抗(あらが)え!人類の味方エリゴール! その16
お疲れ様でございます
なんか話があっちこっちに飛び始めてしまいました
ソフィちゃんやジェダ、ゾディアック達のお話は、もっと先から始まります
今はただ幸せな時間です
それでは本日のキララ、どうぞ
一方その頃、冥界ではアスモデウス新体制の樹立が着々と進んでいた
税金、大幅免除 ―――
奴隷制度、廃止 ―――
兵役、義務から志願制に ―――
次々と打ち出されるアスモデウスの善政に、市民の声は湧いた
しかし当のアスモデウスは執務室で頭を抱えていた
いかん…どう考えても人手が足らん…
ワシとエリゴールなんて、朝から晩まで働いて、晩から朝まで働いて、の無限ループではないか…
なんとか…せね…ば…
ゴトン!
睡眠不足のあまり、アスモデウスは机に突っ伏して失神してしまった
「アスモ…デウス…様…」
かすれた声でヨロヨロとまとめた書類を持って来たエリゴールは、扉の入り口につま先を引っ掛けて倒れ、そのまま失神してしまった
「ようアっさ…ん?」
差し入れのビールの6本缶を持って来てみたら、二人が倒れているのを発見したアキラ
とりあえず二人を仰向けにして額に肉と書き、蘇生の杖を一発入れておく
「…うーん…ここは?いかん、ワシはどの位寝ておった?」
「分からない。俺も今来たとこなんだ。ところでどうしたんだ、アっさん?死んでるかと思ったぞ」
「なに、ちょっと3日ほど徹夜が続いたってだけじゃよ…治してくれたのかアキラよ?腰が痛いのと腱鞘炎が治っておる…」
アー…コレ多分、相当無理してるな…
このまま続けてたんじゃ持たんでしょ…
とにかく多いのは、書き物である
各地の領主にこういう事を約束しますよ、だとか、今後の政治はこういうふうにしてね、だとかいった書状を、何千枚も書いては冥界全ての国に送らねばならないのだ
「アっさん、とりあえずビール飲んで少し休んでると良い。それじゃ体が持たないぞ?ちょっとキララを連れて来る」
ヴーーーン、とゲートを開き、自宅へ戻るアキラ ―――
ものの数分でキララを連れて戻って来た
忘れられた存在その3・中条寺キララ(主役 仕事ばっかしてた 現在妊娠中)
「話は伺いました、アスモデウスさん。お仕事でお困りのようですが」
「ああ…寝る暇も無いくらいにな…とにかく忙しいんじゃ…」
「なるほど、業務効率の改善ですか。まずは要件定義から始めましょう。お話を聞かせて頂いても?」
そう言ってテーブルに着いたキララは、持って来たノートパソコンを開いて立ち上げた
アスモデウスからの聞き取りを進めながら、カチャカチャとキーボードを打つキララ ―――
「…では明日、私のプランをお持ちします。コンサルト料金については結果を見てから相談致しましょう。3日後くらいには結果が出始める筈です」
「…そうか…では頼んだ…ちなみに料金は如何ほどじゃ?」
「貴方が払いたいだけ、という事ではいかがでしょう?現在の業務が一日数時間で終わる事はお約束します」
だったら金貨1000枚じゃ…
持ってけドロボー…
サムズアップしてOK了解の意思を示したアスモデウスは、ビールの酔いもあって再びゴトッとテーブルに突っ伏した
「いけるのか、キララ?」
アスモデウスとエリゴールを隣同士に寝かせ、お腹の上で手を組ませるアキラ
「ええ、ボロい仕事よ。ちょっと何日か、有給を申請して来ないとね…」
気がついたら、どれだけ尿をガマン出来るか大会を一人で始めている現象 ―――
さっさと行けよ…




