暗躍する影!世界を守れ、アスモデウス!その38
お疲れ様でございます
なんか朝晩冷えるようになって来ました
除湿入れっぱで寝てたりすると冷え過ぎて、完全殺人の現場ができる寸前まで行ったりします
最近体力ないので、もうちょっと食べて運動しようかと思います
それでは本日のキララ、どうぞ
こちらはカザロフ領、荒涼とした風が吹きすさぶ、見捨てられた土地である ―――
「アキラ、お前にはここの整地を頼みたい…」
「ン。平らにすれば良いんだな?」
「そうだが、まとめて全部いくんじゃないぞ?段々畑のように、一定の高さごとに区域を分けて平らにしてくれ…」
「出来るけど。なんで?」
「居住区を新しく作る…遠くからの通いの者もいてな…農場に行って帰るだけでも何時間もかかる…この無駄をなくしたい…」
なるほどシムシティ―か…
「どんな居住区にしたいんだ?」
「ああ、段を分けるのは住人を分ける為なんだ…独身の男、女、家族持ち、老いた者…老いた者は低い所に住まわせてやれば、少しは楽になるだろう…」
「もう少し詳しくお願い」
「…すまん…今はまだ私も構想が固まっていなくてな…これから考える…差し当たっての整地を頼む…」
そう言い残すとスタスタと帰って行ったエリゴール ―――
彼とアスモデウスは他にも考えなければいけない事が山積みであり、今はとにかく忙しい
この農地は、必ずこの一年で成功させる ―――
いずれ緑が芽吹く大地と化したカザロフの噂は、サタンの耳にも入るだろう
そうなれば納税だ…民はまた、働いても貧しい暮らしを続ける事になる…
始めるなら、そうなる前だ…
アスモデウスの天幕へと帰りながら、エリゴールは己に何が出来るかを考え続けていた ―――
一方、アキラ ―――
「ていっ」
ズバッ!!
「そいっ」
シュバッ!!
闘魂剣での整地を進めており、現在上から下の順でやっている
「良し、こんなもんだろう」
三段目は家族用スペースとの事で、わりと広めに取ってある
次は材木、二段キックで遠くまで飛んでみたら森林を見つけたので、そこから間伐しつつゲートで新居住区へと送り続けていった
「後はそうだな…水とトイレだろう」
丘の頂上に立ち、真下に闘魂剣を構えるアキラ ―――
「噴!」
…ズゴゴゴゴゴゴ…
アキラが真下に向けて放った一撃は、地下水脈の上にあった岩盤層を貫いた ―――
ズバァアアアアアアア…
大量の水が噴き上がる ―――
アキラは速攻で井戸の石組みを完成させ、溢れた水は生活用水として利用できるよう、各段に小川を作ってそこを流れるようにした
トイレの方は、簡単である
単に穴を掘って囲いを作れば良い
溜めた屎尿は水で薄めて、肥料に使う
「エリゴールいるかー?」
「ム?終わったのか?」
「ああ、ついでに材木を集めて井戸も掘って来た。井戸は一番高い所だ。そこからなら水を汲んだ帰りが楽だろ?」
中々やるじゃないかアキラ…
ていうかコイツ、このままここで仕事手伝ってくれないかな…
最近のエリゴールの発想は、段々アスモデウスに近くなって来ている
「…そうだな。助かった、アキラよ…ところで明日もヒマか?」
これはただ暇かどうかを聞いているのではなく、暗に仕事を手伝えと言っているのである
「自慢じゃないがヒマだ」
「…また来て手伝って貰っても良いか?今度は家の建設だ…」
「ンー…そいつはちょっと待っててくれ。先にこの木で作れる家の図面が要る。はっちゃん事務所に設計を頼むとしよう。あとはどこにどう建てていくかだ。なるべく密に建てるか、中央に広場を作ったりするか…」
「フム…人が集まれる場所は要るだろうな…後者でいこう…」
「で、最上段には鍛冶場を作るんだ。ここで農具を作る。最下段の老人区には託児所を作ろう。あまり動けなくなったお年寄りには、ここで子供の面倒を見て貰うんだ」
「なるほどな…」
他にも気になる仕事があったエリゴールであったが、いつの間にかカザロフ夢のニュータウン建設計画についてアキラと熱心に話し込んでいた ―――
「良し、じゃあはっちゃんに図面を頼んで来る。ああ、あとこれお土産」
アキラがエリゴールの前に置いた物は、缶ビールとカップラーメンだった ―――
アキラ、お前ってヤツは…ズッ友だよ?…
「ありがとう、アキラ…では疾風に図面の作成を頼んでくれ…私はまだやる事がある…」
「分かった。んじゃはっちゃん呼んで来て一回ここを見せて来る。またな」
それからゲートを開き、益光と共にニュータウン建設計画の青写真を描き始めるアキラ ―――
他の仕事も進めなければならないエリゴールは気がついたら腹が減っていたが、そんな彼にBIG2倍のトンコツラーメンは刺さった
旨いぞ、アキラ…あと仕事手伝ってくれてありがとう…
食後にカシュッとビールを開けたエリゴールは、飲んでいるうちに疲れて眠ってしまった ―――
後日譚・ソフィ画伯
彼女は今、書画の何たるかを知る為、父の隣に座ってはクレヨンを握ってその鉛筆や筆の動きを眺めています
眺めているうちに濃淡の使い分けを知ったソフィの作画レベルは、一つ上がりました




