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閑話休題!花嫁を探せ!

お疲れ様でございます


まったくね


また雨です


そろそろ桜を眺めながらお散歩、とか思っていたのですが、休日を狙って降るとか止めて貰えませんでしょうか


さておき、本日のキララ、どうぞ

「うーん…」


「どうしたんですか、ポチさん?」


「いや、うん…」



キミの仕事を、増やしたい ―――



本音はこうである


だがニルスは現在、誰がどう見ても余裕でオーバーワークの状態であり、ひょっとして彼が倒れてしまった日には次は自分の番となるのは明白、言い出したくても言えないのだ


ティンと来たポチは、言葉を変えた


「ニルス。お嫁さん、欲しくない?」


「えっ!?…いや、急に何言い出すんですか。その流れになる意味が分からないんですけど」


「いや、忙しくさせてるばっかりでさ。このまま仕事、仕事でニルスの人生終わっちゃうのってどうなんだろうな、って思ったんだ。やっぱり幸せになって欲しいじゃない?」


「ウッ…」



数秒前には心にも無かった言葉、ニルスに刺さる ―――



「…ポチさん…俺、ポチさんには本当に感謝してるんです…俺の能力を認めてくれて、ここまで引き上げてくれた事…俺今、十分に報われてますよ?…」


ポチの目論見もくろみはニルスと同じく有能さんを嫁にさせて仕事を手伝わせ、今の負担を軽減しつつボルトで固定したように夫婦共々この仕事に縛り付ける事である


家庭を持った者の離職率は、低い


「そう言ってくれてありがとう、ニルス。でもね、カザロフニュータウンで私達結婚しました、とかいう話を聞いちゃったりすると、俺って仕事の為にニルスからそういうものを奪っているのかな、って…今のままじゃニルスに悪いって思ったんだ」


「ちょっとトイレです」


ツカツカと歩いて部屋を出て行ったニルスは、トイレで目からあふれ出る熱いものを拭ってから平静を装って戻って来た


「…どうも、お待たせしました。お嫁さんですか。そりゃ欲しいですよ」


「どんながタイプなんだ?」



ここでニルスの明晰な頭脳、走る ―――



今までの人生で見聞きして来た中で、これは当たり、これはハズレ、といった判断を次々と繰り返し、遂には最適解へと辿り着いた


「ええ、まず前提として可愛い子さん、これはマストです。ブサい子さんでもある程度は許容できますが、それをカバーできる要素が他に無ければアウトです。性格的には甘えて来るタイプ、一緒に話していて楽しい子、面倒見が良くてお人好しな子、夜はエロい子が良いです」


「フッ…気が合うな…俺の女神様と同じだ…分かった。ちなみに年齢的にはどのレベルになる?」


「どのレベルとは?」


「高いか、低いかだ」


「…ちょっと低めで、お願いします。主に見た目が」


「OK了解。カザロフ中を探すぞ。いなければ他の国もだ」



こうして計画プロジェクトハッピーウエディングは実行に移された ―――



「あっ、おじいさんは座ってて。暖炉のまきなら私が取って来ますから」


「すまんのう、エネッタちゃん。膝が良くなったら、この位自分でやるんじゃが…」



エネッタ(2001~存命 人間換算で約14歳 職業、介護士&保母さん)



こちらはカザロフニュータウン老人区画、現在仕事に出ている若い夫婦達の子供をここで預かっており、夕方になってお迎えが来るまでは職員であるエネッタ達は大変忙しい


体力のある大人になると農作業に駆り出される為、ここで働くのは大体若年の女子である


「サリーナさ~んが お~こった~♪ フィ~ッツさ~んが に~げ~た~♪」


子供達と歌いながらお遊戯の時間を過ごし、すぐさま老人達の夕飯の支度を始めるエネッタ


「エネッターーー?あなたにお客さんよーーー?」


「はーーーい!」



エネッタがエプロンで手を拭きながらバタバタと走って行くと、そこには天をくほどに闘気オーラを噴き上げながら仁王立ちしている一人のドレス姿の男がいた ―――



「お前がエネッタか?…」


ドサッ!と尻もちをついて、フルフルと首を振るエネッタ


これは違いますという意味ではなく、こっちに来ないでという意味である


「俺の名前はアキラ、エネッタというを探している。ここに居ると聞いたんだが…」


「あの…私がエネッタです…何のご用でしょうか?」


「まあとりあえず座って話をしよう。お茶と菓子を持って来た。台所はどっちだ?」


エネッタが腰を抜かしたまま台所の方を指差すと、アキラは子猫のようにエネッタを片手で持ち上げてそっちに向かった ―――



「ウン?豆のスープか」


「はい、そろそろ子供達のお迎えと夕飯の時間なんです。一人で食べられないお年寄りさん達のお世話をしないと」


「だったら先にそっちだな。料理や配膳、介護なんかは俺に任せろ。お前は子供達を見てやれ」


なんかメッチャ怖い人が来たと思ったら、仕事を手伝ってくれた ―――


イマイチ事情が理解出来ないエネッタだったが、忙しく働いているうちに一日が終わった



「あの、どうもありがとうございました。いつもはこの時間でもまだバタバタなんです」


「いいってこった。ていうか普通に職員が足りてないな。エリゴールに言っておく」


「あ、どうも…」


…って、呼び捨て!?…


「今日はもうゆっくり休むと良い。じゃあまたな」


でかい手でグリグリと頭を撫で回され、手を振ってゲートを潜っていくアキラを見送るエネッタ ―――



あの…用件って何だったんでしょう?…


ていうかアナタ、何者?…



考えてみても何一つ分からなかったが、今日のエネッタは久しぶりにゆっくり眠りに就いた ―――

いかん…


キララって誰よ?…


そんな空気が漂い始めたくさいです

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