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第百十三夜 洋服 しかもドレスでの講義だったの

7連ファンファーレのゴッドファーザーも聴こえない程な二人

覚えるのもだけど、若菜達は正しかった の後悔でイッパイな香織

香織さんはまだ23 私30 歩き方から覚えるのがキツイ順子


立って座って お辞儀の仕方から 襖の開け方締め方 縁の越し方

今日は料理教室メインだから洋服 しかもパンツだから何とかなってる

洋服でもロングスカートだと膝で踏んでずり下がる ミニだとウズメさん

3年前の講義内容を完全に忘れてる これ長着だとつま先で裾を踏むのもだけど

膝! 膝で上前・下前を踏んで着崩れ一直線  と想像が出来る香織


順子の頃は洋風が大流行 成人式でもドレス 3年の茶の講義も立礼式でドレス

歩美の婿取り関連で初めて長着を着せられているのみ

それすら想像できない順子


座って 襖を開け 立って 歩いて 菓子を置く これだけでヘトヘト

それで 菓子を置くと 「出たら襖は締めたほうがいいですよ」と計二

置く前に注意すると やらかす とタイミングを謀ってる 優しい


「ここまで 香織さんと順子さんは休憩です リビングへ」落岩


「え? 見て覚えるは?」と和恵


「無理無理 二人共ヘトヘトじゃ さて、引き出し餅と茶名餅 厳しく」落岩


茶名餅二名と引き出しの計三人 お濃茶から始まるお稽古

水屋での茶入からチェックされ ミスると瞬時に”お言葉”が撃ち込まれる

ヘロヘロでも撃ち込まれる”お言葉” 


今度は茶室に現れたフル装備のMi−24ハインドDの二機編隊

但し片機は別個体で 先代家元機が下に 計二機は上空警戒の地上殲滅体制

”お言葉”もフル装填だけど 本音は面倒なので撃ちたくない先代家元機

サクサク修了させたいが 更に上を目指すなら

どうしても撃たなくてはいけない”お言葉”

先代家元機のランチャーからの”お言葉”の発射が続く 婆と和恵 被弾しまくり


「ちょっと休憩じゃ 計二に なぜ撃ちまくられたか聞いておくように」

リビングに向かう 14代落岩


「簡単な話 景子さんの祝言の祝詞であげらるほどご老公が大好きな

 チーム佐々木のレースモード突入の訓示 

 『全力で冷静に 冷静に全力で 前に行く

 スタディーを繰り返し 気力を振り絞り 1秒を大事にしろ

 反省は後でも出来る 下を向くな 今これからは 顔を上げろ 前を向け

 いくぞ レースモードに突入だ』


 一秒を大事にしろ ですが 一秒は一瞬のミスで、迷いで簡単にロスします

 カートもお茶も同じです 茶名から先は、お座敷のお遊びではなくなります

 一瞬のミスで。迷いで吹き飛ぶ それも准教授を許した師匠ごと吹き飛ぶ

 との領域に入っていきます 足を踏み入れるなら心を決めて下さい 以上

 伝えましたので、私も珈琲に行きます」


「はぁ 格と言うか覚悟が違う 旦那の言った通りだわ

 岩山の長兄が惚れる 婆様もファンになる 道理」和恵


「今年のお歳暮 婿殿関係者も追加しないとね 和恵さんも」姑


和恵姉さんと婆様のやらかしで巻き込まれ案件だわ 母はコズルく離脱

苦情を言いたいが その気力もない歩美 黙って座り込んでる


「そもそも順子義姉さんの 歩美への料理がんばれから

 歩美が料理ができていればコンナ事には」完全に八つ当たりの和恵


自己中極まりない八つ当たりだけど 料理でもここでも十字砲火を浴びた

それにしても高校始まって以来の才女で冷静な 和恵姉さんがおかしい


「和恵義姉さん ないかあったのですか」と訊いてみる歩美


OG会幹事宅への電話での20の間女から 10年前のいいじゃないもうイッパイ

ショボい女子大のOG会が超強力な情報網とか誰も教えてくれなかったし

OB会に出ていないばっかりに と愚痴を垂れ流す和恵


それは和恵姉さんがOG会に出てないから自業自得だし

ショボい女子大で悪かったわね OG会目当てで行ったのよ

打ち返したいけれども ここで此のネタで激突するのは勿体ない

どこかでまた激突した時用にと 弾倉に仕舞って置く歩美


やっと お稽古での愚痴が終わり 珈琲を頂いている香織と順子

「そっか 姉さんと明は 美貴達との面会へ行ったのね」香織


その辺で 岩山の先代と婿殿がリビングへ


「なんと言ってきた」先代


「ご老公の大好きなチーム佐々木の訓示の通り 巻き添えで先代もと」計二


「それでよい」先代


珈琲を取りに行こうとする計二


「座ってて」と香織 カチャ   カチャと言わせながら 零さずサーブ


「一歩ずつ前に」計二


「優しいの」先代


「このお二人には 任す人が居ますので 優しく 歩美さんは厳しく」


「茶室残った三人には」


「婿入り先お嬢様との婆様と分家筆頭の嫁 どうしましょうかね」


「泥は儂が被る 上を目指せと調子こいた責任は取らせないとな」


急速にヤバイ感が増す二人


「あの私達は」


「香織さんは明さんの合格で きっと優しい」計二

「谷上のお姑さんの納得で」先代


「ん? うちの義母は尾張流の茶名餅 お手伝いさんの須磨子さんと

 後輩のさよのと三人で義母の尾張流で頑張ります」

離脱を謀る順子


あれ?

 姉さん 尾張流でお抹茶も煎茶も茶名餅 言ってないのね

散々 祖母に比べられて凹んだ香織 どうしようと悩んで

「さよの姉さん 婆と母と同じく尾張流 そして茶名餅」


「さよのぉ〜 黙っていやがって 追い出したいけど義母と組まれては」


「なら順子殿も香織殿も尾張流を習えば良い 家での茶であれこれはな」先代


「せめて 座って立って歩いてお辞儀までは 先代にお願いできませんか」香織


「香織さん 明さんは優しいけど」計二


「明じゃないわよ 婆母よ それにきっと尾張流の他家に連れて行かれる

 明ならサポートあり 婆母は見てるだけ 立って腰紐タランで笑われる」


「それは 着物を着てのお稽古ですか?」順子


「あれ? 大学の講義 年間通して着物だったのでは」香織


「洋風が大流行なのと講師が膝を痛めて 年間通して机と椅子に座っての

 洋服 しかもドレスでの講義だったの」


「立礼式というのですね 岩山では膝が悪い方にはチビ椅子に座って頂く

 尾張流も同じはず 着付けは義母様に任して 頑張りましょう」計二


とは、言ったものの急速に嫌な予感が盛り上げる計二


まったね

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