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第百十七夜 婦長 病室での激突は加藤先生の

事代の命と入れ違いに

「まぁ 樫村の婿殿は”えびす”様のお姿が見え聞こえ会話が出来ると

 順子さん 良い縁を結ぶお手伝いをしましたね」

谷上の姑の千恵子が入ってきた


「順子さんのお茶のお稽古の様子はどうですか」千恵子


目線で会話して 投げ合う計二と先代 先代根負けして


「谷上は尾張流 岩山とでは似ているが混ぜると危険な流派

 方丈家も尾張流 居候をしておるさよの殿も尾張流

 香織殿もまとめて 谷上のお姑さんにお任せをお願いしたい」


「婿殿が順子のボン・キュ・ボンでは手元が狂うとな

 岩山の先代に直訴して 千恵子さんにお任せとなった」樫村の婆


「そうです GiveUPです」プニンまでしてるので、押し切りに掛かる計二


「ド正直で この正直さで、えびす様と会話をしたと

 香織さんも ウチでお稽古 楽しみですのでお受けします

 して、えびす様のご来臨の理由を訊いてもよろしいか」千恵子


カクカクシカジカでと 2回目の説明をする香織

補足説明を入れていく順子


「嫁の順子さんの諾 谷上の姑として受け入れます

 面会に行きましょう」千恵子


「お義母さん その偉くあっさりな諾 美貴ちゃん達もお茶を?」順子


「小5の男の子 初孫の和美が小4 一緒にやってくれれば」目論見を騙る


「中2の美貴ちゃんは?」順子


「頑張って説得をして須磨子さんと一緒に 尾張流へ」千恵子


「私は?」


「諦めたから 須磨子さんに預かる子供二人に孫にはお稽古を

 谷上の家で過ごして茶の一つもでは  恥を掛ない様にはね」


「え????」同時に声が出る 歩美と和恵


「人には得手不得手がある 諦めることも大事」先代


「ですよね」千恵子


汚いと思う 歩美と和恵


「その 美貴達とお孫さんと須磨子さんをそこそこまで

 これで谷上の家と姑のメンツは立つ 無理して順子さんはと

 でも ボン・キュ・ボンのドレス 珈琲のサーブは一緒に」香織


「それもあるのかぁ 旦那はバトミントン部の伝統だし さよのも

 お抹茶を離脱しても 珈琲と料理 がんばらないとね」順子


「行きますか って車がない」香織


「いいですよ うちの車で」千恵子


見送る樫村の一族

「俺の婿入り先のお嬢様 それなりの出来まで頑張りましょう」

との計二の言葉で

「がんばりんしゃい」と婆 離脱した気でいる

「婆様ももうひと踏ん張り」と先代に言われては同仕様もない


樫村の三人の女性陣が遠い目になるころ 谷上のクラウンの車内


「順子さん 確認で言っておきますが さよの姉さん 今だと隣に明

 クソしょぼく見えますがそれは隣が明だから 市井ではそこそこの腕

 魚の目が怖くて捌けないだけで 捌いてもらえれば」香織


「さよのの川島と比べてヘボい を聞いて でてけと叫んだわよ 

 川島大田の河原調理師専門学校組がおかしい」順子


「大智のバトミントン部の合宿料理も解禁したので 魚が美味しく」千恵子


「バトミントン部の合宿料理?」香織


「男世帯の体育会の部活 合宿で二色の体育館 目の前に漁港と市場

 男ボンズ共はがっつりの漁師料理で合宿の夕げに」千恵子


「お嬢様学校の、どこそこのお店のデリバリー自慢ではなくて

 やっぱり男の人の料理は勢いが違う」香織


「それはそうでしょ 和も洋も中華もプロは男性ばかり

 でもねプロの料理はお店でお金を払って頂くのよ

 家では嫁が 美味しくどうぞ と明くんが力説してた」順子


明なら力説するけど 今の順子さんが言えるって 肚が凄いのかボンクラ?

と考えながら 隣の姑に目線を向けると

目頭を抑えて 天を仰ぐ千恵子が居た 同じ気持ちなんだと香織


岩山中央病院に到着して 医師チームと共に

子供二人に面会に行く三人 病室前にはさよの


「姉さん 明は?」


「5分前に 屋上のヘリポートに緑色のヘリが来て 乗っていったわよ」


「なんだっけ M-ECL? 海難救助隊の呼び出しね 本気だったんだ

 仕方がないので放置で 美貴たちとお見合いしましょ」


病室にはいると オオナムチ様がニコニコで美貴達と話している


四人に気がつく 美貴と直貴

「この 多少透けてる七福神様のおじさんに 首飾りを頂いた

 この首飾りを信じて 顔を上げて前に進めとも」直貴


「俺らの領域は完了した 前にすすんで」医療チーム


「であれば うちの孫と一緒に 勉強も遊びもお稽古も」千恵子


『それがよい 二人共頑張れ 我は戻らぬと叱られる』と消えていく


「そうなんだけど さよのさんとしばらくは一緒に居たい」直貴


「しばらくはね いきなり嫁に行くのもある 邪魔してはだめ」香織


訳がわからない小5の直貴 中2の美貴に説明を求めて


「○高は」とまでで 口を閉ざす直貴


「そこは確定してるから 大台前での嫁入りよ」開き直るさよの


子供達は指を折って 大人たちは暗算して たっぷりの沈黙の秋へ


どうしようもなく「頑張るから 応援してね」と言うしかない さよの


「呑んで渡ってグダって を卒業すれば 早いわよ」実績のある千賀子さん


「こちらの おばさんの家にお世話になるの?」とやっと本題にはいる美貴


おばさんで カチンな順子


「大台はおばさん 焦ってるさよのさん と聞いてますし」直貴


「さよのさんは自覚している 順子も自覚しなさい」姑の千恵子


逃げ切ったけど大台は大台 火の粉が掛かる前に追い出したい千賀子

「先生 退院はOKなんですよね」と訊くも 病室に居ない


ドアを開けて 廊下に出ると

「婦長 病室での激突は加藤先生の病棟内3股がバレた時だけに」技師


「おい」加藤医師


「それは置いておいて 退院は?」


「何時でもOK」加藤医師


「支払いも本家で心配しいらないし」と病室に戻る千賀子


病室から去っていく 医療チームの男性陣


まったね

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