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出せない手紙

――親愛なる国王陛下へ



お元気ですか。ここへ来てから私は、毎朝鳥の囀りで目覚めます。王宮でもよく聞いていた声なので、陛下も同じ声で目覚めているといい、といつも思います。



この時期の庭を散策すれば、蒼い花がたくさん咲いています。私と同じ名前のその花を、以前誕生日に贈ってくださいましたね。



毎日、代わり映えの無い毎日でも、私はいつも陛下の健康と幸福を願っています。そしてその度、側にいられないことを悔しく思うのです。



当初は、もう無理だと思いました。愛は消えたと。けれど、それは間違いでした。子供が出来たと分かった時、とても嬉しかったのですから。



あの時、やはりあなたを愛しているのだ、と確信したのです。



陛下。あなたにお会いしたいのです。その腕で私を抱き締めてください。その声で、私の名を呼んでください。



でないと、涙が零れて、止まらないのです……


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