選べ!魔法中女プリティー☆彡キララ
酔っ払って、妙なものが見え始めた
あと何か喋っている
もう寝た方が良い
キララが感じ、思った事はそれだった
「なによ、アンタ。魔法中女ってなによ?なんで少女じゃないの?」
「ぼくの名前はグリモワール。グリって呼んでね。中女っていうのは中年女性の事だよ。君は少女じゃないからそうは呼ばないよ」
ニコニコとしながら、グリモワールと名乗った球体はキララに話しかける
「ほう。お前、初対面の相手に中々失礼だな。私はそんなにババアか?」
冷ややかな目つきになったキララは答える
だが、グリモワールと名乗った球体は、それを意に介さない
「肌とか髪とか見たらぼくには分かってしまう。君は30オーバーでもうすぐアラフォーのババアだよ」
「言ったな貴様。ちょっと包丁取って来るからそこにいろ」
キララは立ち上がり、行動を開始した
だがグリは、やはり意に介さない
「いいのかい?ぼくは君の望みを叶えてあげる事が出来るんだよ?」
えっ!?
キララの表情が、怒りのそれから驚きのそれに変わった
「君の望みなら知ってる。人生をやり直したいんだろう?ぼくのお願いを聞いてくれるなら、本当にやり直させてあげる」
本当なのだろうか?
キララは手にした包丁を、床に落とした
ストッ、と音を立て、その包丁は床に突き刺さった