表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/524

急げ!魔法中女 プリティー☆彡キララ その4

お待たせいたしました


ちょっと色々あったんです

それではどうぞ

我慢―――


この場合は、尿意であった


男性とは異なり、女性の場合は導線が短い

つまり、女性の方が堪えるのは困難だ


どういう事か、説明しよう


キララは部屋に帰っても、すぐにトイレに入れる保証など無い

何しろ部屋の鍵がないからだ


本日のキララは、少々迂闊だった


給湯室でのお茶飲み話―――


恒例の密告会場だ

そこで少々話が長引いてしまった


その時に初めて飲んだ紅茶

それが余りに美味であった為、おかわりなどしてしまったのだ


―――その銘柄は、テイラーズオブハロゲイトのレモン&オレンジ


リプトンや日東の紅茶

この辺りは、下の下か中である

ハッキリ言って、麦茶の方がましだ


ボトルで売っている、午後の紅茶

この辺りであれば、中の中か上と言って良い

それなりの品質であり、出した金以上の価値がある


それまでのキララは、こんな紅茶があった事など、知らなかった


上の上

そんな紅茶があった


まず、香りが違う―――


鼻腔をくすぐるとは、この事を指す言葉だろう

どこまでも華やかな香りが、鼻を突き抜けて脳天に届くのだ


その、風味が違う―――


どこまでも爽やかに、口腔内を駆け抜けるその味わい


思わずティーカップを叩きつけたくなる衝動に、キララは耐えた


畜生、美味い

砂糖なしでこんだけ美味いって、もう意味が分からん


私は、紅茶を知らなかった―――


キララが何かを口にして、これほどの感銘を覚えた事は少ない


ちょっとキララの記憶を辿ってみよう


他に記憶にあるもの―――


岩下の新生姜というらしい


塩加減、生姜そのものの品質、ほのかに感じる甘味

何もかもが完璧であり、その日のキララは後にちょっとデブった


さておき、話を戻そう


現在キララは、帰りの電車に揺られている


会社のトイレで用を済ませておけば良かった

その後悔は、時既に遅い


どこかで駅のトイレに入ろうか


その選択肢は、キララの頭に浮かんだものの選択される事は無い


汚いからだ―――


馬鹿共がその辺ビッチョビチョにした和式のトイレ


そんな所で用を足すくらいなら、お漏らしした方が、ましなのだ


電車の中で、その揺れ止めろと脳内で叫びながら、キララは堪えている


まだ帰りの駅は、先である

今、ブワッと漏らして、その羞恥に泣き始めそうである


そんな自分を、許せない

キララは今、戦っている

不幸


キララがこの先も抱え続けるものです


でも誰しも、いつかは報われる日が来ます

おやすみなさい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ