突然の召喚
異世界ものを書いて見たいと思い、書いてみました。興味を持っていただけると嬉しいです。
異世界もの。それは今小説やライトノベルにおいて、引っ張りだこになっているジャンルである。俺の名前は金城成美。女みたいな名前だが、ちゃんとした男だ。俺はラノベが大好きだが、これ異世界ものというジャンルは好きになれない。それには2つの理由がある。
1つ目 なんでコミュ障やニートだった主人公が
異世界に行くと、コミュ力がとても高く
なるのか理解できない。俺もコミュ障な
のでこの設定は嫌いだ。
2つ目 何も力がなかったくせに、転生すると俺
TUEEEE系の能力が身に付いてるてこと。
これらの設定が気に食わず、俺は異世界ものが好きでなかった。
「さーて、今日も帰ったら昨日買ったラノベ読むかな。」
俺は病院から出ると独り言を言った。俺は自慢ではないが、医者をしている。年齢は25歳でまだ成り立ての医者だ。だが、それなりに順調に出来ている。
俺はまだ父親と実家暮らしをしているが、給料が溜まってたら、一戸建てを買って一人暮らしをしようと考えている。
自分の部屋で異能ものを読んでいると、まさにそのラノベに出てくるような魔法陣が、俺の足元に広がった。
「ん?何だこれ?落書きな何かか?」
そんな呑気な事を言っていると、辺りが眩い白い光に包まれた。どうせゆめだろと思い、頬を思いっきりつねったが、光はおさまらなかった。状況が飲み込めないまま、俺の意識は遠のいた。
目を覚ますと、そこは日本のビルよりはるかに高い、高層ビルが建ち並んでいた。あれっ、俺って異世界召喚されたんじゃないの?どう見ても都会にしか見えないのだが?とりあえず、町の様子でも見ようと思い俺は歩き出す。
少し歩いていくと、そこには体中から血を出して倒れている美女がいた。
「な!?」
俺は急いで駆け寄った。とりあえず脈を測る。これはまずいな。かろうじて脈はあるが、このままでは死んでしまう。俺は助けを呼ぼうと、
「誰か救急車を呼んでいただけませんか?この方が血まみれで倒れています!」
ここは異世界のはずだから、救急車など無いはずなのだが、周りが明らかに大都会だったせいか、本脳的に叫んでしまった。すると、周りを歩いていた男の人が一人駆け寄ってきた。
「どうかしたか?」
「すみません、この方が血まみれで倒れていて...救急車、いや、助けを呼んでいただけませんか?」
「わかった!今すぐ呼ぼう!」
どうやら、救急車がわかるそうだ。ん?待てよ?なんで俺の日本語が通じるんだ?
そう思っていると、
「おいおい、コイツサンクションじゃねーか。助けを呼ぶ必要なんてねーよ。」
は?何言ってるんだコイツは?
「何いってんだよおまえは!!人が血まみれで倒れているんだぞ!!頭おかしいだろ!!」
考えてみたら、今まで俺より前に歩いていた人がいたのに、誰も助けを呼ばなかったってことか?どういう事だ?すると、男が
「コイツまさかサンクション信者か?おいみんな、コイツはサンクション信者だ!!捕まえろ!!」
と言った。
ほかの奴らも
「俺は警察を呼ぶ!」 「この異端者め!」
など、様々なと俺に対する怒号が飛んできた。
すると突然
「フラッシュ!!」
という声が聞こえ、当たりを眩い光が包み込んだ。
「くそっ!」 「逃がすか!!」
と、周りの人々の声を聞いていると、
「こっち」
と見知らぬ少女の声が聞こえたと思うと、俺は空を飛んでいた。下には絨毯があり、それが俺を乗せて飛んでいるようだった。そこには、さっき倒れていた血まみれの美女と、この絨毯を操縦しているでたあろう銀髪の美少女がいた。そして、血まみれの美女がいた。
「何なんだあれは!?何がどうなっているんだよ!!」
俺は耐え切れずに名も知らぬ少女に叫んだ。
「あいつらは私たちを全滅させようとしている奴らよ。あと、私が間に合わなかったら、あなたとリリィは死んでたわよ。お礼くらい言ったらどうかしら。」
「あ、すまん。ありがとう。その子はリリィって言うのか。君の名は?」
「私はロゼ。14歳でリリィの妹よ。あと、心配なさらず。リリィには回復魔術を掛けておいたから。」
ロゼは淡々と話した。随分と落ち着いたやつだな。
「聞きたいことがあるんだがいいか?」
「私が知っていることならなんでもどうぞ。」
「ここはどこだ?あと、俺なんか異世界召喚されたらしいんだけど、何言っているなわからないよな?さすがに...」
「ここはラングルスという国よ。まぁ今は植民地になっているけどね。あと、あなたはこのリリィが召喚したのよ。あなたを最強の召喚魔術師にするためにね。」
「俺を最強の召喚魔術師に!?何言ってるんだ?あと、植民地って一体何処から...」
いや待てよ、なんで俺はさっきの男達といい、ロゼといい日本語が通じるんだ?
「なあロゼ、ほかの言語を翻訳する魔術とか使っているのか?」
「いえ、使ってませんよ。」
なん…だと…やっぱりそうだったんだ。そういう事か。認めたくはなかったがな。
「なあロゼ、ここを植民地にしている国ってまさか...」
ロゼは俺が全て言い終わる前にハッキリと淡々と言った。
「そう。あなたもよく知っている日本よ。」
本文中に異世界ものをディスる描写がありますが、私自体は異世界ものは大好きです。ですので、本当にディスっている訳ではありませんので、勘違いしないで頂けると助かります。