参上!魔法中年ドリィーミィー☆彡プリン その6
こんばんは
お昼くらいには、食中毒で倒れておりました
この時期、作った料理を室温で保存しておくのは、危険です
さておき、書き上げました
どうぞ
「…あ、うん。それについては、君の準備が出来てから伝えるね。まずは、魔法中年に変身してくれる?」
普段のアキラは、全くと言って良い程の、無表情である
口をへの字にしかめ、たまに表す表情といえば、眉間のシワくらいだ
そんなアキラが、呆けたように口を開けた
分からないのだ―――
グリの言っている意味が、言葉が示すものが分からない
魔法中年?
変身?
ゆっくり口を閉じ、アキラは考え始める
だが、答えが見つからない
そもそも知らないし、アキラはどこまでも極まった脳筋だからだ
普通に喋るより、肉体言語で話す時の彼の方が、饒舌である
彼が肉体言語で雄叫びを上げる時、肉とか骨とか、色々飛び散る
「じゃあ、ハイ。このプリティー☆彡ステッキを持って、ぼくに続いて魔法の呪文を唱えてね?そしたら変身できるから」
目ん玉が、どこからかニュッと出てきた子供用のおもちゃを、持てと言わんばかりに差し出してくる
まだ何も理解が出来ていないが、持てと言うなら持とう
「あ、両手で握っててね?じゃあいくよ?ドリィーミィー、ドリィーミィー、ルルルルル~。魔法中年に、な~あれ!」
ブバッ!!
突然の、喀血
アキラの精神が耐えられる、限界を超えたのだ
恥ずかしい
圧倒的、恥ずかしさ
これまでの人生に、どんな強敵にも打ち勝ってきたアキラである
肉体のみならず、その精神までもが、既に前人未踏の域まで引き上げられている
だが、それを以ってしても耐え切れなかった―――
こんな攻撃が、あったのか
アキラの膝が、折れた
「…どうかしたの?呪文を言って変身する気が無いなら、ぼく他の人を探すけど」
なんだか勝っている気がする
ちょっと調子に乗り始めたグリの声色は、冷ややかだ
「…グッ、この程度で、言葉如きで…俺をやれると思ったか?もう一度言ってみろ。今ので、覚悟はできた」
吐いた血を手首で拭いつつ、震える脚でアキラが立つ
この男の闘志は、決して折れない―――
「じゃあいくよ?ドリィーミィー、ドリィーミィー、ルルルルル~。魔法中年に、な~あれ!」
待たないグリに対し、アキラは秒で応答した
「ドリィーミィー!ドリィーミィー!ルルルルル~!!魔法中年に、な~あれッ!!!」
正露丸
若しくは、ヤクルト
吐いたり下痢をしたり、食中毒が疑われる場合には有効です
動けなくなったら買い求めに行けませんので、常備をお薦め致します
それではまた
おやすみなさい




