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「何の冗談ですの?」

「冗談ではない。俺の王妃、妻はアイリだけだ」

「何を馬鹿なことを。あの女はあなたを騙していたのですよ?」


アイリをあの女呼ばわりされて、ファビアーノはため息を吐く。


改めて、この女は嫌いだと思った。


マリッカにはまだ、優しさと気遣いがあったから、嫌いでは無かったのに。


「全て俺の過ちだ。離宮へ行って連れ戻す。そうなれば、他の王妃はいらない。もし可決されなくても、そうするつもりだ」

「何故あのような、陛下を裏切った女の元になど行かれますの?」

「行かねば後悔するからだ」


そう言って、話は終わりだと立ち上がった。外に向かおうと歩き出せば、オネルヴァが追い縋ってくる。


「お考え直しくださいませ。あの女はあろうことか、あなた様の弟と……」

「それでもだ」


その誤解はとっくに解けたが、オネルヴァに説明する気は毛頭無い。早くここを出たいという思いもあった。


しかし、玄関扉に手がかかったところで、後ろから引っ張られた。予想以上に強い力だ。


どこにそんな力があるのか、と思わず驚いてしまうほど。


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