出会いは入り口、入り口は出会い
「んーっと ここが この地区の正式軍事会社か…」
少しぼろいビルだが、窓から見える人影は忙しく動いていた。
日本人は成人を迎えると何らかの軍事会社に 就職しなければならない。
れっきとした法律がある。
そんなこんなで今年成人になった俺は軍事会社を探していた。
軍事会社 と言っても 何十 何百と 俺の通勤可能な範囲にも沢山存在していた。
そこで俺は一番大手となる、国公認の軍事会社に勤める事にしたのである。
言ってみればエリート会社だ。
しかし、意外にもぼろいビルだった。いや、ビルと言うより少し高いアパートだった。
中の階段が登る度に軋み音が響いく。
いまどき木の階段なんて珍しい。
送られた手紙には最上階の社長室に行けと書かれていた。
最上階は三階なのだが...
しかし三階にも部屋が結構あるようだ。
まぁ 社長室は直ぐにわかった。
ドアの上に何故かまな板がかかっていて、そこにでかでかと達筆で【社長室】と書かれていた。
ここはとんでもないブラック会社だったのだろうか。
俺は何かの間違いだろうと思い、手紙とこのフロアを見渡すが、残念ながらここがその【社長室】らしい。
とりあえず、部屋に入ってみよう。
何かの手違いか、ブラック会社か。
ーーカチャ...
っと、ドアをそっと開けた瞬間。
....バン!!
無念なり....この銃声とともに俺のここでの人生は終わった!!