急げ!魔法中女 プリティー☆彡キララ その5
全く、もっと早く書いておけば良いものを
とか思いつつも、なんだかんだ日々起こるのです
ご容赦を
それではどうぞ
部屋の鍵が無くても、開錠する方法があった―――
グリだ
最初に会った時、キララは確かに、部屋に鍵をかけていた
それでも入って来られたという事は、鍵を開ける術があったという事だ
つまり、グリを呼んで部屋の鍵を開けておいて貰えば、帰ってすぐにトイレに入れる
最悪なのは、マンションの住人の前で我慢の限界を迎える事だ
すれ違えば挨拶する、顔見知りである
うわ、コイツ、
コスプレしてるうえに、漏らしやがった―――
顔に、そう書いてある
果たして、耐えられるだろうか
否
もし引っ越す事が可能であれば、これは完全に引っ越し案件だ
だが、キララにはそれが出来ない
両親がそれまで働いてきた、全ての資産を注ぎ込んで買ってくれたマンションだからだ
男にフラれてさえいなければ、本来は幸せな我が家だった筈なのだ
グリに、鍵を開けておいて貰おう
それでギリギリかどうかだ
電車の中で、キララは決心した
ここで、魔法中女に変身する
そして、プリティー☆彡ステッキの力でグリと交信し、己が部屋に着く前に開錠を頼むといった寸法だ
解説が遅れたが、プリティー☆彡ステッキとは通信機能付きである
相手を念じるだけで、発信と受信が可能
残念ながら、画面は無い
文字での連絡は、スマホを使ってどうぞ
どうせ車両を変えれば会う事のない奴等だ
ここで恥をかいたところで、お漏らしよりはましだ
「プリティー、プリティー、ルルルルル~ 魔法中女に、な~あれ!」
なんだ、この気違い
そんな目線が集まる
眩い光に包まれ、プリティー☆彡キララへと変身を遂げるキララ
ここは電車内
当然の事として、衆目の中である
とある変態が、その欲望により動き出した―――
ネムス
それでは、また明日
おやすみなさい




