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フィリピン散策1

 賀茂課長,お元気でしょうか?常夏とはいっても,フィリピンも,5月から7月にかけて,「夏」があります。田舎を散策すると,この夏に小さな白い花が咲いています。 

 サンパギータはジャスミンの一種で,モクセイ科の常緑半蔓性灌木だ。0.5~3m程の高さまで育ち,夏に綺麗な白い小さな花を咲かせます。日本では,茉莉花(マツリカ)とかアラビアジャスミン(Jasminum sambac)と呼ばれるそうですが,ほとんど知られていません。甘い優雅なフローラル系の強い香りが特徴で,フィリピンでは,国賓を迎える際の花輪に使われ,フィリピンの国花になっています。フィリピンのサンパギータの産地としては,マニラの南郊,ラグナ州サン・ペドロ町が有名です。

 サンパギータの花言葉は「永遠の愛を誓う」。そのため,クリスマスやバレンタインの贈り物としても人気があります。

 フィリピン語で「サンパギータ」という名前の由来にはこんな言い伝えがあるそうです。物語風に説明します。

 まだフィリピンがスペイン統治前の昔々のお話。神話の世界の言い伝え。

今のマニラ近郊には対立する2つの集落があり,二人の領主がいました。片方の領主の娘ロジータは,それはそれはとても美しく,たくさんの男性が求婚しましたがが,誰もロジータの心を射止めることはできませんでした。

 そんな中,唯一彼女の心を射止めた男性が現れました。しかし悲しいことに,彼は対立する領主の息子デルフィンだったのです。集落の境は頑丈な柵で隔てられ,簡単に会うことはできませんでしたが,2人は満月の夜ごとに密かに会い,永遠の愛を誓いました。

 時は経ち,些細なことから集落同士は戦闘状態になってしまい,デルフィンは命を落とします。デルフィンは,息を引き取る間際に,「ロジータといつも会っていた場所に埋葬するように」との遺言を残しました。その後デルフィンの死を知ったロジータは悲しみのあまり病に倒れ,後を追うように亡くなりました。ロジータの亡骸はデルフィンの横に埋葬されました。

 長い年月を経て,いつの間にか集落もなくなった頃,2人が埋葬された場所に他の花とは違うとても良い香りの白く小さな花が咲きました。その場所では,毎年5月の満月の夜,その花が風に揺られると,若い女性の声で「Sumpa Kita!Sumpa Kita!」(誓います。私は愛を誓います。)と聞こえてくるようになりました。この話はまたたく間にフィリピン中に伝わり,ロジータがデルフィンに白い花を通じて愛を伝えた「Sumpa Kita」は,そのまま花の名前「Sumpaguita」(サンパギータ)と呼ばれるようになったと言われています。


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