特訓!魔法少年スウィーティー☆彡タルト その19
お疲れ様でございます
台風11号、デカくなったみたいですね
あんまり被害が出ないと良いのですが
何人であろうとも、人が泣く姿は見たくないものです
それでは本日のキララ、どうぞ
今ので、大体理解した―――
これは手札の点数よりも、相手を如何にして下ろすかを問われる勝負だ
自分の手が良い時は、基本ベットの1枚だけで早々に下りられてもチップを稼げない
相手を下ろすのは、釣り上げられるだけ釣り上げてからだ
21を引いた時には、絶対に勝てるなんて雰囲気は出さない方が良いだろう
どこまでも弱気に見せかけて、少しずつベットを積み上げて行って、そいつを全部かっ攫う
純平の学習と、その方針は大体定まった
カードを繰っているアキラに、純平が告げる
「いいですよ?じゃあ本番いきましょう」
繰ったカードを差し出すアキラ
「お前の好きな所でカットしろ。イカサマはしてない事の証明になる」
真ん中より少々上の所でカードを分ける純平
それを受け取り、アキラが2枚ずつの手札を配る
来た―――
クローバーの3と、ジョーカーだ
手札の勝ちは、もう決まっている
顔には出さない
純平は、この一勝負でどこまでも釣り上げる気だ
この一発で仕留めます
早くアキラさんの面白エピソード、聞かせて頂けませんでしょうか?
「ンー…」
アキラはアキラで、カードを一枚引くかどうか悩んでいる
しばらくカードの山に手を置いた後、一枚引いて手札に加えた
その表情を慎重に確認する純平だが、何しろサングラスを掛けているうえにポーカーフェイスだ
この人が一体何を考えているのか、正直さっぱり分からない―――
「…参ったな。そっちは2枚手か。こっちは3枚だ。同じ点なら、お前の勝ちだ」
「…さあ、どうなんでしょうね。ちょっと、勝てる自信もあんまり無いんですけどね」
お互いに基本ベットの十円玉を、一枚差し出す
「俺17なんですけど、アキラさんいくつです?」
カマ掛けである―――
これで相手の反応を確かめるのだ
当然、言っている事はウソであり、騙される方が悪いのだ
心根は悪い人間ではないのだが、純平は結構ウソつきである
「そうだな、今年の5月で38歳になった。フフ、俺ももうオッサンだな」
違う、そうじゃない―――
手札聞いてんだよ、この筋肉ダルマ―――
お見合いかよ?アンタの歳なんて、知りたくなかった―――
なにやら純平が一人で勝手に悶絶し始めたが、気にせずゲームを続行するアキラ
「じゃあ、とりあえず1枚積もうか」
十円玉を一枚掴み、チャリンと音を立てて自身のベットを2枚に上げた
なんかブラックジャック編を書き出してしまったせいで、話の展開がますます遅れそうです
ごめんなさいね
あ、このルールって、高校時代に私が友達とやってたヤツです
3回連続で21引く奴がいましてね
泰二って男なんですけど
3回目の勝負で、そいつに痛い目見せられました
今では懐かしい思い出です
それでは、おやすみなさい




