特訓!魔法中女プリティー☆彡キララ その2
お疲れ様でございます
なんか世間にお子様が多いと思ったら、そういえば夏休みでしたね
熱中症にはくれぐれも気をつけて、楽しく過ごして頂きたいところです
それでは本日のキララ、どうぞ
しばらく飛ぶうちに、4人と目ん玉が山に着いた
元、山だった処
そう言った方が合っているだろう
今は既に、平たい
「じゃあタマル、ステッキを持ってイメージしてみて。掃除機が何でも吸う。吸ったものが、指定した場所から出る。そんな感じでおねがい」
「分かりまシタ。こんな感じデスか?」
プリティー☆彡ステッキを手にしたタマルが、ラヴリー☆彡タタラの力をステッキに注ぎ込む
白い、蒸気のような光―――
タマルの全身から、ゆっくりと放たれる光が、ステッキに集まってゆく
「ハイ、じゃあアキラ、タマルに向けて闘魂剣を振ってみて?」
「…真っ二つになるだろう。いいのか?」
「大丈夫。ホラ、早く」
アキラがステッキに闘気を込め、そのステッキは闘魂剣と化した
「いくぞ」
まるで躊躇する事なく、アキラがタマルに向けて闘魂剣を振り抜く
山一つを斬り崩す斬撃が、飛ぶ
あわや、大惨事―――
キララと純平が息を呑む最中、タマルに向けて飛んで行った斬撃は虚空に消えた
そしてその斬撃は、アキラの背後から飛び出した
「なっ!?」
空気が切り裂かれる気配を察し、振り返ったが、遅かった
アキラの上半身と下半身が、別れを告げた―――
「…ちょ、アキラさあああああああああああん!!!!!」
真っ青になったキララが、アキラの上半身を追って急降下していく
上半身は地上寸前で受け止めたが、下半身はドサッと落ちた
「あああ…アキラさん…」
悲壮な顔で、涙を流し始めるキララ
最後に一言二言、言葉を交わし終えた頃には、アキラは息絶えているだろう
「…俺の下半身を、持ってきてくっつけてくれ」
涙で言葉にならない為、コクコクと頷いて下半身を取りに行くキララ
幸いすぐに見つかり、アキラの上半身にくっつける
「コォオオオオオオオオオオオ…」
丹田呼吸法―――
アキラのそれは通常の呼吸法とは異なり、致命傷からでもその身を復活させる
眩い光が、アキラを包む―――
数秒後には、何事も無かったかのように、アキラが立ち上がった
「危ないところだった。礼を言うぞ、キララ」
ぺたんこ座りのまま、アキラを見上げるキララ
うん、
私きっと、変な夢を見てるんだわ
はやく起きなきゃ
キララは受け止めきれていないが、これは現実である
「これがタマルの力だよ。爆発が地上に届く前に、こうやってどこかに捨てるんだ。幹部を吹き飛ばすのに使うといいかもね」
もう少しでアキラが死ぬとこだったのに、まるで呑気に語っているグリ
今しがた見た、グロ映像
真っ二つの人間が、くっつくとかいう手品
やっぱり、夢に違いない
キララは今、現実を否定している
私は、冬の方が好きです
何故なら、蚊が出ないからです
血を吸ったお礼が、痒みやマラリア
なんですか、この鬼畜
滅んでしまえば良いと思います
それでは、おやすみなさい




