ラジールの日課
「おつかれさっしたー!!!失礼します!」
「ハハハ、相変わらず声がでかいなラジール。」
「はいっす!元気だけが取り柄ですから!」
魔王が営む会社では、定時帰宅が原則だ。社員たちは定時になると即帰宅する。魔王が残業を許さない。無駄に勤務時間を伸ばしても非効率的なので絶対に魔王はさせないと言っているからだ。
この日ラジールは会社からすぐに帰宅せず週4日で通っている「魔界シルバーデビルジム」に向かった。いつものように受付を済まし、更衣室へ向かった。着替え終わるとすぐさまトレーニングルームへと向かう。
「まずは軽く走るか!!」
そういうとラジールは50分間走り続けた。足の回転速度がおかしい。あのペースはおかしい。
「うっし!今日もフルマラソンを1時間以内に走りきれた!!」
やはり、脳筋だった。
「今日はバーベルを上げるか!!
一昨日は2tだったから今日は3t行ってみよ!!」
言葉を失うほどの脳筋だ。
桁を二つほど間違えているのかと思えるほどのパワーだ。
「いつ敵が現れても、魔王様や魔族のみんなを守れるようにしないとな!!」
ラジールは脳筋であるが、考えが無いわけでは無かった。彼は自分の大切な物を守る手段を見つけている。
オークという種族はもともと大柄なのだ。ラジールは自分の得意なものを伸ばそうとハードなトレーニングを積んできた。真面目なのだ。その真面目さを買われ魔王の会社に入社した。
「まだまだデカくなるぞ!!俺の筋肉!!」
その後も、ラジールはジムにてウェイトトレーニングを中心に行なった。
次の日の朝
「あら?ラジールはまだこないのか。珍しいな」
「静かでいいですね…」
「ラジールめ。遅刻か。」
ガチャッ。ドアの開く音がした。姿を現したのはラジールだ。
「さっせんー!!おくれました!!」
すると魔王が
「おー、おはよう。今日は遅かったな?どうした?」
と聞く。
「実は昨日の筋トレのせいで筋肉痛になってしまったんですよ!」
するとリザードマンの長イスルが
「筋肉痛になっていたら、奇襲されたとき反応できないのでは…」
とボソッと呟く。珍しい。
「あっ!!そうじゃないですか!!気づいてなかったっす!」
「筋肉バカ…」
一同は笑った。
これが魔王の会社の日常だ。
世界観とかまだまだまとまってないです笑
今回は脳筋ラジールの過ごし方を書きました!
重さとか時間はだいたい人間に合わせてます。
細かいところはきにしないでください笑