表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/524

特訓!魔法少年スウィーティー☆彡タルト その15

お疲れ様でございます


日々、如何お過ごしでしょうか

台風10号は、ただの風になった模様です


電車も普通に運行するでしょう


では何事も無かったという事で


本日のキララ、どうぞ

返事が来なかったら、どうしよう―――


そんな事を考えていた純平だったが、どうやら杞憂に終わったらしい


「あっ、タマルさん?純平です。みんなで1回、連携の訓練をしておこうって話になったんです。明日この前の山に集まりたいんですけど、タマルさん何時くらいに来れますか?」


「えーっと…ワタシは今日の22時でシフトが終わって1日お休みデス。明日は何時でも大丈夫デス」



風見邸の上空で、友加里が自宅へと帰るのを見ながら、ホッと胸を撫で下ろす純平

本当は出かける用事なんて無かったのだが、一刻も早くあの場から逃げてしまいたかったのだ


ごめんね、友加里ちゃん

嫌いじゃないんだけど、正直君の事、怖いんだ


服を脱いで、一体何をする気だったの?


いや、考えないようにしておこう

今はそれどころじゃない


「分かりました。アキラさんに伝えたら、また連絡します。じゃ、失礼します」


すぐさまアキラへの連絡を始める純平


なかなかアキラからの返事が来ない

このツー、ツー、という音から察するに、どうやら通話中らしい


このステッキ、着歴とか残るんだろうか?

繋がるまでこっちから連絡し続けないと、ダメっすか?


やっべ、そういえばまだ親に出かけるって伝えてなかった

ちゃんとLINE入れとかないと、また面倒な事になりかねない


とりあえずアキラの部屋を目指しながら、純平は母親と友加里に連絡を入れる事にした



一方その頃、アキラはキララと通話していた


「声がか細いように聞こえるんだが、大丈夫か?」


アキラはアキラで、キララへと集合の連絡を入れているところだったのだ


「はい…ちょっと風邪を引いてしまったみたいで、今は横になってます。コホッ、…すみません」



先日アキラの看病をした折に、体を冷やしてしまったのだ―――



そして通勤電車に乗った折、不遠慮にゲホゲホ咳をするおっさんの菌に感染してしまい、今に至る


そんな事はつゆ知らずのアキラだが、キララに看病され、サングラスを買って貰った事は覚えている


治してやりたいと思った



「すぐ行く。動けるか?ベランダの鍵を開けておいてくれ」


言うや否や、居間のサッシを開けるアキラ


ダン、と強く蹴り上がり、あっという間に空の彼方へと消えていった



立ち上がってフラフラと歩き、ベランダの鍵を開けるキララ


あ、もうダメ

頭痛くて死にそう


なんとかベッドに戻り、息も絶え絶えにお布団を被り直す


喉も乾いており何か飲みたいが、なにしろ動けない

ただ辛いばかりの時間が続いている



確かこの部屋で、合っている筈だ―――


蘇生の杖をその手に持ったアキラが、カラカラとベランダの戸を開けて部屋へと入る


キララの枕元に立つと、おもむろに蘇生の杖をかざして言葉を発した


「待たせたな、キララ。これはこの間の礼だ。すぐに治してやる」



蘇生の杖が、眩い光を放ち始める―――



苦しい息の下で臥せっていたキララが、ゆっくりとその目を開ける


「アキラさん?」


あの杖で治して貰ったんだ



私の事が心配で、飛んできてくれたんだ―――



それが嬉しかったキララが、アキラへと微笑みかける


「ン」


途中の自販機で買ったポカリスエットを開けて、キララの手に持たせる


「喉が渇いているだろう。声が枯れている。飲んでおけ」


受け取るなり、吐息を漏らしながらポカリを飲み始めるキララ

まだ熱を帯びている体に、冷たいポカリが染み渡る


「…ありがとう、アキラさん。おかげで助かりました。なんで喉が渇いてるって分かったの?」


「そんなもの、声を聞けばすぐに分かる。水分が足りていない奴はそのうち倒れる。どこの救援を最優先するかは、声と状況を聞いて判断する。それが兵士というものだ」


キララの手を取り、グッと引き起こすアキラ


「シャワーでも浴びて来るといい。汗で髪がペタペタだぞ?」


はい、シャワーですね?

浴びてきます


そういう事なんでしょうか、そうですよね

体を拭いたら、タオル一枚であなたの事、ベッドで待ってます


実を申し上げますと、この日を待ち遠しく、お待ち致しておりました


これからなのね?


そのでっかいので、私をメチャクチャにして下さい

電車が止まると、車なんかを使うしかなくなります

仕事を抱えている者は、移動しないという訳にはいかないのです


事故を起こしたくないというのは分かるんですが、それ逆に道路上の事故を増やしてますよ?


大事なのは、自分達の稼ぎだけですか?

それとも社会全体ですか?


地域と共にとか、それと似たような事語らないで下さい

そんな気無いんでしょう?


行動がそれを示しています

私は口先だけの偽善者なんて、大嫌いです


つまらない話をしてしまいました

気分を損ねてしまった方、大変失礼致しました


それでは、おやすみなさい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ