転生勇者の幼女は勇者パーティーに追放させたので百合ハーレムを目指します
転生勇者の幼女がよく分かるかもしれない設定話
≪世界について≫
この世界は元々は『人間界』『魔界』『妖精界』がそれぞれ独立した三層世界であった。
ある時に異世界より転移して来た人物が現れた。
彼は三層全てを旅した後に「皆が一緒に暮らすべきだ」と独善的な判断をして、創造神が世界を作った時に使用したと言われている『天地創造』級魔法を使い三層と言語を一つに統合してしまった。
作中ではそれぞれの種族が支配するエリアの事を『〇〇界』と呼んでいる。
その時に使用された魔法力が余りに膨大だったために、負荷に耐えきれなかった彼の体は四散してしまう。そして、以後、彼は意識のない力だけの存在となって世界に更に影響を与えていくのだ。
≪種族について≫
『魔界』の存在
知性を持ち言語を話すものの中で人型のものを『魔族』、非人型を『竜族』と呼び、言語を話せないものを魔物や魔獣と呼び区別している。
魔物や魔獣はどの界にも存在するが、魔族は基本的に魔界にある三つの国に住み、それらの王をそれぞれ『〇〇の魔王』と呼んでいる。
『妖精界』の存在
転移者の力は妖精たちにも影響を与えた。
元々は実態を持たない存在ではあったが、徐々に受肉する者が現れた。それがエルフやドワーフ、龍と言った妖精族である。
そして、受肉しなかった存在を精霊と呼び区別している。
彼らは氏族単位で国家を形成している。
元々が妖精であった妖精族たちは『妖精の目』という精霊を知覚できる特殊な視野を持っていて、それに長けている者は精霊に力を借りる事ができる。
これが『精霊術』である。精霊術は妖精の目を持つ亜人種にしか使う事が出来ない。
作中、シルが使っているものが『風の精霊術』あるいは『風の加護』と呼ばれるもので、使用時は不体感の風が全身を纏い外からの攻撃やガスなどから身を守っている。
また、足に風を集中して高速ホバー移動をしたり、圧縮して弾丸の様に打ち出したりすることもできる。
『人間の国』
かつては数多くの国に別れていたが現在の人間界は魔族の嫌がらせに迅速に対応する為に、それらは淘汰を繰り返し『レムリア皇国』に統一されている。
≪各界の関係について≫
『魔界と人間界』
魔族は基本的に快楽主義者だ。快楽の為には主義主張は簡単に覆る。
彼らには人間を滅ぼす気はない。弱く脆い人間を弄ぶのが大好きなだけなのだ。
虐殺する事はあっても、それは快楽を得る手段であって滅ぼしたいからではない。
対して魔物は常に血に飢えている。確実に不利な状況ではない限り人間を襲うのだ。
『妖精界と人間界』
妖精族は人間に対して友好的な氏族と中立的な氏族に分かれている。
人間に挑まれない限りは敵対する事は無い。
≪魔法について≫
『勇者の誕生』
元々は人間に超常的な力は備わっていなかった。
転移者の死後、稀に彼に似た力を持つ者が生まれるようになる。
その力は凄まじく、また魔法の始まりとなる為『原初』級魔法と呼ばれている。
この原初級魔法を使えるものは、何故か例外なく人間を遥かに超える能力を持ち、主人公気質であり人々を助ける事が多かったので、やがて彼らは『勇者』と呼ばれるようになる。
作中、アンリが使った『フレイム・オブ・ゲヘナ』やユリウス達の『フォトン〇〇』がこれに当たる。
『魔法の誕生』
原初級魔法はその使用に余りに高い能力を要求された為に勇者以外に使用する事が出来なかった。
そこで人間が使える様に劣化させた魔法が開発される事となった。
魔法は上級、中級、下級に分類されて使用者の魔法力によって威力が大分変る。
また体力を消費する事によって行使する事が出来る。
アンリは自分の体力が低い事を自覚している。魔法力自体は他の勇者たちと比べても高い事もあって主に下級魔法を好んで使う傾向にある。
≪『ラストダンジョン』と勇者の役目≫
転移者の使った天地創造級魔法は三界を一つにまとめただけではなく、人間にとって最大の脅威を作り出してしまった。
それが『ラストダンジョン』であり、そこは三界が交わる所にある。
上層と『アビス』と呼ばれる下層に分かれており、魔界のそれより強力な魔物が無限沸きをしている。
ラストダンジョンの場所は秘匿されていて、プラチナ級に冒険者が認定されると、その存在を教えられ入場を許可される。
上層はプラチナ級冒険者の腕試しの場所としてよく使われているがアビスには勇者しか入る事を許されていない。
魔界の魔物はここのそれに対して『地上の魔物』や『通常の魔物』と呼ばれるのが普通である。
アビスの魔物は放置すると地上に出ようとする。この魔物は一体でも都市を壊滅させられるだけの力があるので、それらを駆除するのが勇者の主な役割である。
作中、ユリシーズ(アンリの前世)が戦った『魔神』はあらゆる魔界の存在の中で圧倒的な強さを誇り、世界を滅ぼす事を目的としているので、文字通り命がけで倒さなくてはいけない相手である。
勇者は約一億人に一人程度の確率で生まれ、創造神だか転移者の『神託』が時の皇帝に与えられ選び出される。
彼らは3~4人でパーティーを組み、2パーティー以上ある場合は一月毎の交代制でアビスに籠っている。地上にいる時は休養や地上で軒並みならぬ事態が発生した時の為に待機をして過ごしている。
彼らの任期は二十五年と定められているが、その任期を全うできた者はいない。最長がユリシーズの二十年である。結局は死ぬまで上位の魔物と戦い続ける戦闘マシーンなのだ。
勇者は存在自体は一般に知られているが、『何をしているか?』は彼らの希望によって周知されていない。よって一般人は『何か凄い人』くらいの認識しか持っていないのだ。