントは出来ない 繰り返す コメントは出来ない」
「それが 既にコメントだよ」爆笑の比丘
「おっ前 その言動が館内に漏れたたら 女性を全部敵に廻すぞ」
「大丈夫 此の言動は既に長谷くん経由で総務の娘に漏れてるハズだ
今の俺には この膝枕と愛情の籠もった美味しい料理を提供してくれる
ちょいポチャな23の娘が居る 他所に動く必要がない
瀬山や長谷と違って 俺は嫁がいれば嫁一人でいい 香織だけがいい」
「香織 膝枕に抑え込んでもう喋らせるな 瀬山が被弾しまくりで倒れる」
膝枕に抑え込まれ「ありがとう 香織だけ”が”いいと言ってくれて」と囁かれる
「瀬山 このパンチ本当にモテなかったのか 今の”が”の連発なんて
ピンポイント狙撃の連発 クリーンヒットして香織がまた落ちた」
「そこに行く前で パンチに料理に スキューバの命を預かる世界線での話
挙句にオープン 若い子は行きません」瀬山 撃ち抜かれながらも回答していく
「これでは 孫娘18の出番はないかいな」竹田のおばちゃん
「ないです 私の婿殿なのでないです」と答える香織23さん
「おばちゃん まだ18 今の香織23まで5年ある 余裕で婿は探せる」
おばちゃんには安心材料だが 遠山さん達お局様組に対しては完全に
喧嘩を売ると言うかオーバーキルにいく比丘
「香織 口を塞げ 喋らすなと」とお義姉さん
ベロチューで口を塞がれる
「そろそろ ご飯に おみやをチンして ビールとかで」竹田のおばちゃん
お義姉さん 竹田のおばちゃんをキッチンに案内して冷蔵庫とキッチンと
リビングを明け渡し 総てを任せて 応接に戻って セブンスターを一服
「おれも吸いたい」と比丘
「セブンスターを吸って黙るなら」お義姉さん
「黙るから」と膝枕から抜け出しセブンスターを吸い出す比丘
「しかし 凄いスピードだな
GS裏のBarで 私のオッパイを見詰めてから24時間が経っていない
その短時間感を感じさせない出来事の山」
「ですね スイカ姐さんからお義姉さんへの変更もありましたし
香織さん 『お先にって』 今言っとけばいい 一個づつ片付けよう」
「姉さん 姉さんの存在自体が私にはビハインド
強烈な風評被害を喰らいましたが 最後は 比丘明さんを連れてきた
ありがとうございます 料理とか厳しそうですが 明さんを婿に迎え
お先に 寿 をさせて頂きます」
「いいけど 父母爺婆はどうする?」
「姉さん遠山連合は姉さんの店で蹴散らされて 姉んさんは反対できない
松平のお嬢様も撤退したはずですが あがくならそれはそれで
岩山家公認の料理と肚 婿としてなら歓待して受け入れの未来しかない」
「まぁ そうなるか 遠山とお嬢様に頑張って貰って躱したかったけど
言うしか無いか 姉より先の妹の寿 おめでとう」
「比丘 お前 長男で男一人 しかも親類で比丘の名を継げるラストの男
そっちはどうするんだ」と復帰してきた瀬山
「構わない 地元に戻って実家に顔出して痛感した 詳しくは言わないが
比丘の名字は仏壇と墓ごと ゴミ箱に捨ててもいい
どうしてもなら どうしてもな奴が婿でも養子でも取って継がせればいい
俺には 関係がない」
「瀬山 そこまででいい それ以上は問うな」お義姉さん
一線を一線を越した問だ 一線の手前なら笑って熟すが 越したらコレか
流石 10代で二人分の命を背負ってきた男だ
一線を越した瞬間に切り替える 躊躇いはない 肚が決まりすぎてる
「うちの 方丈の姓を名乗って貰えるでいい」お義姉さん
「方丈 隠し当て字でしょ 本来は 宝生 南の仏様だ 大出世でいい」
「父母爺婆抜きで 全部決まったわね 農協の2泊3日が終わると
婿殿が決まっていて 私はどうすればいい」お義姉さん
「店の貸借対照表とか損益分岐点とか見てみないと解らないけど
テナントで賃料なら、いっそ農地に新家を建てて渡してそれで終わり
お義姉さんは独立して頑張る 以上 でよくない」
「そんな 姉さんを甘やかして」と香織23さんが、言いかけるが
「比丘 おっまえ 数字になるとメチャシビアだな」瀬山
「そうか あまあまの提案だけどな 新家なら地目変更も出来るから
農地で柿の木植えてるとこで 新家にして渡す 柿畑があるでしょ
俺が婿に入ったら それだけのギフトは送る どうこう言わせない」
まったね