暗躍する影!世界を守れ、アスモデウス!その18
お疲れ様でございます
夜風が少し、涼しくなって参りました
昔はこの時間、ウシガエルの声でうるさかったんですけどね
さておき、本日のキララ、どうぞ
シュー…
「アアッ!!アアア、アアアアアアアアアーーーーーーーーッ!!!」
辺りに立ち込める、肉が焦げた臭い ―――
「…ソフィはどこだ?…」
真っ赤に焼けた鉄の棒を、ザムの肩に押し付ける益光 ―――
その眼光は、既に殺人者のそれである
ザムの肉が焼け焦げていく様子を目の当たりにし、その悲鳴を聞いたゾルは顔面蒼白になって震え始めた
ハァハァと荒い息をしながらも、ペッと唾を吐いて不敵な表情を見せるザム
「…喋る気は無いらしいな…ならばじっくり苦しんでから死んでもらうとしよう…」
そう告げるとザムの傷口に塩を塗り始める益光
こうしてやると浸透圧でどんどん体液が流れ出ていき、血液が減って意識が遠くなり出すのだ
「…考えておけ…ソフィの居場所を喋るのであれば、傷を治してお前の居場所を用意してやる…喋らないのであれば、死ぬまで毎日お前を焼き続ける…」
「…ウウ…地上じゃどうするんだっけな…中指を立てるらしいが…片手だけほどいてくれないか?この指を見せてやる…」
「…中々骨があるらしいな…アキラ、そいつの顔を押さえてくれ…目を焼く…」
アキラにガッチリと顔を固定されるザム
小雨が降る中、シュンシュンと蒸気を上げながら真っ赤な鉄棒がザムの眼前に迫る ―――
「ああ…うわあああああああああああああ!!!」
ジュー、という音を立てながら、ザムの目が焼かれていく ―――
「…もう片方の目もいく…押さえてくれ…」
ザムが絶叫と共に最後に見たものは、益光の鬼の形相であった ―――
「…ザムさん、大丈夫ですか?…」
雨が降って来たので、アキラと益光は家に引き上げた
「…大丈夫に見えるか?…このままだとあと数日で俺は死ぬだろう…次はお前だ…」
「…」
自分であれば、死ぬまで耐え抜くという気概がある
だがこのゾルはどうだろう?
もう既に完全にビビッており、拷問が始まったら喋り始めるのは明白だ
死んでやったところで、結果は同じか ―――
だったら俺は、生き残る方を選ぶ
「…おいゾル…俺達も裏切るぞ…アスモデウスに着く…」
「…なんとかして逃げましょう…待っていれば助けが来るはずです…」
「…助けは来ない…ダリは言った通りにする…1日待って来なかったらあいつらは帰るだろう…このままじゃただの犬死にだ…俺は生き残る…お前もそうしろ…」
「…分かりました…」
「おい!!おオオオオオオいッ!!」
大声を上げて、益光を呼ぶザム ―――
「…何事か…」
「…傷を治して、アスモデウス側のポストを用意すると言ったな…本当か?…」
「…では一つずつ証明するとしよう…」
益光が連れて来たアキラが蘇生の杖をかざすと、ザムの傷はみるみる癒えていった ―――
こんな事ってあるのか…
「…まだだ…本当に俺達がアスモデウス側に着けるのか、証拠を見せてくれ…」
顔を見合わせた益光とアキラ
アキラは一旦帰ると、身隠しのマントを羽織ってアスモデウス城へのゲートを開いた
お布団の中にいたアスモデウスを捕まえると、そのまま益光ん家に戻った
「ンガッ…」
「やあ、おはようアっさん。ちょっと説得して欲しいヤツがいるんだが、頼めるか?」
「なんじゃ一体?…おはようっていうか、夜じゃぞ?」
その後一旦、益光ん家の居間でお茶を飲みながら、これまでの経緯を説明するアキラと益光 ―――
ソフィが攫われた事、
外の二人がその仲間であり、条件次第ではベルゼブブを裏切ってこっちに着く気である事、
話を聞きながら段々目が冴えていったアスモデウスは立ち上がった ―――
「まずソフィを取り戻すぞ。それからベルゼブブとは開戦じゃ。軍との連絡役が要る。純平を呼んでくれ。疾風よ、お前はベルゼブブ城に潜入してソフィを奪還せよ。頼めるか?」
「本望…頼まれずとも、そのつもりだ…」
「アキラよ、身隠しのマントとゲートリングを疾風に貸してやってくれ。その二人とやらはどこだ?」
小雨が降る夜の中、縛られているザムとゾルの前に立ちはだかるアスモデウス ―――
「…ワシが誰だかは知っておるな?…」
こいつら本当にアスモデウス様連れて来やがった ―――
固まっている二人を前に、話を続けるアスモデウス
「ワシにはお前達を雇う用意がある。こっち側に着くって事で良いんじゃな?」
「…はい…お前も良いな?ゾル…」
「はい」
「では縄を解け、疾風よ。今から二人はワシの息子じゃ。もうベルゼブブに手出しはさせん…」
縄をブツッと切られたザムとゾルは、その場でアスモデウスへの臣下の礼を取った ―――
それからザムとゾルを交え、5人での作戦会議は始まった ―――
心穏やかに過ごす方法 ―――
つまらない人間には関わらない事です




