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奴隷転生の俺、最弱ステータスを敵にコピーできるチート能力で王国最強へ  作者: 賢い兄者
序章 最弱で最強の奴隷?

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第17話 魔法の使い道

崩れた岩の向こう。


魔族はゆっくりと立ち上がった。


肩には大きな岩が当たっていたはずだが、出血はほとんどない。


だが確かに――


少しだけ動きが止まっていた。


魔族が肩の埃を払う。


「なるほど」


赤い目がこちらを見た。


「直接は効かなくとも、周囲を使うか」


俺は肩をすくめる。


「まあ、魔法って使い方次第ですから」


カイルが前に出る。


「油断するな」


魔族が笑う。


「していない」


次の瞬間。


魔族の周囲から影が爆発するように広がった。


床の影。


壁の影。


天井の影。


そこから現れたのは――


影の魔物。


今度は数が違う。


ゴブリン。


オーガ。


スケルトン。


そして――


巨大な影の蛇。


リュナが小さく呟く。


「多い」


カイルが言う。


「レオン」


俺は頷く。


「わかってます」


手を上げる。


「ステータス転写」


影の魔物の体が次々と光る。


筋力

3


敏捷

2


影のオーガが膝をつく。


巨大な蛇が動きを止める。


ゴブリンがふらつく。


カイルが突っ込む。


剣が影を切り裂く。


リュナの矢が次々と飛ぶ。


影は消えていく。


だが魔族はその様子をじっと見ていた。


「便利な魔法だ」


俺は答える。


「雑魚処理専用ですけどね」


魔族は言う。


「本当にそうか?」


俺は眉を上げる。


「え?」


魔族はゆっくりと歩き始めた。


瓦礫の間を進む。


「貴様は気づいていない」


俺は聞き返す。


「何にですか」


魔族は影のオーガを指さす。


「貴様の魔法は」


「力を奪う魔法ではない」


俺は首をかしげる。


魔族は続ける。


「基準を書き換える魔法だ」


その言葉に俺は少し考える。


基準。


魔族は笑う。


「強い者が弱くなるのではない」


「貴様の“弱さ”が基準になる」


カイルが眉をひそめる。


「それがどうした」


魔族は言う。


「つまり」


そして影の蛇を見る。


「巨大な存在ほど」


蛇は全長十メートル。


筋力3。


動けない。


魔族は続ける。


「自分の存在に耐えられなくなる」


俺はそこで理解する。


「……あ」


リュナが聞く。


「何」


俺は言う。


「これ、敵だけじゃない」


カイルが振り向く。


「どういう意味だ」


俺は周囲を見る。


巨大な石柱。


天井。


岩。


そしてダンジョン。


俺は呟く。


「対象って……生き物じゃなくてもいいんじゃ」


魔族の目が細くなる。


「ほう」


俺は天井の柱に手を向ける。


そして言う。


「ステータス転写」


柱が一瞬だけ光った。


筋力

3


沈黙。


次の瞬間。


ミシッ


柱が軋む。


カイルが目を見開く。


「まさか」


ゴゴゴゴ


天井が揺れる。


巨大な石の重さを。


筋力3の柱が支えられるはずがない。


魔族が初めて驚いた顔をした。


「貴様……!」


俺は笑う。


「いやー」


「試してみるもんですね」


次の瞬間。


ドォォォォォン!!


天井が崩れた。


巨大な岩が落ちる。


魔族は後ろへ跳ぶ。


だが完全には避けられない。


瓦礫が降り注ぐ。


ダンジョン全体が揺れた。


カイルが言う。


「……お前」


俺は頭をかく。


「俺の魔法」


リュナが呟く。


「生き物限定じゃない」


俺は頷く。


「どうやら」


「物にも効くらしいです」


瓦礫の奥。


黒い魔力が揺れる。


魔族はまだ生きている。


だがさっきより明らかに動きが鈍い。


俺は深呼吸する。


「なるほど」


そして呟く。


「これなら……」


「魔族にも勝てるかもしれませんね」


瓦礫の向こうで。


魔族の笑い声が響いた。

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