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アルクの危機!動き出した悪魔達!その7

お疲れ様でございます


まったくね


何で汗が出て来るんだろう…


そう思って室温を見てみると、27℃


ハイ、20℃近くになると思って着込んでいました


あっついわ!


さておき本日のキララ、どうぞ

普段はドスドスと足音を立てて歩く男 ―――


の、隠密モードであった



ヒタリ、とふすまに耳を当て、中の様子をうかがうアバンテ ―――


既におっ始めていた場合、このまま立ち去るつもりである


しかしそれにしては少しおかしい


中からギシギシとかアンアンとかいった気配がして来ない


確かにメルからは発情したメスの匂いがしていたはず



何故手を出さぬのだ、カザロフのアルクよ? ―――


お兄ちゃん良いよ、って言ってるんだぞ?…


それとも何か?メルじゃダメだって言うのか?…



ハラハラしながら中をのぞこうか迷っているアバンテ ―――




「あ、アバンテ様ー!お呼びに参りました、そろそろ宴のお時間です」


ウッ!!…


「あっ、ああ…では参るとしようか。メルにアルクよ、聞こえておったか?」


「はい!では私とメル様も参ります!ささ、メル様?」



呼びに来た声は、ニルスだった ―――


お前ってヤツはホント、俺が困った時には助けてくれるんだな…


そそくさと部屋を出、メルをアバンテの隣へと促すアルク



その様子を眺めていたアバンテは、どうやら何かあったけど男女の関係的なヤツは無かった事を察した


ウム…既成事実ができちゃったから結婚するしかないよね作戦は失敗か…


明日にもなればヴァンの勇士達4人が来て、アルクがあいつらを打ち破らねばこの話はご破算になる…


ゴルド、ベッケル、ギーヴ、ガラン…


我がヴァンでも選りすぐりの戦士達だ…


果たしてこのアルクが勝ち残れたものだろうか…



そんな心配をしているアバンテを、同じく心配げに見上げるメル ―――


「どうしたのですかお兄様?少しいつもとは違ったご様子です…」


お前と国の未来の心配をしているんだ、とは、ここでは言えなかったアバンテ


代わりに一つ、案内して先を歩くアルクとニルスに聞こえないようにこう言った



「…メルよ…アルクとはどうであった?…」


「…はい…私は貴方が良いと伝えようとしたのですが、綺麗にかわされました…でも、抱き締めて頂けました…」


「…お前は、あの男を夫に迎えたいのだな?…」


「…はい…」


そうつぶやいてうつむき、頬を染めるメル ―――



そんだけ聞けばもう十分だ…


これはもう、ヴァンの未来だけの問題じゃない…


可愛い妹が、幸せになれるかどうかの瀬戸際だ…



アバンテはメルを2回肘で小突いて、アルクの方を指差した


ちゃんと話して来いという意味である


パタパタと小走りにアルクの隣まで行ったメルは、アルクの腕を取って胸に押し当てた



ウッ!!…


またか!…



「…あの、アルク様…」


「いけませんメル様…王女たるもの、人前では慎みを持たなければなりません」


そう言ってメルをやんわりと引き剝がすアルク



なるほどなるほど…


アレはどうやら、メルが嫌という訳ではないらしい…


国の客人なんかに手を出す訳にはいかない、って所だ…


ここは一つ、直球で聞いてみるとしようか…


ちなみにアバンテは、変化球を投げたつもりでも直球である



「アルクよ!メルをめとってヴァンに来る気は無いか?」



ビシッと固まったアルクは、恐る恐る振り返った ―――


なんて答えよう…


思考回路は既にショートしており、今度は父さんもニルスも助けてくれなかった


固まっているアルクへと歩み寄り、ポンと肩を叩くアバンテ


「どうだ?それともメルでは嫌か?」


「まさかそんな…いや、ちょっと待って下さい。会ったばっかりで結婚って…しかも相手が王女様で、俺がヴァンに行く事になるなんて…何にも気持ちの整理が出来てないんですけど…」


「メルが嫌という訳ではないのだな?」


「はい。こんな可愛い奥さんがいて、子供が出来て、家畜もいっぱい育ったらどんなに幸せだろうって思い」


バァン!! ―――


アバンテに背中を平手で叩かれ、アルクは吹っ飛んだ



「ヴァンに来い!!そうと決まれば話を進めるぞ!」


話を進めるとは、どこまでもアルク有利となるようにカザロフ勇士vsヴァン勇士達の試合ルールを決めるかである


ドスドスと走りながら、アバンテはアスモデウスの所へと行ってしまった ―――



なんて強引な人なんだ…


このまま行くと俺の人生、どうなっちゃうんだろう…


ひょっとしたら俺、カザロフのみんなとはお別れになるんでしょうか?…



色んな事が不安になり始めたアルクの隣では、メルが熱い視線をアルクに向け続けていた ―――

まさか11月になって除湿を入れる事になろうとは…

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