第3話 呼び出された理由
あれから俺は直ぐに城に連れてこられた。
ただいまトビラの前で待機中。
「入ってくれ」
俺を連れてきたイケボがトビラを開け、中に入るように指示する。
中には銀髪の12才くらいの少女が玉座に座っていた。
「姫様、連れて参りました」
「ありがとうシオン、下がっていいですよ」
シオンと呼ばれた男はスッと下がった。
「えっと、俺はなんでここに?」
「さっき街で女性にぶつかった男を倒しましたね?」
「え?は、はい」
なんでこの姫様、そのこと知ってんの?
「城の窓から望遠鏡で見てました、あなた強いんですね!そこでお願いがあります」
お願いって、おれなにさせられるんだろ?
断るつもりで一様聞いとくか。
「最近、この近くのダンジョンから禍々しい力が溢れているんです、そこの調査をして頂けませんか?」
姫様はとてつもない破壊力の笑顔で頼んでくる。
クッソ、こんなの断れねえよ……
「わ、分かりました」
「本当ですか⁉︎ありがとうございます!」
「私はソフィアです、ソフィア・アルフェリアです
あなたの名前は?」
「ハヤテです」
それにしてもこんな少女に政治をやらせるってこの国も随分と無責任なんだな……
「一ついいですか、姫様?」
「タメ口でいいですよ、あと名前で呼んで下さい」
「えっと、じゃあソフィア、そのダンジョンってどこにあるんだ?」
場所が分からないと調査するどころか辿り着けるかどうか。
「それなら大丈夫ですよ、シオンが同行しますから」
このイケメンついて来るのか、心強いな。
「よろしく、シオン」
「こちらこそよろしく頼むよ、ハヤテ君」
こうして俺、いや俺たちはダンジョンへ向かう事になった。