急げ!魔法中女 プリティー☆彡キララ その8
おまたせしました
なんだか最近、ペースを掴めた気がします
それでは、どうぞ
ターミネーター2―――
映画史上に残る名作である
ご存じの方も、多いでしょう
作中の登場人物、ダイソン企画部長
「(…ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、 …これ以上、持っていられない、ダメだ」
そのクラスの尿意―――
キララは既に、電車内で変身している
魔法中女たるその姿には、様々な加護がある
だが、無理なのだ
腹ん中パンパンに膨れ上がった、膀胱
既に限界を超えて、根性だけで耐えている
駅を降り、マンションまでの徒歩の道のり
長い。遠い―――
その唇が、戦慄いている
もう、一切の刺激が加わらないよう、そっと歩いている
変身しているのだから、部屋まで飛べば良いのでは?
否
宙を蹴った瞬間、撒き散らすだろう
止めどなく、溢れ出す
それが分かっているから、飛べないのだ
帰りの道中にある、キララ御用達のトイレ
間違えた、コンビニ
救いを求めて入ったら、トイレの鍵は赤だった
中から屁が聞こえる
大だ
新たな絶望を覚えたキララは、涙を浮かべながら再度歩き出す
あと5分が、遠い―――
普段なら、コンビニで買ったちくわをあげる猫
マンションの傍にある、小さな公園
それらを、通り過ぎる
あと少しだ
先程の痴漢とキララ、どっちが苦しいかと言えば、どっこいどっこいである
むしろ気を失ってしまった方が、キララは苦しまなかっただろう
部屋に、辿り着いた
見つからなかった鍵は、ドアに刺さっていた―――
色々な思いが、去来しそうになったが、キララは考えるのを止めた
トイレだ―――
扉を開けた
グリがいた
「あっ、おかえりキララー。紹介するね。この人は魔法中年、ドリィーミィー☆彡プリン。きみと一緒に戦ってくれる人だよ」
シルヴェスター・スタローンを、少し細くした感じだろうか
パーマのかかった髪を肩まで垂らし、ティアーズドロップのサングラスを掛けている
その逞しい拳で握り締めている物は、見紛う事も無い、プリティー☆彡ステッキだ
小ぶりのティアラ
キララの帽子とは違うらしい
そして、キララとは色違いのドレスとブーツ
固まっているキララを見ていた男は、その一歩を踏み出した
キララは後ずさりしたが、閉められた部屋の扉が、それを許さない
「…あああ!?…ああっ!?あああああああああああああああ…っ!!!」
ジョワーーーーー
ドリィーミィー☆彡プリン
男がキララに与えた衝撃は、キララの最後の堤防を、決壊させた
やっと登場に至りました
ドリィーミィー☆彡プリン
魔法中女プリティー☆彡キララとは、この二人の物語です
ではまた




