参上!魔法中年ドリィーミィー☆彡プリン その13
まったくね
毎日、お暑うございます
皆様は、お元気にお過ごしでしょうか
私は脳ミソが茹って、中二病が再発しました
はやくなんとかしないと
それでは、どうぞ
水を向ける―――
こう言えば聞こえは良いが、グリは単にイライラし始めただけである
お見合いかよ?
こっちはまだお風呂も途中だってのに!
なんでもするって、言ったよね?
柔和な口調とは裏腹に、グリは結構、執念深い
先に口を開いたのは、キララだった
「えと…中条寺キララと申します。今の姿は、魔法…魔法中女、プリティー☆彡キララです」
プリティーとか、自分で言っちゃう
帽子の力は、偉大だった
これが無ければ、耐えられなかっただろう
チラリとアキラの方を見る
数秒経った辺りから、キララはだんだん不安になり始めた
何かやらかした?聞こえなかった?…はじめまして、って言った方がよかった?
たっぷり10秒近くを溜めた後、おもむろにアキラは立ち上がった
そして、ゆっくりと頭を下げた
腰から上を、45度
両手は真っ直ぐ、体の左右
それは完璧なまでに、美しいお辞儀であった―――
「…ご丁寧なご挨拶、痛み入ります。どうも、初めまして。私、毒島アキラと申します」
あっ!
やはり、はじめましてが抜けていた
キララに動揺、走る
今更ながらに立ち上がり、キララも丁寧にお辞儀をする
「私の今の姿は、魔法中年ドリィーミィー☆彡プリンです。まあ、そう畏まらず、どうぞお座り下さい」
右手で柔らかく着座を勧められ、促されるままに座るキララ
なんだろう―――
この礼儀正しさ、優雅な立ち振舞い、堂々たる物言い
キララの中でのアキラのイメージは、すっかり変わってしまった
既に、玄関を開けた時にいた、バチクソこええ変態ではない
何らかの事情でこんな姿になってしまった、可哀想な男
そう考えるのが、妥当だろう
アキラが再び正座に戻ったところで、やっとかよ、と言わんばかりにグリが話し始める
「ハイハイ、じゃぼくも。ぼくの名前はグリモワール。元々は魔術書だったんだけど、長い時間をかけて魔物になったんだ。魔界大帝、べリウス様の使い魔さ」
アキラが、スッとグリの方を向く
「ほう、魔界大帝か。そいつは強いのか?」
食いついてきやがった―――
分かっていた事なので、答えは用意してある
「もうおじいちゃんで、ヨロヨロだよ。君の相手は無理かな」
「…そうか」
よし、この話流した―――
「話続けていい?キララとアキラには、明日から戦闘訓練を始めて貰う。君達のプリティー☆彡ステッキは、戦う為の武器になるんだ」
アキラは隣に置いていたプリティー☆彡ステッキを手に取り、眺めてみた
アキラに思考能力は、ほぼ無い
ほとんど、筋肉にしてしまったからだ
それでも今まで生きてこられたのは、思考能力の代償として、前人未踏の直感能力を備えるに至ったからだ
これは、剣だ―――
少し下の方に持ち直し、握った右手のすぐ隣に、伸ばした左手を添えて闘気を練り始める
「(…コォオオオオオオオオオオオ」
左手から、闘気をプリティー☆彡ステッキへと吹き込んでいく
そのまま少しずつ、左手を先端へと移していく
その所作が終わった時、プリティー☆彡ステッキは輝く一振りの剣と化していた
「…闘魂剣」
アキラが、キョロキョロし始めた
待て、ここでそれ振る気か―――
キララとグリの、顔が青ざめ始めた
なんかキララを書き終えると、一日終わった感が湧いてきます
PV数、ゴリゴリに伸びてます
それ、私のやる気の源です
ありがとね、みんな
では、おやすみなさい




